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ネタ、創作集

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面白いか面白くないかはさておき。
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50音パングラム「うるう」

50音パングラム「うるう」

あれから約一か月、そういえばこのパングラムをnoteに載せていなかったので。

かすむ もり ほしよ ふけろ
つきひ へて いちにん
あまらせぬ こと ゆめみ わな を おく
はやされる その ね うたえ

霞む森 星夜更けろ
月日経て 一人
余らせぬこと 夢見 罠を置く
囃されるその音 歌え

* * *

このパングラムは、うるう日の終わりに小林賢太郎演劇作品「うるう」を改めて流しな

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コント台本「妄想」

コント台本「妄想」

学祭で静寂を生んだネタです。
私は、Bの役。不思議ちゃんな相方に当て書きしたつもりです。
なかなか重たい会場だったので湧きは少なかったですが、頑張って声張ったのでいいです。

A「入って入ってー!」
B「お邪魔しまーす」
A「狭いけどゆっくりしてってよ、荷物その辺にでも置いて!お茶ついでくるね」
B「ありがとう~、ちょうど予定つぶれて暇してたから助かったわ。で、今日は何の用?わざわざ家にまで呼んで

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海か山か(1236字)

海か山か(1236字)

「ねぇ、海と山だったらどっちが好き?」

えっと、どっちだろう。
どっちかというと…山?
でも好きな色は海みたいな澄んだ青色だ。海の景色もすごく好き。
でも山の空気を思いっきり吸い込んだ時の晴れ晴れしさに勝る爽やかさと言ったら他にない。やっぱり新緑の色も優しくて良いし。
でもでも、海のどこまでも続きそうな果てしなさは心まで解き放ってくれる。やっぱり海も素晴らしいじゃんか。
いや待て、本当に僕はその

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50音アナグラム「静寂の青き星」

50音アナグラム「静寂の青き星」

鴎 白溶けむ空へ急いて
裸亀貝 濃紺な海神は揺れる
小夜 不意に消え 踏まぬ地をあやす

かもめ しろとけむそらへせいて
くりおね のうこんなわたつみはゆれる
さよ ふひにきえ ほまぬちをあやす

カモメは白い雲が溶け合う青空の遥か彼方へ飛び去った。
果てのない地の底の色を彼らは知っているのだろうか。
忙しない声とはためきは、まるで世界から逃避しているようだ。

クリオネは深い海の底、濃い青の揺ら

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コント「犬」(1739字)

コント「犬」(1739字)

好みのコントが書けた気がします。

A「はぁ。また駄目だった。私はいつも失敗ばかりだ。今日だって、徹夜して仕上げたプレゼンは取引先に『実現性に欠ける』とかなんとか言って一蹴されたし、そのせいで部長にこっぴどく怒られたし。そのことを友達にLINEで愚痴ろうと思ったら誤爆して部長に送っちゃったし。帰りの電車でなぜか女子高生に睨まれたし、お惣菜のコロッケをレンジであっためようとしたらビショビショになっち

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漫才「サンリオ形容詞」

漫才「サンリオ形容詞」

私の漫才処女作です。お手柔らかにご覧ください。(女子コンビで喋る想定で書いてます)

A「今日はあるご提案をしようと思って」
B「なんでしょう」
A「皆さんサンリオお好きですか?」
B「あぁサンリオ、かわいいですよね」
A「そうそれ!」
B「なんですかいきなり」
A「サンリオキャラってそれぞれ違った個性の可愛さをもってるじゃないですか。それをかわいいで総括するのって無理あると思うんですよね。」
B

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五十音アナグラム「ネロリ」

五十音アナグラム「ネロリ」

夜闇深くへ歩む
小雨はネロリ濡らせし
溶けて消えた忘る日を想う
そんな毎日のほつれ

よやみ ふかく へ あゆむ
こさめ は ねろり ぬらせし
とけてきえた わするひ を おもう
そんな まいにち の ほつれ

ふと夜更けに家を出て歩きたくなる。
目的地などなく、今が何時なのかも曖昧で。
庭先のネロリが小雨でほんのりと濡れていた。
香りに懐かしさを思い、記憶が蘇る。
今の自分はあの頃の自分と同じだ

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