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【コラム】南チロルの風

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2003年から南チロルでソムリエとして働いているマサがサービス業を通じて気付きや考え方をコラムにしています。
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#イタリア

【コラム】南チロルの風:11



新たな門出21歳の3月、まだまだ冷たい春風が吹く中、山下少年はレストランサドレルの門の前に立っていました。このレストランで働くためにオーナーのサドレル氏と面接をする約束をしていたのです。数ヶ月前に康一兄さんと食べにきた時とはまた別のどきどき感と感じながら、いざ呼び鈴を押そうとするところでした。

思えばこの2ヶ月はたくさんのことがあっという間に過ぎ去って行きました。1月のサドレル訪問時の福本伸

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【コラム】南チロルの風:9



ミラノのリストランテ「サドレル」のホスピタリティ2001年の1月、その日僕と康一兄さんはミラノでタクシーに乗っていました。行き先はミラノ市内の南、ナヴィリオ地区にある康一兄さんの大好きなお店「サドレル」。

ちょっと出だしが遅かったせいもあり、予約の時間になってもまだたどり着けずにいました。その時、康一兄さんの携帯が鳴ります。

「今どちらにいらっしゃいますか?道はお分かりですか?」

とレス

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【コラム】南チロルの風:7



僕が働いてたレストランの街とは・・・ ブレッシア県のコンチェジオ村、幹線道路の通る人里離れたこの場所にリストランテ・ミラモンティ・ラルトロはあります。
 ブレッシア市内からは10kmほど離れた位置にあり、車がない場合の行き来には唯一バスしか交通手段はありません。そんなバスも来る時と来ない時がありますし、乗車するためのチケットが売っているタバッキ(通常タバコ屋さんですがバスの回数券やチケット、新

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【コラム】南チロルの風:6

【コラム】南チロルの風:6

フランチェスコ・ファルコーネフランチェスコ・ファルコーネという先輩ソムリエとの出会いも衝撃的でした。彼は僕よりも後に入社したのですが、グアルティエロ・マルケージという有名レストランでサービスを勉強していたという経歴で、マウロ社長から引き抜かれた人材でした。

さすがに目を付けられたサービスマンだけあり、サービスでの見せる技術は素晴らしいものでした。水をつぐにしても、お皿を出すにしても見ているだけで

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【南チロルの風】コラム5で紹介したワインの案内

【南チロルの風】コラム5で紹介したワインの案内

ドルチェット・ダルバ ルチアーノ・サンドローネ
「もし無人島に1本のワインを持っていくとすれば、ドルチェットを持っていくだろう」ピエモンテ州の有名な醸造家の言葉です。

果実味豊かでフレッシュな味わい、しかも幅広い料理やチーズに合わせやすいワインを作るこのブドウは、ピエモンテ州を中心に北イタリアで栽培されています。
 

ところでこの名前、「ドルチェット」。

一見甘いワインかと思ってしまう名前で

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【コラム】南チロルの風:5



レストランという舞台へ初日の営業、こんな日本人の若造が蝶ネクタイで黒服を着させてもらいサービスさせてくれるなど誰が想像したでしょう。

通常日本で黒服を着たサービスマンは経験も知識もあり、なによりお客様からの信頼があって初めて着ることのできるあこがれの服と僕の中では解釈していました。

そんな状況でドキドキしながらお客さんのいるホールへ向かう心境は、まるで演劇の舞台へ向かう役者と同じような感覚

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【コラム】南チロルの風:4



不安な気持ちと闘う時は2000年4月、ミラノからブレッシアに向かう電車の中。

時間は夜の8時過ぎ、電車から見える町並はオレンジ色の街灯が連なっているものの景色も雰囲気も暗く、マサ少年は座席にも座らずコンパートメント横の廊下でスーツケースにもたれていました。

以前に2回ほど行ったことのある場所だったのですが、今回ほど心細く思ったのは、小さい頃連れて行かされたスイミングスクールの初日以来でした

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