澄田 響

神奈川のとある港町にある一升瓶ワインバーの店主 世を忍ぶ仮の姿は都内で勤め人 学生時…

澄田 響

神奈川のとある港町にある一升瓶ワインバーの店主 世を忍ぶ仮の姿は都内で勤め人 学生時代はラジオのハガキ職人 雑文が全国誌に掲載され、執筆意欲が再燃す。 極真空手黒帯。そのほか截拳道、捌き系空手を嗜む。

最近の記事

百貨店マン

構造不況業種のひとつである百貨店。 栄華を誇っていたが、今や間違いなく斜陽産業のトップ集団をひた走っている。 「百貨店は公家、スーパーは野武士」と言われたが、どちらも現代では生きづらかったのであろうか。 ところで、百貨店に勤めている男性は百貨店マンと呼ばれる。 他に業種に「マン」がつく職業と言えば、ホテルマン、テレビマン以外思いつかない。 共通しているのは、自身は大したことないのにプライドは高く、その看板に頼り、お客様を品定めをする職業ということぐらいか。 かくいう私

    • 令和3年8月の大本営発表

      17日の記者会見で、国民の半数が少なくとも1回の武漢ウイルスワクチン接種を終えたと発表があった。 同日、勤務先の終礼で、接種を終えた人はと挙手を求めると、いやはやなんとも手を挙げたのは13人のうちたったの2人だった。 半数=50%には程遠く、15.3%の割合だ。 気になって、他部署の状況を伺うと、どこも似たり寄ったり。 しかも接種の目処が立たない。予約が取れないのだ。 国民の半数とは老人、基礎疾患者で、働く世代や、若者は含まれていない。 感染を本当に止めるのであれば、老人

      • 金メダルを齧る

        名古屋の河村市長が金メダルを齧ったと集中砲火を浴びている。 星くずがァ海に落ちィて貝になァったよ♬ 「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」は最高に面白かった。 中でも高田純次さんが、清川虹子さんの大事にしている、自称時価三千万円のダイヤモンドをパクっと口の中に放り込み、彼女に両の頬を挟むように引っ叩かれ、さらに片手でビンタをされた放送回は、息が出来ないほど笑った記憶が鮮明に残っている。 遡ること半年前、 久しぶりに嫁いだ娘が遊びに来た。 まだ新しい結婚指輪が左手の薬指に

        • パッションフルーツの収穫とカラダな中で震えるDNA

          初めてパッションフルーツの実がなった。 和名はくだもの時計草、原産地は中南米とある。 地球温暖化の影響なのか、冬を越えられたのは、外気温が5℃を下回らなかったということ。 素直には喜べない。 さはさりながら、果物(ナリモノ)の収穫は嬉しい。農耕民族の血が騒ぐ......ような気がする。 血が騒ぐと言えば、父親が育った静岡県に入ると熱海を過ぎたくらいから、DNAが震えるような、どことなくノスタルジックな不思議な感覚を覚える。 日本で生まれ育った異国の民が、初めて祖国の地

        百貨店マン

          東京2020オリンピック・パラリンピックのテーマ曲

          東京2020オリンピック・パラリンピックの幕が開いた。 右往左往し、二転三転した後、紆余曲折した末、やっとこさ開会にこぎつけたオリパラ。 選手諸君は、その力を存分に発揮し、国威発揚といきたいものだ。 開会式目前にして、楽曲の作曲を担当することになっていた音楽家が辞任に追い込まれた。 理由はネットニュースに詳しく書かれているので割愛するが、まあ止むを得ないだろう。 盗作疑惑から始まり、増収賄疑惑やら女性差別発言など辞任の話題には事欠かない。 時に、開会式の音楽はどうする

          東京2020オリンピック・パラリンピックのテーマ曲

          いじめられっ子が空手で手に入れたもの

          息子が通っていた道場の1学年上に当時小学1年生のY君がいた。 体は大きく、優しい顔している少年だ。 親御さんはと言うと、ほぼ同世代が多い印象の保護者と比べると、おそらく10歳近く年長ではなかろうかと思えた。 遅くに授かった一粒種。可愛いさは、ひとしおであろう。稽古が終わり、バスに乗ってから降りるまで、ずっと携帯電話を繋いだままでいるように指示をする母親。 Y君は甘やかされて育った。 そんな彼を幼稚園の悪ガキどもは、見逃すはずはない。イジメの標的になるのに時間はかからなかった。

          いじめられっ子が空手で手に入れたもの

          チェケラッチョ!4月バカのフェイクプロモーション

          4月1日生まれは早生まれで、1学年上ということもエイプリルフールだと思っていた小学生時分。 就学前から数年の成長期に、最大一年近くの開きがあれば、体格差のほか様々なビハインドがあることは想像に難くない。 昔は、不憫に思う親が産婆さんに泣きついて、4月2日生まれにするなんてことがあっても、全くもって不思議ではないな。 さすれば、同級生が1学年下という長男的メンタリティが形成され、知らず知らずのうちにリーダーの資質が育まれるのか。 それがもし僕なら、体育会気質に拍車がかかり、た

          チェケラッチョ!4月バカのフェイクプロモーション

          勝手に考察してみた。『カルピス編』

          我々世代のカルピスのイメージは、やはり「初恋の味」だろう。白さが清らかさを、甘酸っぱさが青春を連想させる。 そもそも希釈して飲むカルピスは、味や好みをシチュエーションでいろいろと変化をつけられる便利な飲み物だ。 風呂上がりには、薄めが喉の渇きを潤し、誕生日に友達を招いたときは、カレーとともに幾分濃いめを提供し、「あいつの家、金持ちじゃん」的なサブリミナル効果を母親が期待していたかは知る由もない。 夏はカキ氷に原液をぶっかけて食う。あまりの美味さに腹を下すのを承知で、おかわり

          勝手に考察してみた。『カルピス編』

          花粉症の特効薬で目の痒み、くしゃみ、鼻詰まりが瞬く間になくなった話

          かれこれ15年以上、花粉症に悩まされている。 目の痒みとくしゃみで辛いことこの上ない。 特段薬は服用せず、ただひたすら嵐が過ぎるのを待つ。 無撚糸の今治タオルがティシュ代わりで手放せなかった。 4年前の4月某日、鎌倉裏小町のバー。 そこで花粉症談義に花が咲く。 飛来する前に注射を打つと劇的に症状が治まり、花粉症のことをきれいさっぱり忘れられると半分眉唾な話と思いつつも、帰りに病院名を教えてもらうことは忘れなかった。 明くる日の昼前、病院の待合室で診察を待つ。 「花粉症の注

          花粉症の特効薬で目の痒み、くしゃみ、鼻詰まりが瞬く間になくなった話

          今どきのラジオ体操事情

          「新しい朝が来たー」 家の前の公園から、聴き覚えのある軽快な音楽が流れる。 僕が子どもの頃は、夏休みの風物詩で、首にぶら下げるカードをもらい参加するたびに貰える「出」のスタンプを押してもらうのが楽しみだった。 公園から流れる、その大音量の音楽は夏休みだけではない。 春夏秋冬、年柄年中、年中無休、雨や台風の時はトンネルから聴こえてくる。 息子が小学生の頃、無理矢理通わせたが、参加者のほとんどがアラウンド・セブンティーの紳士熟女と思われた。それならば、ボリウムの大きさにも合点

          今どきのラジオ体操事情

          春告げ鳥の声

          今朝、初音で目覚めた。もちろんミクではない。ウグイスの囀り、ホーホケキョだ。 鳴き始めの頃は、音痴な輩もいるが、なかなかどうして美声である。 気づかないだけで、数日前より練習していたのであろう。 野球場の場内アナウンスや、選挙カーでマイクを握る女性はウグイス嬢と呼ばれる。 雲雀でもなく、カナリアでもない。 ちなみに男性だとカラスボーイという。 語呂も語感も情緒もないネーミングは見事なまでに浸透しない。 母さん助けて詐欺や、E電のように笛吹けど踊らず。いや、そもそも吹いても

          春告げ鳥の声

          新しい格闘技イベントBreaking Downがすごい

          朝倉未来がまた仕掛けた。 1分間で最強の男を決める戦い『Breaking Down』が始まる。 ルールの詳細はまだ発表されていないが、有名ユーチューバーによる模擬試合を視聴する限り、総合格闘技ルールだと思われる。 模擬試合にもかかわらず手に汗を握った。 ガチンコならではの緊張感、プライドを賭けた熱量は、同氏のyoutube内人気コンテンツである喧嘩自慢の比ではない。 しかし1分間とは良く考えたものだ。 スタミナ配分を考えずに、全力を出し切れる最適な時間だ。 極真空手で

          新しい格闘技イベントBreaking Downがすごい

          もし日本の地下鉄でボン・ジョビを熱唱する人がいたら……

          ダイ・ハードで、ブルース・ウィリスが演じるジョン・マクレーンを助けるロス市警の警察官のような男性が、地下鉄内(ロンドンらしい)でボン・ジョビの名曲を熱唱する動画に見入った。イヤホンをして、音楽を聴きながら、『living on a prayer 』を放歌高吟するのだ。 ソウルフルな歌声、サビに差し掛かると悲しいかなキーが合わず、その部分だけはリズムを刻むのみである。そんな動画がいくつか続くなか、次第に変化が起こりはじめる。 彼の代わりにサビを傍らで口ずさんでくれるひとが出

          もし日本の地下鉄でボン・ジョビを熱唱する人がいたら……

          八百万の神様

          日本には、海や山など自然現象、学問、商売、縁結びの神様や貧乏神など日々の暮らしのなかに神様の存在がある。 その多種多様さから、八百万(やおよろず)の神がいるといわれている。 僕の人生のそこかしこで、神様とかかわりがある。そのなかでもとりわけ神社が傍らにある。 安産の祈願で水天宮。 お宮参り、初節句、七五三で鎌倉宮。 空手の全日本大会の必勝祈願で鶴岡八幡宮。 小中高大学受験のときは荏柄天神社と、ここまでは子どものための参拝。 僕はというと、幼少期は地元横須賀の雷神社の露店

          八百万の神様

          バレンタインに思うこと

          2月は節分に続き、バレンタインデーが控えている。 なぜ異教徒の迫害にあって殉死した聖バレンタインの祭日に、女性から男性にチョコレートを贈る日になったかはさておき、1970年代には、ある程度浸透していた記憶がある。いい思いではこれっぽっちもない。 たまさか小学生の僕が、夕方テレビを見ていると『元祖天才バカボン』のバカボンパパが「今日はバレタデーなのだ」と言っていたことを今でも鮮明に覚えている。 今や、僕のまわりでは、もはやチョコレートを渡す文化としてのバレンタインは風前の

          バレンタインに思うこと

          犬を飼うということ

          3年半年前に、7才になるスタンダードプードルの里親になった。 その1年後に、もう一匹保護犬を迎えいれた。   スキンシップたっぷりの生活に様変わりし、幸せホルモンと呼ばれるオキシトシンがカラダの至るところで分泌され、多少溢れ気味であることを実感している。 古より人間の生活において、かけがえのない存在である犬にまつわることわざは多く、「犬も歩けば棒に当たる」「犬の遠吠え」「犬猿の仲」など日本版は少々手厳しい。   一方、世界に目を向けると(違ったらごめんなさい)、それだけで映

          犬を飼うということ