僕と彼女の宇宙旅行【連載小説#26】
#26 向こう側へ マークは、遠ざかる扉を見ながら、レイニーがどうか助かりますようにと願っていた。
初めての宇宙旅行で、二度も彼女と別れる事となってしまった。しかも、もうこのまま会えないんじゃないか、と後悔ももちろんあった。
ただただ、彼女の無事だけを願いながら、洞窟の奥で巻き起こっている事を見られる限り見ることにした。
相変わらず二つの光がぶつかったり、消えたり、また現れたりした。
宙を浮いている時点で、魔法とか超能力とかそういう類のものとしか思えなかった。