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わがしごと

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自分の仕事周りのこと 思いや気持ち
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最も弱いときに

最も弱いときに

随分前に、オオカミを保護して暮らす男性のドキュメンタリーを観ました。
その人はオオカミが絶滅しないために活動していて、オオカミの群れをコントロールしないように、出来る限りオオカミが野性の生態を維持できるように注意していました。

幾つかの場面があったのですが、群れから追い出されたオオカミがいて、その一頭は仲間と一緒に暮らせないのですが、群れから離れてしまっても生存できるようにケアしていました。

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治るということ

治るということ

新緑のいい季節です。

鍼灸師は法律の規定で「治る」とか「治療する」という言葉を使ってはいけないことになっています。広告宣伝にも使って良い言葉と使用禁止されている言葉があります。
表現に制約があって、鍼灸はどういう症状に効果があるかといった事は載せてはいけないのです。

「治る」というワードが使えないので必然的に、「治る」を使わない表現はなんだろう
という問いを自分で考えるようになります。
結果的

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音を奏でる暮らし

音を奏でる暮らし

こんにちは。

私は自然界の「音」を聞くことが好きで、川のせせらぎや雨の音や風の音や鳥や虫の声にも耳をそばだてて聞き入ることがよくあります。
音楽のようにメロディーや歌詞がなくても楽しんでいます。

音と響きについて最近思っていたら、静かに体の奥で鳴っている音に気がつきました。
自分の心音、心拍。

脈拍は聞こえないけれど、音は振動。振動は感じ取れます。

これは体の音を聞くこと。これは鍼灸師とし

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手の温かさ

手の温かさ

「手あて」って言うように、体の痛いところや不調のあるところに手を当てる行為は、いつの時代の人にも通じています。

私が鍼灸の良いなと思うことのひとつに、この普遍的なところがあります。
いつの時代も、どこに住んでいても具合が悪い部分に手を当てて人は痛みを癒してきたんだろうなぁと思いながらお客さまに触れてます。



そもそも、私が鍼灸に出会ったきっかけは、30代の頃。不定愁訴でいつも体調が悪くて悩

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「治ってね」が治療の原点

「治ってね」が治療の原点

私は鍼灸の仕事をしていて、東洋医学や「治る」ということを普段から自分の実生活を通して考えています。

今までは自分の仕事のことはnoteに書いてこなかったのですが、今年に入ってから少しずつ鍼灸や東洋医学的な考え方について、日頃鍼灸師として感じることや仕事を通して考えたことなども書いていきたいな、と思うようになりました。

自分のために心に残ったことを書きたいと思います。お付き合いくだされば幸いです

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日々是好日

日々是好日

10年に一度の大寒波の影響で、雪が10センチ積もり、気温は朝から氷点下10℃を下回って道路も凍ってしまいました。

こんな日は、お客さまも不要不急の外出はしたくないので、鍼灸の予約もキャンセルが入って今日は時間ができました。
(不要不急って言葉って久しぶりな気がする)

お客さまの都合で仕事がキャンセルになってしまうことは仕方ないことで「残念」って気持ちも正直言ってあるけど、お客さまの安全優先が大

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