25歳の最初の日
9月12日0時00分
どうやら俺は25歳になってしまった
双子の弟の彼女と、その友達からついでで祝ってもらうメッセージが届いた。
それと幼馴染の友達から。
気にかけてくれる人がいるのはありがたいことだと思った。
いい一年にする!
と返事をしたけれど、本当にできるかどうかは分からない。
明日からの入院に向けて、重い腰をあげて病院に行ってPCR検査を受ける。
残暑がひどくて、歩くだけで体力を奪われた。
運動しなくなってから、しばらく経つ。
最近は何もやる気が起きない時が多くて困る
依然として残る卒業までの5単位を、どうにか大学に通わなくても取る方法がないかと、スタバでパソコンと向き合って模索する。
未だにこんな事をしてる自分に、嫌になって、音楽を聴いてたら自然と泣きそうになった。
昔思い描いていた25歳の姿はどんなだっただろうか。
輝く人生を生きられるだろうか
今目の前にある現実が、静かで、色を帯びていなくて
明るい未来を想像するのが難しい
カートコバーンや尾崎豊は、溢れんばかりの才能を放出して、27歳でその輝かしい人生を閉じた。
後2年
俺はまだ何も成し遂げていない
癌が再発してその前に死ぬかもしれない
他の死因の可能性だってあるだろう
寄り道してる場合じゃない
人生は短い
ましてや若くてエネルギッシュな時間はもうほとんど残されていない
格好良く魅力的な自分で
人生を精一杯生きたいと強く思う。
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