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控え室での話題「特別支援学級をやめたいと言う保護者にどう接すれば…」保護者心理を解説



7月31日 第47回十勝特別支援教育研究大会

当日、待ち時間の控室で話題になった話をふり返ります。

そこにいたのは、
登壇者たちと、主催側の先生たちが出たり入ったり。
そんな中で真剣に語っていた話のひとつが…。



「特別支援学級の利用を、やめたいと希望する保護者に
どう接したらいいんだろう?」という話。


もちろん、本人の気持ちも、本人の状況や環境も
支援級が必要ないのなら、それでいいのだけど。

現実はそうではなくて、
支援級の少人数でその子に合わせた進め方が
合っているから落ち着いたと思われるのに、
それを保護者は「治った」と捉えている。

「良くなったので、普通学級に行かせたいです」
と、言われたらなんと答えていいのやら…。




どんな内容の相談でも、考え方の基本は同じです。



私の答えは前回の記事と似てます。
「その言葉の背景から、探っていく」ということです。

今日は、前回の答えより少し深掘りしてみましょう。



保護者の言葉を、分解して考えてみましょう。
今回のポイントは3点。


① 特別支援学級をどう捉えているか
② 「良くなった」とは、どういう意味か
③ 保護者の背景、理解力はどんな状況か

この考え方は、
そもそも支援級を利用させたくないという保護者にも使えます。



ひとつずつ、みていきましょう。例えばで考えてみました。


① 特別支援学級をどう捉えているか?
支援学級と関わるのは、恥ずかしい
可哀想そうな人が行くところ
病院のように、状況が悪い時だけ行くところ
勉強についていけない人が行くところ

② 「良くなった」とは、どういう意味か
病気のように捉えているから「治った」という意味で使っている
大人になれば改善されると考えているので「成長した」と考えている
家庭内での困難さが改善したので「もう大丈夫」と考えている
先生に伝えるために、分かりやすく使った言葉だった


③ 保護者の背景、理解力はどんな状況か
・背景
幼い頃に学校で嫌な思いをしていて信頼しにくい
育児に余裕がないから、特別な対応は大変と思っている
子供に特性があることを認められない気持ちが強い
子供に特性があることを周りから責められている

・理解力
保護者自身にも特性があり、先生からの説明が入りにくい
現状を「学生時代はそんなもんだ」という捉えをしている
通常級にいないと将来が悪い方向にいくと思っている

少しかんがえただけでも、こんなに。
実際には、もっとたくさんの仮説が立てられるでしょう。
ここから、どう展開していきましょうか。



まずは保護者の話をじっくりと聞いてほしいと思います。


難しいでしょうか?
そうしていただけると、少し心を開くかもしれません。

そのうえで、
保護者の理解力に合わせ、子供の現状をお伝えいただければと思います。
ひとまず、①にような誤解は解いておきたいですね。

実際には、
まずは保護者の生活環境を優先せざるを得ないとか、
いまはいったん保護者の理解を諦めて、
学校との関係性を保つほうを優先しようとか、
いろんな選択肢が出てくると思います。

先生が関わる期間は限られているので、
目の前にいるときに理解してもらえないかもしれません。

保護者というのは、今教えていただいたことを
5年後10年後に思い出し、理解したりします。

それでは子供がかわいそう…と思いますよね。
でも、人間てそういうものなのかなと思います。
無理に軌道に乗せようとしても、乗りませんしね。




前の記事に書いた「そのお母さんの今を、まるごと認めること」
を細かく書くと、こんな感じです。

日々のご指導、ありがとうございます。
保護者も、子供たちも、先生方のおかげで成長していけます。

先生も、辛かったら私に連絡してくださいね。
保護者のみなさんも、連絡してくださいね。




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