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他人にどう思われるより自らの倖せを『汝、星の如く』by凪良ゆう

本屋大賞受賞という事と、前作の流浪の月がとても心に響いたので、すっかり凪良先生のファンになってしまった次第。 ずいぶん読んでから日が経ってしまったけれど、書評を残しておこうと思います。 個人的には、今年読んだ本の中で一番の名作になりそう。 映像化…ありそうだな、くらい社会問題や正しい事とは何か、を訴えかける作品でした。 いつもの様にまとめて書こうかな、とも思ったのですがやっぱりまとめるの下手なので、つらつらと文章を書いていこうと思います。 基本的にネタバレに気を付けて書いてい

    • 本当の救いとは何なのか『流浪の月』by凪良ゆう

      普通に装丁が素敵なので、映画化されるのを知らなくて買った本でした。 今まさに上映中で、少しだけ一人で見に行ってこようかな?って思うくらい、とても素敵なストーリーでした。 基本的に、1人称視点で小説は進んでいきます。 内容はネタバレなしで明かしますが、未成年を誘拐し逮捕された大学生文(ふみ)、そして誘拐された被害者である更紗(さらさ)、二人はある日偶然再会し惹かれあっていくというストーリーです。 1.文がひたすら優しい更紗が小学生の時に、彼女の父親がなくなり母親は彼女を捨てて

      • これが現代の青春小説なのかもしれない『真夜中乙女戦争』byF

        映画化をされたので、興味本位で本屋で手に取ったこの小説。 個人的には、東京タワーの表紙に惹かれた。 本の装丁は、とても綺麗だったし途中で写真がちりばめられてておしゃんな感じではあった。 ただ、内容はわたしにはあわなかった。 きっと大学生の頃の20代前半だったならば、刺さったのかもしれない。 それほど私が、年齢を重ねてしまったからだろうか?とは思う。 内容は、今時の若者ぽい暇と鬱々とした闇を抱えた『私』が、年上の先輩に恋をし、黒服という謎の男と関わりながら、世界を滅亡させたいと

        • 白黒割り切れない『あなたの愛人の名前は』by島本理生

          単行本になったので、衝動買いしました。 結論として、とてもいい物語だった。 短編集なんだけど、各話いろんな人間模様が織りなされていて、個人的にとても読んでて理解できた。 ので各話の感想をしたためてみます。 1.足跡 セックスレスの夫婦関係に、ものすごい不満を感じているわけではないけど、なんとなくこのままでいいかなという千尋。学生時代の澤井に、とある治療院を紹介されるというあらすじ。 不倫をしたいとは思っていないけれど、その女性向けの治療院に通う千尋の心情が解りすぎた。 確か

        他人にどう思われるより自らの倖せを『汝、星の如く』by凪良ゆう

        • 本当の救いとは何なのか『流浪の月』by凪良ゆう

        • これが現代の青春小説なのかもしれない『真夜中乙女戦争』byF

        • 白黒割り切れない『あなたの愛人の名前は』by島本理生

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        • 読書感想文
          7本

        記事

          幼馴染との恋模様『はつ恋』by村山由佳

          新年あけましておめでとうございます。今年もほそぼそと読んだ本の書評のみをずっと更新し続けていこうと思います(主に自分の記録用と文章の練習ですね)。 さて、これは実は去年には読了していたのですが書けなかったというかさぼってましたw 大好きな村山由佳先生の、はつ恋。 どうしても好きな作家に偏りがちなんですよね…まぁ仕方ない。新しい作家さんも開拓していかなければ、と思うのですが文章って好き嫌いあるから難しい。 1.幼馴染との恋 主人公のハナは離婚を2回を経験したいわゆる中年の

          幼馴染との恋模様『はつ恋』by村山由佳

          謎々多すぎた『熱帯』by森見登見彦

          書店に並んでた森見先生の文庫の新刊という事で読んでみた。 結論から言うと、ちょっと私には合わなかったかな…、という印象。 いつも森見先生の作品は大好きなのだけれど、前に読んだ夜行と比べるとちょっとあまりにもファンタジー過ぎたのかもしれないという印象だった。 ネタバレしちゃうと半減しちゃうので、自分なりの感想をしたためておこうとおもう。 1.物語の視点が移り変わりすぎる基本、森見先生の小説は1人称で進んでいく。 この物語は、最初は森見先生自身が小説の中で主人公となりそ

          謎々多すぎた『熱帯』by森見登見彦

          ガリレオの秘密『透明な螺旋』by東野圭吾

          待ちにまったガリレオシリーズの最新作。 どうしてもどうしても読みたくて、ついつい買ってしまった…書籍衝動買いしちゃうのやめられない… ってことで、ネタバレはなく感想を書き綴っていきたいと思う。 1.やはり読みやすい文章だなぁと再認識東野圭吾先生の文章は、人物視点がコロコロ変わるけれど、それを混乱せず普通に読めるところが素晴らしいと感じる。 やはり解りやすい、そして読みやすい、さくさく読める止まらない。 難しい言葉とか難解な言葉が少ない、の一言に尽きると思う。 もち

          ガリレオの秘密『透明な螺旋』by東野圭吾

          異色探偵物語『隻眼の少女』by麻耶雄嵩

          正直に言うと、表紙のイラストが綺麗でテーマが惹かれるミステリーものだったからつい手を伸ばして買ったこの本。 あとで調べたら、あの深キョンのドラマの貴族探偵の作家さんだった。 実は無知なので、全然知らなかったんですよねごめんなさい…。 簡単なあらすじを紹介すると、自殺願望のある男性が温泉地に死に場所を求めて温泉地で殺人事件に巻き込まれると、そこに居合わせた片目が義眼の美しい少女(探偵)に出会い事件を解決に導くというもの。 若干金田一シリーズの、犬神家の一族を思わせる様な

          異色探偵物語『隻眼の少女』by麻耶雄嵩

          ヒロイン総受け『ダブルファンタジー』by村山由佳

          大好きな村山由佳先生の本だったので、ちょっと期待して読んでしまったけど、正直ちょっと個人的にはいまいち共感できなかったなー!という作品。 少しだけ昔読んだ2次創作の、主人公orヒロインがいろんな男たちに惚れられる若干乙女げーかな?と思うような雰囲気だった。 情景描写とかの表現は、さすが村山先生と言わせるほどの表現がたくさんあったと思う。 文章は綺麗だった…、でも自分に刺さるものはなかったかなぁ。 ヒロインの奈津は脚本家で売れていて、埼玉の片田舎みたいなところで専業主夫

          ヒロイン総受け『ダブルファンタジー』by村山由佳

          魔力の胎動&ラプラスの魔女by東野圭吾

          東野圭吾先生の作品は、やっぱり面白くて結局3時間かけて読み切ってしまいました。 書籍評価だとあんまり、という書評を見かけましたがやっぱり面白かった。 魔力の胎動は、ラプラスの魔女の前日譚の様な作品なのですが、ふたつならべるとちゃんと繋がっていて、登場人物がつながっていて面白い。 《魔力の胎動》 主人公の、工藤那由多という鍼灸師の男性が主人公で、彼がふとしたきっかけで羽原円華という不思議な少女の協力で、いろんな不思議な事象を解明するというのが主なストーリーです。 円華

          魔力の胎動&ラプラスの魔女by東野圭吾

          異世界ホラー『夜行』by森見登美彦

          思わず本屋で見つけて手に取った、久々の森見登美彦の作品。 森見先生といえば、新訳「走れメロス」とか「有頂天家族」とか「四畳半神話体系」とか、割とコメディ寄りの作品が多い。 アニメになっているものも多々あって、個々のキャラクターとかが生き生きとしている作品で、私ももうかれこれ10年くらいのファンである。 でもこの作品「夜行」は、タイトルにある様に異世界ホラー。 まだ読んでないけれど、森見先生の「きつねのはなし」と同じくコメディ作品ではなく異世界ホラージャンル。 最後ま

          異世界ホラー『夜行』by森見登美彦

          強い女我儘女『ジョゼと虎と魚たち』by田辺聖子

          1987年に出版された名作の短編集、ジョゼと虎と魚たちを読んでみようと思い今回手に取った。 何度も映画化されたりアニメ化されたりする名作だと思ったら、表題のジョゼと虎と魚たち自体は非常に短い短編のひとつでしかないのが意外すぎた。 そして関西弁で、時代のせいなのか私にはとても読みにくい文章に思えたけど、この1987年は男女雇用均等法とかバブルとかそういう時期に出された恋愛物だと思うので、よくよく考えたらこの頃の流行りはこういう感じのキャラクターが受ける時代だったのかもしれな

          強い女我儘女『ジョゼと虎と魚たち』by田辺聖子

          嘘は罪なのか『嘘~Love Lies~』by村山由佳

          20歳の頃に読んだ「BAD KIDS」を読んでから、もうずっとファンな村山由佳先生の作品をそういえば最近読んでないな…と思い購入してみた。 電子書籍でいいじゃない、って意見もあるんですが…装丁とか集中できるとか含めやっぱり本持ちたくなるんですよね。 紙の本いいですよね…場所をとるけど。 美味しいコーヒーの飲み方とかでピュアな村山先生の印象がある一方、BAD KIDSとかこの作品の様に綺麗じゃない現実を描く村山先生の作品が私は大好きだったりします。 今回読んでやっぱりフ

          嘘は罪なのか『嘘~Love Lies~』by村山由佳

          男と女の呪縛『Red』by島本理生

          映画化される「ファーストラヴ」を昨年読んで、大ファンになった島本理生先生。 私は映画も好きなので、ファーストラヴも映像化されるんだけどそれ以前に映画化された「Red」も気になっていたので、とりあえず小説を読んでみることに。 一度読み始めたら止まらなくなってしまい、気が付いたら読み終えると朝4時になってしまっていた。 そのくらい引き込まれた作品「Red」をぜひ読んでほしくて、noteに書き綴る次第。 ※多少のネタバレを含みます 1.ただの不倫恋愛ストーリーではなかった

          男と女の呪縛『Red』by島本理生

          自己紹介

          自己紹介ってそもそも何を書くべきなんだろう?と謎に思いひとまず困ったときのGoogle先生に聞いてみる。 「OK!Google!自己紹介ってどうやって書くの?」 当たり前だけどテンプレートなぞ出てくるはずもない。 とりあえず困ったので、ざっとググってネットの記事を参考にして書いてみようと思う。 1.何をしている人か何をしている人かというと、普通の会社員ですいわゆるOLに分類されると思われる。 具体的には、弱小ゲーム会社で働いてるけど数字管理する仕事とだけいっとこう。

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