しゅんみん

会社員です。日々のできごとや読んだ本にしっかり向き合いたいと思います。

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最近の記事

「君は君の人生の主役になれ」感想

私はかつて、独特の世界を行きたいと心から願っている子どもだった。学年の大半が医学部か法学部に進学するような進学校にいながら、「なんでみんな医学部や法学部に決めることができるんだろう?」と疑問だった。 当時は、裕福な友達の持ち物や旅行先なんかがうらやましく、自分を不幸と感じたこともあったが、今思えば早々に自分の生き方を決める必要がなく、自分のやりたいことを追求できるとても幸福な子どもだったのだと思う。 高校の校長は「人生は壮大な無駄である」と言っていた。私はそこに何の疑問も抱

    • 育休中の学び直し、当事者として思うこと

      先日、岸田首相が産休・育休中の学び直しを後押しすると答弁したことに対して批判が噴出している。「子育てをしたことのない人の発想」、「昭和のオッサン」、「周りに子育てしたことがある人がいないからこうなる」等々、SNSを見ていると批判的な意見が目に付く。 しかし、実際に2回の産休・育休を体験した自分の実感では、この意見に対して批判が殺到する事態は意外だった。私自身が、育休中に勉強をし、資格を取った経験があったからだ。また、私以外でも「育休中にMBA取得」等、資格取得を後押しする試

      • 子どもと過ごすときのコツ

        子どもと過ごす時間をより充実したものにするためのコツが最近わかってきた。日々、時間に追われている親御さんにとって少しでも参考になればと思い、書き記しておく。 子どもと接するときはスマホを置く スマホで提供されるSNSやニュースなどのサービスは世の中の頭のいい人々が、そこでの滞在時間の最大化を目的に作っている。だから、普通の人々はよほど意識しないとなかなかスマホから離れられない。 しかし、目の前の子どもより他人のSNSの投稿の方が重要なんてことがあるだろうか?勇気を持ってスマ

        • 仕事と子育てをする中での気づき

          「仕事と子育ての両立」と聞いたとき、頭の中にはどのようなイメージが浮かぶだろうか。「大変そう」「しんどそう」といったネガティブなイメージだろうか?それとも「仕事も子育ても実現するなんて素敵」といった、ポジティブなイメージだろうか? 子供を産む前を思い返してみると、私にとっての仕事と子育ての両立というのはポジティブでもネガティブでもなく、「当然、両立ができるもの」というニュートラルなイメージを抱いていた。「子供を産んだら仕事を辞める」といった価値観はすでに古臭いもののように感

        「君は君の人生の主役になれ」感想

          「イシューからはじめよ」を再読して

          私は新卒1年目に「イシューからはじめよ」に出会い、当時とても感銘を受けた。しかし、それから10年以上の月日が経ち、さまざまな経験をした上で再読すると、当時とは異なる印象を受けた。そのことについて記しておきたい。 この本は私の勤めている会社では広く読まれており、同僚の多くも影響を受けている。社内で仕事をしていても「これは本当にイシューだろうか?」と言った問いかけがなされることも多く、ここで言われるイシューの見極めやアウトプットの質、という観点ではおそらく他の企業に比べるとレベ

          「イシューからはじめよ」を再読して

          子供とのエピソード

          「ママ!僕すごいこと気づいたよ!!」 先日、子供がお昼寝の前に興奮気味に立ち上がった。こういう子供の発見は面白くて大好きだ。トマトは上から読んでも下から読んでも "トマト" だとか、お風呂上がりに靴下を履いてお布団の中で脱ぐととても気持ちいいとか。新鮮なものの見方を私にももたらしてくれる。そんないつものやりとりを想像して私が「なになに?」と聞くと、ちょっとびっくりする説明をし出した。 「"鬼" と聞くと僕は怖いと思う。でも、生まれたばかりの赤ちゃんは "鬼" と聞いてもそ

          子供とのエピソード

          国際女性デーに考える

          国際女性デーの今日、私はコロナの濃厚接触者になってしまった娘を家で見ながら仕事をしていた。娘はまだ3歳。「会議中だから静かにしてね」と言っても、もちろん理解はできない。私は集中しきれない頭で、画面オフのまま会議に参加をした。 今日のGoogleのトップページにはこんなリンクが貼ってあった。「#未来に残さない偏見」。うんうん。偏見が特定の人々を生きずらくする側面はあるし、もちろん改善した方がいいだろう。でも、30代女性の私の立場で世の中を見ると、問題は偏見というよりは、具体的

          国際女性デーに考える

          子育てについて考える

          子供が小学校に入り、周りでも塾に行き始める子が増えてきた。このあたりでは、クラスの半分くらいが私立の中学校を受験するらしい。近所でも、日能研マークのリュックサックを背負った子供たちをちらほら見かける。 職場でも、子供の勉強について興味津々の親たちが多い。「評判のいい塾はどこ?」「○○インターナショナルスクールに行っている子はいますか?」といった話題が、社内の親コミュニティでは飛び交っている。 「子供を少しでもいい学校に行かせたい。」この思いの背景に、「子供には幸せになって

          子育てについて考える

          男性育休の功罪

          直近、男性育休の話題を目にすることが多くなった。私の勤める会社でも育休を取っている男性が増えてきた。 「男性育休を取得した」というのは、社会や企業内では良い例として取り上げられることかもしれない。しかし、翻って育児の現場である「家庭」に目を向けたとき、それは本当により良い育児環境を実現するものなのだろうか。 確かに一定の期間、男性が育児を担うことにより、母親は一時的に楽になる部分があるだろう。しかし、育児というのは数ヶ月で終わるものではなく、数年に渡って続いていくものである

          男性育休の功罪

          「探す」から「作る」へ

          最近、よく子供服を作るようになった。世の中に、子供服は溢れているけれど、欲しいと思う服は案外少なかったりする。 例えば最近、朝夕が肌寒くなったから、子供にカーディガンを着せたいと思った。だけど、次の条件に当てはまる商品はネットではすぐに見つからなかった。 ① 洗濯乾燥機が使える素材であること → 我が家は、平日の洗濯物はすべて乾燥機で乾かしているので、乾燥機が使えない素材はNGだ。 ② 大きなボタンであること → 娘は今、3歳。自分でボタンがつけれるようになって、楽しい

          「探す」から「作る」へ

          食べチョクが本当に素敵だった

          先日、初めて食べチョクで野菜を注文した。 入っていたのは、きゅうり、ピーマン、なす、いちじく、つるむらさき、などなど。見るからに新鮮で、ピカピカとしていて、私は胸がいっぱいになって泣いてしまった。 私は今、インターネットに関わる仕事をしている。ユーザーのクリックや視聴数をどれだけ獲得できるかで自分の評価が決まる。しかし、そんな仕事をしていると、クリックが段々と血の通わないものに見えてくる。その先にいるユーザーのことなど十分に考えず、とりあえず目を引くコンテンツを作ってしまう

          食べチョクが本当に素敵だった

          パソコンの先にあるもの

          「はい、ママ」 6歳の息子が保育園で作ってきてくれたのは、紙製のパソコンだった。A4のコピー用紙を半分に折り曲げ、下半分には小さな四角をたくさん書いてキーボードに見立て、上半分のモニター部分には絵が書かれている。自分とパパとママと妹が、青空の下で手をつないで笑っている絵だ。 私はそのパソコンを見て、泣きたくなってしまった。 私がパソコンに向かうとき、そこのモニターに写っているのは、こんなに希望に満ちた世界だろうか。社内への報告書、クライアントへの提案資料、社内外とのビデオ

          パソコンの先にあるもの

          分からなさの時代

          「野菜も残さず食べなさい」 夫は子供のしつけにうるさい。子供の食事のマナーや好き嫌い、テレビを見る時間や勉強の時間、などなど。常に子供の行動に目を光らせ、自分の思うように行動をしていないと、小言が飛んでくる。 一方で彼自身はというと、大好物のカップラーメンをすすり、スマホを片手に食事をしていたりする。こういう姿を見ていると人とはいかに矛盾をしている存在か、ということを思う。 「野菜を食べなさい」「食事中は座って食べなさい」「勉強しなさい」 こういった発言は、「このよう

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          シール屋さんごっこ

          6歳の息子はポケモンが好きである。 数ヶ月前、楽しく歯磨きをしてもらいたいと「ポケモンはみがき」なるものを買い与えると、その後徐々にポケモンに興味を示すようになり、Huluでポケモンを見始め、本屋ではポケモン図鑑を欲しがり、加速度的にポケモンに傾倒していった。今ではポケモン全種類の名前とタイプを覚えているようだ。 最近は「ポケモンパン」に入っているシールの収集に熱心だ。パン自体はおいしくないようで残しがちなのだが、中に入っているシール欲しさに毎日ポケモンパンを食べたがる。す

          シール屋さんごっこ

          企業の評価軸を変えること

          この数ヶ月、ずっと悶々としていた。大学を卒業し、大手の企業に就職して自分で稼げるようになった。結婚して子供も生んだ。車も買って、家も買った。家族はみんな健康で、生活に大きな不自由はない。安定した生活だ。それなのに、ここ最近はどことなく満たされないような、後ろめたいような、気分の晴れない日々を送っていた。 原因は主にふたつある。一つは、子供が生まれてから世界への向き合い方が変わったこと。子供が生まれるまでの私は、自分の生活がより裕福になれば満足だった。企業が利益を上げ続け、結

          企業の評価軸を変えること

          子供に優しい世界へ

          お子様をお連れのお客様へのお願いです。 買い物中はお子様の手を離さないようお願いします。 お子様が商品を触りますと、商品が痛む場合がございます。 ご理解いただけますと幸いです。 これは、私の住んでいる町のスーパーに掲示されていたものだ。このあたりは待機児童も少なく、子育てしやすいエリアということで、小さな子どものいる家庭が多い。町中で、公園で、スーパーで、あらゆるところで親子の姿が見られる。 私は普段は生協などで食品を購入することが多いので、子供を連れてこのスーパーに来る

          子供に優しい世界へ