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ととのエッセイ 「人間」 と「ヒト」

人と人との間にある喜びと楽しみだ。

僕らがただ感じていたいのは。

そうだろう?

僕らはその喜楽を感じていたいだけなのに、

どうやらそんなに気楽な世の中じゃないらしいよね。

人と人との間にある喜びと楽しみを、

人と人との間に蔓延る怒りと哀しみが上書きを繰り返す。

やがて怒りと哀しみの度合いが増してゆくんだぜ。

なんてことだ。

いやちょっと待てよ。

怒りと哀しみが悪いんじゃないだろう。

人と人との間にある喜びと楽しみを、人と人との間に生まれる怒りと哀しみが上書きしてゆくシステムがまずいらしいぜ。

人と人との間にある怒りと哀しみを、人と人との間に生まれる喜びと楽しみが上書きしてゆくのが人間としての生業だろ。

そんなに気楽な世の中じゃない?

ちょっと待てよ。

それって誰が決めたんだい?

世の中に自分を定義させていないかい?

あらゆる術を尽くしたかい?

頼るべき人に頼ったかい?

そう自分に問うんだぜ。

I define me.

自分の定義は自分でするんだぜ。

でも、

もしも「人間」に疲れて、全てが嫌になったなら、思考を手放し、付き合いから離れ、時には社会から逃げたっていいんだよ。社会的な「人間」としての自分をお休みして、原始の「ヒト」に帰り、飽きるまでゆっくり休む自分を許そうぜ。

好きな場所へ行き、好きなご飯を食べ、好きな音楽を聴き、軽く運動でもしながらさ。

再び歩むのは、それからでも遅くはないさ。命さえあれば。

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