高宮海人

大学三留男が 日常で感じたことを書き綴ります

高宮海人

大学三留男が 日常で感じたことを書き綴ります

最近の記事

藤井風にやられた

ここ数日、これまでになかったほど眠りこける生活を送っていた。 とっくに昼夜は逆転して、朝の5時くらいに寝て、夕方の18時くらいに起きるような生活だった。 寝ることは好きだ。 楽だし、辛くつまらない現実から逃避できる。 これから先の将来に希望を見出せず、自己投資をするような気分にもならない。 ただ、スマホの画面を見て、一日が終わるのを待つばかりの日々だった。 そんな中、YouTubeでLIVE映像を観漁った。 Bialystocksの「日々の手触り」の2人編成の映像は言

    • 羊文学と喫茶店、僕はふりだしに戻る

      寝坊をした。 その日はアラームが鳴らなかった。 眠る前、朧気な意識の中では、いつも通りアラームをかけたつもりだった。 いや、確かにかけた。 それでも、その日、アラームは鳴らなかった。 目が覚めて真っ先に感じたのは、焦りというより安堵だったかもしれない。 初めて住んだ大阪の地で、初めて挑んだ飛び込み営業の仕事。 日々の生活では、拭い難い違和感が自分の中に積もるばかりだった。 着たくもないスーツを着て、ネクタイを締めて、革靴を履いて出勤する。 出社すれば、世間体とか見ら

      • 風を見つめて

        憂鬱の種はそこかしこに散らばっている。 踏まないように踏み出した一歩のはずが、そこにもまた別の種があって、足に憂鬱が絡まりつく。 今日はそんな日だった。 詳しくは記述しないが、病院のお役所仕事に振り回されて、一度取り下げた有給の日に、結局1時間だけ仕事をして早退することになった。 年に一度の癌の検診だから無下にする訳にもいかない。 時間も迫っているから急いで神戸に向かう。 ただ、今日はとことんついてない日だった。 明石海峡大橋の高速道路を走っていると、パトランプをつ

        • 時間という不思議なものさし

          僕は毎日日記をつけている。 昨年の1月からは「100年日記」というアプリで日記を記すようになった。 眠る前のルーティーンになってから久しい。 このアプリは優秀で、昨年の同じ日の自分が何をしていたかが分かる。 来年になれば、過去ニ年分の同日の日記が遡れるようになるわけだ。 日々日記を記す前に、昨年の自分が何をして、何を考えていたのかを読むわけだが、これが何とも言えず興味深い。 日々を過ぎていれば、一年なんてあっという間と思ったりもするが、日記を読み返すと、この出来事があ

        藤井風にやられた

          駄文

          飲み会終わりの空しい夜に駄文を書く いつもは文節とか言い回しとか気にするけど 今日は書き殴ろうと思う 読みやすい文章じゃないだろう 気持ちのいい文章でもないだろう だけど、そんな時にしか表現できない何かもあると思うんだ もう疲れたって思う 上手くいきはじめたかもしれない仕事のこととか それもずっとは続かないだろうという予感とか 本質的な課題にぶち当たった部活のこととか いつまで経ってもうまくいかない恋愛のこととか もう5年くらい彼女がいないこととか 顔面の手術後のダウ

          ズーから出る

          『あれは、引き出しに閉じ込めてた星。 いつの間にかなくして、誰かの上で光って、もう二度と手には入らないもの。』 『言葉で言えちゃうことばっかりじゃないから、たまに困る。 君の美しさもちゃんと伝えられずにいる。』 『世界が終わる時間まで、悪いことしていようぜ』 『あなたを邪魔する奴らを黙らせにいくのよ。 夜明け前、君が寝てるうちに、黒魔術を見舞うよ』 これらは、ズーカラデルというバンドの曲の歌詞だ。 文字通り、「ズー(動物園)から出る」というメッセージのもと 常識とか日

          ズーから出る

          20代の最中で

          この本を読むといつも思う。 くだらないものの中に 無駄なものの中に 鈍く光る何かがあると 言葉にし得ないその美しいものが 何よりも価値を孕んだもののように思えて 優等生を演じて生きる今を 捨ててみる方がいいんじゃないかなんて 思ったりする いつも思うことは 優等生から出てくる話なんて 大抵つまらないものであるということだ 正解なのは分かってる 間違ってないことも分かってる でもそれって やっぱり面白くないのだ 正解を選んでいるふりをするのではなくて 何が正解か分から

          20代の最中で

          僕だけのモラトリアム vol.2

          ※この話は『僕だけのモラトリアム vol.1』の続きです。 第三章 三回生の部 「新歓公演で挫折する」 今年も、新歓公演に向けた準備に取りかかる時期が来た。 今回の題目は『来てけつかるべき新世界』。 コテコテの大阪弁を喋るおっさん達がたくさん出てきて、ひょんなことから世界を救うために奮闘したりする物語だ。 僕はこの公演に二度目の制作チーフとして参加した。 今回はSSもなし。本当の意味でチーフとしての力量が問われるタイミングと言える。 僕は意気込んでいた。 と言うの

          僕だけのモラトリアム vol.2

          僕だけのモラトリアム vol.1

          七年もの間 大学生であり続けた。 『モラトリアム』 〜「猶予期間」を意味する言葉。  発達心理学では、社会人となり責任のある立場になるまでの期間を指す。〜 謂わば、"大人"になるまでの最後の残された時間。 人より少しばかり長かったこの期間を、僕がどんな風に過ごしたのか どんな出来事があって、何を思ったのか 記憶が鮮明な内に書き記してみようと思う。 未来の僕以外に、こんなnoteを読む物珍しい人がいるかは分からないが、もしいるのであれば以下の二つの注意点を頭に入れなが

          僕だけのモラトリアム vol.1

          RIP YOSHI🤞

          「タロウのバカ」という映画を観た。 何も持っていない、ただ純粋なだけの少年たちがそこにいた。 何も分からない。親の愛情を知らない。学校には行ったことはない。 そんな奴らがピストルを手にする。 世界が変わる。 何でもできるような気がする。 怖いものなんて何もない。 さあ何をしようか ってそんな映画。 主演の3人の好演が印象的だった。 菅田将暉と大賀とYOSHI。 菅田将暉と大賀が上手いのは知ってたけど、 YOSHIの姿には正直驚いた。 彼はとても自然に、映画の中に

          RIP YOSHI🤞

          東京までの往復切符

          品川までの片道切符を買った 一路、東京を目指す。 来年4月からの就職までの、残されたモラトリアムの期間を、刺激溢れる東京で過ごそうと思ったからである。 東京に着くなり、双子の弟が働く渋谷のオフィスへ向かう。 20時を過ぎてもまだ仕事中の弟が、中抜けして家の鍵だけ渡しに来てくれた。 歩いて弟の家まで。 片道25分くらい。あいつは毎日仕事終わりに歩いてるらしい。 普段ほとんど歩かず、土地勘もない俺にとっては、道のりがとても長く感じる。 その日弟は結局、夜中の1時半まで帰

          東京までの往復切符

          姉が結婚した

          2022年10月22日 姉が結婚した。 昔から不器用ながらも、器用に人生を生きているような姉だったから、27歳という結婚適齢期に結婚をするのにも何の違和感もなかった。 相手は大学時代から付き合っている彼氏で、長い年月をかけてしっかりと愛を育んだ結果だと思う。 結婚式の乾杯の挨拶を任された父は、赤ん坊の姉を初めて見た時、天使を見つけたような気分だったと言っていた。 これを機会に、自分も姉との思い出を振り返ってみようと思う。 2つ上の姉は、僕たちの家族の長女として生まれた

          姉が結婚した

          25歳の最初の日

          9月12日0時00分 どうやら俺は25歳になってしまった 双子の弟の彼女と、その友達からついでで祝ってもらうメッセージが届いた。 それと幼馴染の友達から。 気にかけてくれる人がいるのはありがたいことだと思った。 いい一年にする! と返事をしたけれど、本当にできるかどうかは分からない。 明日からの入院に向けて、重い腰をあげて病院に行ってPCR検査を受ける。 残暑がひどくて、歩くだけで体力を奪われた。 運動しなくなってから、しばらく経つ。 最近は何もやる気が起きない時が多

          25歳の最初の日

          煙草と孤独という名の毒

          どうしようもなく孤独で どうしようもなくやるせなくて 布団に入るまでの時間だけが、ぽつねんと目の前に存在している夜 僕は煙草に火をつける ベランダで一人 煙草をふかす 呪術廻戦の作中で 硝子さんが煙草を吸った時 学長に「やめたんじゃなかったのか?」って聞かれて 「ちょっと、昔を思い出して」 と答えるシーンがある 彼女は 昔を思い出して煙草を吸ったけど 僕は 煙草を吸うことで昔を思い出した 20歳になる前 ストレスが溜まりに溜まった時 楽になるんじゃないかと思って 深

          煙草と孤独という名の毒

          まだ知らない世界

          『ベイベー、まだ知らない世界を、教えてよ』 このセリフは映画「何者」のワンシーン 僕が最も敬愛する俳優、菅田将暉扮する大学生が 卒業ライブで歌っている歌詞だ。 純粋で、何にも染まってなくて、何も持ってなくて 只知らない世界に触れてみたい そんな時が確かにあったなと振り返って思う 僕の場合は、大体18歳〜20歳くらいだったかな まだ23歳だからそんなにも昔のことじゃないんだけど。 でも、20代にとっての3年間ってデカくて。 もうそんな純粋な気持ちは、どこかに置いてきてし

          まだ知らない世界

          惰性でもいいじゃない

          人生は思いもよらない出会いに溢れている。 だから面白いのだ。 大学を3年も留年するような男は、決まって暗い部屋でYouTubeを見続けている。 Googleの偉い人が言ったらしい 「私達は物凄いものを作り過ぎてしまった」 現代誰しもが持っているスマホ。 その中身を構成するアプリは実の所、人の時間を奪う事を目的としてデザインされている。 SNSやゲームアプリ、YouTubeにサブスク諸々 どのアプリも人の限られた時間を奪い合う構図で、 利便性を高めてきた。 結果、現

          惰性でもいいじゃない