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【法律】読書好きの子どもが選んだおすすめの本 25

こんにちは。
世の中には数えきれないほどの本があり、すべてを読むことは不可能です。
その中でこどもが自ら手にとって、何度も読み返した本を本人の感想とともにご紹介します。

▼25冊目はこちら


NHKで放送された『昔話法廷』を書籍化したシリーズです。

昔話法廷とは……
『桃太郎』『浦島太郎』『白雪姫』など誰もが知る昔話をもとに、裁判を行うこのシリーズ。裁判員の目線から被告人の罪を考えます。

例えば桃太郎なら、被告人は桃太郎。
検察側の主張は「鬼を襲撃し、うち1人を殺害。さらに複数の鬼に斬りかかった上、金銀財宝を奪った。このような残虐な行いは強盗殺人に当たるため死刑を求刑する。」というもの。


対する弁護側の主張は「鬼たちは普段から人間の財宝を奪ったり、怪我をさせていた。今回も鬼からの犯行予告を見て村を守るためにしたことであり、桃太郎は人間にとっての英雄である。桃太郎のしたことは許されることではないが、果たして死刑が妥当なのか?」と問うもの。

これ、すごく考えさせられます。
読み進めていくと、鬼側の証人として殺された鬼の妻が涙ながらに深い事情を語ったり、桃太郎側の証人としておばあさんが情状酌量を望みます。

果たして桃太郎に妥当なのは死刑なのか……?

こちらのシリーズ、浦島太郎では乙姫が被告人、三匹の子ぶたでは3番目の子ブタが被告人、カチカチ山ではうさぎが被告人と、これまで主人公だと思われていた者たちが本当に英雄なのか?を問う形になっています。

さらに最大の魅力は最後の判決は描かれないこと

主人公たちに妥当な刑は何か?は自分で考えるシリーズです。
実はこれ、NHKforSchoolのサイトで動画が配信されていますので動画でも見ることが出来ます。

でも実は、本でしか楽しめないこともあります。

動画にはないコンテンツとして、書籍バージョンには裁判員同士で話し合う評議があります

最後の評議を通して、主人公にふさわしい罪とは……?を考えることができます。


◆子どもからのコメント◆
ぼくがこの本を知ったのはテレビで昔話法廷を見たからです。最初に見たのはすごく前だったのでその時は「ふーん」と思って見ていただけでした。
でも、ぼくは将来検察官になりたいと思っています
それでまた昔話法廷を見たくなったのですが、テレビでは再放送の予定が決まってないそうです。

そしたらお母さんが図書館でこの本を借りてきてくれました。

めちゃくちゃおもしろかったです!

判決が出ないので、結局どうなったのか気になるけど、それを考える本だと言われました。

情状酌量とか正当防衛とか難しい言葉がでてくるとお母さんに聞いたり辞書で調べています。

今まで大人が見ているニュースは難しくてつまらないと思っていたけど、裁判のニュースはちょっと分かるようになりました。

検察官になりたいと思ったのは、事件にあった被害者の味方になりたいからです。でもこの本を読んだら検察官ってちょっといじわるなのでやっぱり弁護士の方がいいかなぁとも思いました。
そしたらお母さんが検察官をしてから弁護士になることもできるよ、と教えてくれたのでぼくは両方の仕事につきたいと思いました。


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