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#80年代
ターンテーブルに針を落として(2)
2 PUNKS NOT DEAD!
当のマエハラさんは、CSN&Yとかグレイトフルデッドとかが一番好きだったようだ。さすがヒッピー、ウッドストックの話も、まるで見てきたように繰り返し話してくれた。
「ここでくさ、雨が降るったい。そしたらみんな『No Rain! No Rain!』て叫ぶっちゃ」
「へ〜っ」と感心して「で、雨はやむと?」と聞くと
「それがたい、ほんとにやむっちゃんね! 奇蹟やろ?
ターンテーブルに針を落として(3)
3 & Rock’n Roll !!(気持ちだけ)
高校を卒業した春、マエハラさんはナガセと僕を大橋駅に呼んだ。
「高校卒業のお祝いばしちゃあたい。友だちの店に行くけん」
マエハラさんはそう言って九大の芸術工学部のすぐ向かいの「田圃鈴(たむぼりん)」という喫茶店に僕たちを連れて行った。
僕らが入ると、マスターはすぐに店を閉じてレースのカーテンを閉めて明かりを暗くした。申し合わせたかのように