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短歌・詩・俳句

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短歌・詩・猫を中心とした川柳などを掲載しています。
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2021年5月の記事一覧

愛ということ

愛ということ

君を不幸せにするために僕は
君といるわけではないのに
僕のために君が不幸せになることを
思う僕の思いが余計に君を悲しませることで
寂しさを募らせる
悪循環から逃れられない僕の
寂しさをどうすればいいのか
わからずにいる僕の
寂しさがまた君を寂しくさせる

君を求めようにも
どこか遠いところにいる君の
寂しさに僕はたどり着けないことの
寂しさをひとりかかえることでしか
その寂しさに
耐えるすべが見当

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努力は報われるか?

努力は報われるか?


空が青い ミャンマーで人が死んでいる

今日はいい天気でした。
昨日、今日はインターハイの県予選でした。
勝ち切れませんでしたが、生徒はいい試合をしました。
涙と笑顔と・・。

毎年、3年生が引退を迎えるこの試合、
勝たせてあげられない自分の無力を感じます。

ひたむきに努力することが大事
と言いながら、
努力が決して報われるものでもない
ということも伝えなければならない・・。

でも、
それで

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雨の匂ひ

雨の匂ひ

五月二十日 朝の図書室 哲学の書架のあたりに雨の匂ひす

ためらい

ためらい

さくさくと林檎を噛めば澄む音の弦響かせてをみなといふは

こわれそうな月の光に触れようとしているようなためらい 君は

僕は何を待っていた?

僕は何を待っていた?

踏切の前に佇み いま僕は何を待っていたのだろうか

bokunofuzai②

bokunofuzai②

さらさらとさらさらと僕は崩れゆき 風に吹かれてなくなりにけり

守り抜かねばならぬもの

守り抜かねばならぬもの

ある時は一本の楡 どうしてもどうしても守りぬかねばならぬものがある

もはや死にたることばのひとつと思ひつつ 朴訥として木々の直立

ゴールデンweakでしかない休み

ゴールデンweakでしかない休み

[ 泣き言川柳 ]

借景の初夏 あおあおと わが借家

ゴールデンウイーク、5月1~4日はすべて部活の試合。この土日も練習試合と練習。無論、平日は授業。ちょっと働きすぎですね。

というわけで、

ゴールデン weak でしかない休み

それでも

家(借家ですが)の玄関の引き戸とコンクリートの、こんなわずかの隙間に白いパンジーが芽吹いて、今を咲き誇っています。
玄関を出入りするたびに、この健気

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初夏の畑で

初夏の畑で



ふはふはと風の畑にそら豆のつぶやくやうな歌きいてゐる

俺は俺だと叫んでみても どうしようもない ネギ坊主

「風に吹かれてこうしているさ」 鞘豌豆が口笛を吹く夕暮れである

友の肩に

友の肩に


友の肩にちひさく白き花を添へ またひとつ死に慣れてゆくなり

bokunofuzai

bokunofuzai

僕のなかの僕の不在を考える 道に空き缶蹴とばしながら