T-Akagi

趣味で短編と連載小説を中心に執筆。たまに小説用のわんぱくな挿絵イラストも描いています。…

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趣味で短編と連載小説を中心に執筆。たまに小説用のわんぱくな挿絵イラストも描いています。 / ̄\_/ ̄\_/ ̄\ 【 連載小説 】『宇宙漂流お父さん』(短編&シリーズ)/『僕と彼女の宇宙旅行』(シリーズ連載中)

マガジン

  • 【連載小説】僕と彼女の宇宙旅行【連載中】

    彼女との初の宇宙旅行は”ミステリーツアー”。 どこに着くかわからない旅の始まり。 しかし、予想もしない展開が待っていた。

  • T-Akagi短編集【短編小説・ショートショート】

    短めで単話の小説集です。 T-Akagiオリジナル短編小説・ショートショート! 気になっているタイトルあったら摘まんで読んでみてね♪

  • 名作傑作映画を観よう!!

    実際に観た映画の中から、面白かった映画や衝撃を受けた映画など、名作・傑作と呼ばれる映画を紹介します! Filmarksのリンクバナーを貼って置きますよで、配信されているサイトをすぐに確認する事も出来ます!

  • 宇宙漂流お父さん【シリーズまとめ】

    突然、宇宙に放り出されたお父さんの宇宙漂流シリーズ(全話ストーリー順)

  • 【連載小説】宇宙漂流お父さん First Contact

    短編としてスタートした『宇宙漂流お父さん』の長編第一章。 宇宙を漂流し続けていたある日、突然黒い物体が宇宙船に衝突した。 その黒い物体の中にあったものは... 第一章は9話構成で、宇宙船から飛び出してストーリーが進んで行きます。

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悪夢の牢獄【短編スリラー小説】

※ 注意 ホラー表現、グロテスク表現あり  この物語は、一人の女性が夢を見る所から始まります。  その夢は、すべてが悪夢でした。  しかし、目覚めるとその夢の記憶は無く、平常心で生活を出来てしまうのです。  夜も更け、再び眠りについた時に思い出すのです。  底知れぬ恐怖を。 ――――――――――――――――――  それは、ある日突然はじまった。 ー 1日目 最初は、ただただ部屋に閉じ込められているだけだった。  部屋は狭く薄暗い。たった一つの小さな窓から、少しだ

    • 僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#28完】

      #28 別れ 何分経っただろうか。  わずかながら空が白んでいて夜明けが近いのがわかった。  僕たちは必死に駆け上がった。  地震は収まらず、洞窟がいつ崩れるかわからない恐怖の中、走り続けた。  それでも、全員が洞窟から地上へ上がって来られた。  地上の光が見え、やっとだと思った時。魔女が声なのか音なのかわからないような怒号を鳴らしながら上がって来るのが見えた時には、もうすぐなのにこれまでか、と諦めそうになった。  しかし、それ以上は魔女は追って来なかった。  追って

      • 僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#27】

        #27 ピケ マークは、一歩一歩しっかりと歩いた。  あと9m。あと8m。あと7m。  着実に進んでいる。向かいにいるレイニーの顔も近づいて来た。  しかし、ここで遂に起こって欲しくない事が起こってしまった。 『逃がさないよ。』  さっきまで光がぶつかりあっていたはずだが、今では空洞の中に響いていた轟音もなくなっていた。  そして、真横に紫の魔女が迫っていた。 『一歩でも進んだら、どうなるかわかってるわよね。』  その場から動けなくなってしまった。  魔女の方を見

        • 僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#26】

          #26 向こう側へ マークは、遠ざかる扉を見ながら、レイニーがどうか助かりますようにと願っていた。  初めての宇宙旅行で、二度も彼女と別れる事となってしまった。しかも、もうこのまま会えないんじゃないか、と後悔ももちろんあった。  ただただ、彼女の無事だけを願いながら、洞窟の奥で巻き起こっている事を見られる限り見ることにした。  相変わらず二つの光がぶつかったり、消えたり、また現れたりした。  宙を浮いている時点で、魔法とか超能力とかそういう類のものとしか思えなかった。  

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        悪夢の牢獄【短編スリラー小説】

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          3本
        • 宇宙漂流お父さん【シリーズまとめ】
          12本
        • 【連載小説】宇宙漂流お父さん First Contact
          9本
        • cafe calmシリーズ
          2本

        記事

          トンネルの向こう側《ショートショート》

           毎週休みには必ずどこかにお出かけをすると決めている。  家に居ても、時間がもったいない気がするから。  どこでもいい。  目標を決めずに、電車に乗り込む事さえあった。  そして、今日もまたいつもと違うルートを行ってみようと、バスに乗り込んでみた。  行った事のない方面に向かうバス。  バスには【天上門行き】と書いていた。  聞いた事のない地名だし、さぞ田舎なのだろうと思ったが、とにかく端まで行ってみる事にした。  そして、着いたのは山奥だった。  住民が住んで

          トンネルの向こう側《ショートショート》

          僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#25】

          #25 地上への扉「待てええぇぇぇ!ここからは一人も出す気はない!」  紫の魔女が、目の前に現れた。魔女は宙に浮いていて、確かに只者ではないのが一目でわかる。 「マーク!マーク!!」  紫の魔女の力なのだろうか。僕がいる廊下は、地上への扉からどんどん離れていく。押し戻されているのだろう。  徐々にレイニーからも離れていく。 「レイニー!行くんだ!!地上へは真っ直ぐ上がれ!分かれ道は全て上だ!」 「マーク!置いていけない!」 「だめだ!行け!地上へ!お願いだ!!」  

          僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#25】

          僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#24】

          #24 紫の魔女はどこに「え!なぜ!さっきまでここに!!!」 「一瞬だよ。ほんの10秒とか20秒とか。」  紫の魔女は突如として、その存在を消した。  部屋は暗くなっていて、どうやら蝋燭が消えている。廊下からの光で真っ暗になっているわけではなかったが、この部屋に僕たち二人以外の人がいない事はわかった。 「ちょっと待って。揺れてない?」  カタカタカタカタ、ガタガタガタガタ  揺れは徐々に大きくなり、さっき体感した地震以上の揺れを感じる。 「うわあああ!やばい!これ、

          僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#24】

          僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#23】

          #23 彼方からの使者 僕たちは言われた通り、鍵を火に当てることにした。 「やるよ。終わったら…ここから出られるようにしてくれるんだろうね。」 「…そうだね。望み通り道を作ってあげる。」  変な言い回しだな、と感じた。  それに、一切信用はしていない。  それでもやるしかない。  そう決心し、レイニーと共に鍵を握り、徐々に火に近づけていった。  炎は相変わらず煌々と燃え続けていて、鍵を赤く熱し始めた。  レイニーを見ると、少し顔が強張っていた。手を火に近づけているんだ

          僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#23】

          僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#22】

          #22 森の魔女 目の前にいた紫色の女は魔女だった。  最初は捕まっている弱弱しい女性だったはずが、今ではその雰囲気が全くない。 「じゃあ、もうここから出してくれよ。扉開けたんだから。」 「そうよ。早く地上に出たいから帰ろう。」  二人は扉を出て廊下を再び戻ろうとした。 「…そのまま帰すと思ったのかい。」  そう言いながら、廊下の向こうから魔女が現れた。  どうやって移動したのか。つい2~3秒前まで扉の中にいたはずなのに。 「まだ、終わってないんだ。」  そう言っ

          僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#22】

          僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#21】

          #21 二人の鍵 紫色の女が消え、再び静寂が訪れた。 「とはいえ、まずこの扉をどうにかしないと…。」  その後も、鍵をどうにかして挿し込もうとしたがうまくは行かなかった。 「マーク…。もう無理だよー。何でわたしたちがこんな目に…。」 「もうちょっと待って。がんばってるから。」  鍵穴から向こう側を除いたり、何度も鍵穴に当ててみたりした。  もう諦めかけていた。  精一杯前向きに、レイニーにも見栄を張っていたが、ダメなのかもしれないな、と思い始めた。  しかし、諦める

          僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#21】

          僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#20】

          #20 開かない扉、差し込めない鍵 紫色の女は、不適な笑みを浮かべながらこちらをずっと見ていた。 「ここから出して欲しいんだ。」  マークは懇願した。もう何だっていいから、ここから出たい。地上に出たい。その一心だった。 「いいわよ。その代わりに…」 「その代わり…?」 「この扉を開いてちょうだい。」  紫色の女は、僕たちが開けられなかった扉を指差した。 「それだけですか…?」 「そうよ。その鍵で、ここを開けて欲しいのよ。」  そう言って、次はマークの持っている鍵を

          僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#20】

          美味しいカフェラテ。伝えたいこの想い。《ショートショート》

           声に出して言いたい。 「このカフェラテが大好きだー!!!」  僕はそれを、目の前にいる女性に向けて言った。 「え、えっと、何ですか?」  いや、目の前に女性が偶然居合わせただけだが、今飲んだカフェラテがあまりに美味しくで叫んでしまった。 「わぁ!ごめんなさい。」  目の前にいる女性は、くすくすと笑っている。  僕が手にしているカップを見て状況を汲んでくれた。 「カフェラテ好きなんですか?」  今飲んでいたカフェラテは、2ブロック先のコーヒースタンドで、最近出

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          レッドカーペットを歩きたい《ショートショート》

           僕の夢はレッドカーペットを歩く事だった。  小さい頃、ファンタジー映画の主演俳優たちがレッドカーペットを歩く映像を見てからというもの、どうしてもレッドカーペットを歩きたかったのだ。  俳優を目指して演劇部に入り、高校卒業後は大学の外国語学部に通いながら、劇団にも所属した。  劇団ではほとんど役名をもらうことのなく、いくつかの小劇場で端役をしたり、裏方の手伝いをしたりした。  しかし、どれだけ努力しても俳優としての才能が開花する事はなかった。  俳優としてレッドカーペ

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          戦力外通告2021:荒木郁也(阪神)《プロ野球コラム》

          著 T-Akagi  今季、個人的に去就を注目していた選手が「荒木郁也」選手だった。  主に内野のリザーブとしてスポット起用されてきた荒木選手。  そのプロ生活を簡単に振り返りたいと思う。  2010年にドラフト5位で阪神タイガースに入団。  当時のショートには不動のレギュラー鳥谷敬がいた為、入団時から主にセカンドで勝負していく事となった。  しかし、セカンドにも関本賢太郎からレギュラーの座を奪った平野恵一や、若手有望株の大和が起用されていた。  大学時代、ショート・セ

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          僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#19】

          #19 ここはどこだ。 レイニーと再会し、早速今まで来た道を引き返し始めた。  長い廊下をてくてくと歩いて行く。左右に牢屋がある異様な廊下。  今まではレイニーを探すのに必死だったが、マークにとって牢屋を見ること自体始めて。  昨夜、捕まった詰め所のような簡易な牢屋ではなく、ちゃんと人をここに閉じ込めておく事を目的としているのがありありと伝わって来る。  それにさっきまで居た女性はどこかに行ってしまった。  もう先に帰ってしまったんだろうか。  僕たちが再会した瞬間にもう

          僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#19】

          僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#18】

          #18 監禁されていた女性 諦めていたマークは一瞬耳を疑った。  監禁されていたその女性は、ここにレイニーがいると言った。  しかし、見てはいないと言ったのに、どうしてレイニーがいると言い切れるのだろう。 「どういう事ですか。見てないのに、ここにいるのがわかると。」  突然の事で、不躾(ぶしつけ)な聞き方をしてしまった。 「ええ。この廊下のどこかにいるはずです。」 「なぜ、なぜそれがわかるんですか。」 「それは秘密。連れてってあげる。」  助けた女性は、それ以上何も

          僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#18】