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2020年に読んで良かった本ベスト6+1
今さらながら、2020年に読んだ52冊の中から良かった本を6つ紹介します!
ジャンルさまざまで順不同に挙げていきます。
サピエンス全史
人類の歴史を紀元前まで遡って読み解き、数ある動植物の中でなぜホモサピエンスが繁栄したのかを探っていく一冊。
人類史って人類の起源まで遡るから膨大かつ複雑だし、色んな切り口で語ることができるゆえに主張に一本筋を通してまとめるのが難しい分野だと思う。その中で本
2020年映画年間ベスト10
2020年に劇場公開された映画の年間ベストを載せます!
今年は44本の映画を劇場で鑑賞しました。コロナの影響で都会の映画館にあまり行かなくなり、思うように劇場で鑑賞できなかった年だった。
ビックタイトルは軒並み公開延期になりましたね。4月以降に劇場公開した海外のビックタイトルってTENETくらい?
その代わり小粒だけど良い作品が多かったように思う。近所の映画館で、普段ならやらないような映画を
映画『ジョゼと虎と魚たち』感想
『ジョゼと虎と魚たち』を鑑賞。前半と後半で評価がだいぶ変わる作品だった。前半観ているときはこれ全人類が観るべきやつでは・・・?と思うくらい良作の予感がしていたけれど、後半にかけて物語の運びかたに首をかしげる部分が出てきた。
ただ全体としては、ティーン向けのキラキラした恋愛映画の形を取りつつ、障害を持つ人がどういう生きづらさを感じているか、その生きづらさは誰がつくっているのかといった、きれいごとで
映画『シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!』感想
映画『シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!』を観た。いつもガラガラな近所の映画館で見たので、観客自分だけかもな〜なんて気持ちで行ったら意外と人がいてちょっと驚いた。
あらすじ
1800年代後半パリ。ほぼ無名の劇作家であるエドモン・ロスタンは、スランプに陥って脚本が書けずにいた。ある日、友人であり大女優のサラ・ベルナールが、俳優のコンスタン・コクランに口をきいてくれると申し出る。劇作家として復
映画『魔女見習いをさがして』──かつて魔法に胸ときめかせていた人へ
子どものころ、いつか魔法が使えるようになるんじゃないかと考えたことはないだろうか。そうじ用のほうきにまたがってみたり、呪文を唱えてみたりした人もいるだろう。きっと、何かしらの作品がきっかけで、自分にも魔法が使えたらいいのに、と思うようになったはずだ。
『魔女見習いをさがして』は、かつて魔法があると信じていた人や、大好きな作品があった人のための映画だ。おジャ魔女だけに限らず、セーラームーンでも仮面ラ
『一杯のおいしい紅茶』──ディストピア小説の金字塔、ジョージ・オーウェルの意外な一面
ディストピア小説『一九八四年』や『動物農場』で有名なイギリス人作家、ジョージ・オーウェルのエッセイ集。おもに晩年である1945年〜1948年に書かれたエッセイが集められている。(と言っても早世なので40代なのだが)
題名になっている『一杯のおいしい紅茶』は、本を開いて一番はじめに載っているエッセイのタイトルだ。この篇では、オーウェルの考える最強の紅茶を淹れるために、守らなければいけない11項目を
映画『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』感想
『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』を観てきた。いやー、映像の美しさが抜群。安定のA24クオリティだ。A24ってだけで、一定の品質が保証されている感がある。まずオープニングのショットが目をひいて、これからどんな物語が始まるのかと引きこまれる。
しかも美しいだけではなくて、挑戦的でもある。序盤のほうにあった、周りの人は静止画のように止まっているなか、主人公ジェイミーと親友モントがスケボに乗
映画『82年生まれ、キム・ジヨン』感想
先週、映画のほうの『82年生まれ、キム・ジヨン』を観てきた。小説と映画では別物といえるくらいつくりが違っていたが、映画は映画でよい作品だった。
33歳のキム・ジヨンはまだ幼い娘のジウォンと夫チョン・デヒョンとの3人暮らしだ。ある日、彼女に異変が起こる。突然、身近な人が憑依したような言動をとるようになったのだ。なにが彼女を追いつめ、心を壊してしまったのか。
小説と映画でどのようにつくりが違うか
『82年生まれ、キム・ジヨン』──地獄のごった煮から救いは生まれるのか
書籍のほうの感想。韓国の作家であるチョ・ナムジュの作品で、韓国で100万部を突破したベストセラー。
33歳のキム・ジヨンは、まだ幼い娘のチョン・ジウォンと3歳年上の夫との3人暮らしだ。彼女は広告代理店で働いていたが、育児を自分ひとりで行わなければならなかったため、出産とともに退職した。ある日、キム・ジヨンに異変があらわれる。まるで誰かが憑依したように突然言動が別人になったかと思えば、次の日には