魔力の胎動&ラプラスの魔女by東野圭吾

東野圭吾先生の作品は、やっぱり面白くて結局3時間かけて読み切ってしまいました。

書籍評価だとあんまり、という書評を見かけましたがやっぱり面白かった。

魔力の胎動は、ラプラスの魔女の前日譚の様な作品なのですが、ふたつならべるとちゃんと繋がっていて、登場人物がつながっていて面白い。

《魔力の胎動》

主人公の、工藤那由多という鍼灸師の男性が主人公で、彼がふとしたきっかけで羽原円華という不思議な少女の協力で、いろんな不思議な事象を解明するというのが主なストーリーです。

円華は、不思議な能力を持っていて、物理現象によりすべてを予測してしまうというそういう設定でした。

結局最後まで読むと、ミステリーというよりは人間ドラマというものになります。

工藤那由多の向き合う過去の事象、そしてそれが後に魔力の胎動のストーリーの本筋に繋がっていくのです。

主題はどちらかというと、人間のトラウマとか人間の苦しみとか、そちらがよく描写されてて、相変わらず読みやすいし考えさせられる作品だった。

最後に、ラプラスの魔女の主役である青江修介がでてきて物語は繋がっていきます。

《ラプラスの魔女》

こちらは登場人物がたくさん出てくるという、この人だれだったっけ?って登場人物整理するの大変でした。

主人公は、恐らく地質研究の青江修介が主役かなー?と思いますが、その場面場面で視点が変わっていきます。

そして謎の少女、羽原円華の正体が明かされ、不思議な事故の点と線がじょじょに繋がっていくそんな作品でした。

とりあえず登場人物が多く、相関図書かなきゃちょっと解りづらいかな、とも思うけどはやく真相を知りたくてどんどんと読み進めてしまう。

相変わらず物理学や数学に加え、脳科学も加わりちょっと難しい単語がたくさん出てくるのですが、個人的にはなんとなくそういうものか、で読めるところがすごいところなのかなとも思ったり。

ちなみにラプラスとは、天文物理学者であるピエール=シモン・ラプラスの名前からきており、ラプラスの悪魔は仮想概念の言葉らしい(既に難しい)。

刑事ミステリーと思いきや、復讐劇…物理学サスペンス、超常現象のファンタジーなのかな?と思ったり思わなかったり。

実際こんな能力を持っている人間がいたとしたら、恐ろしくてしょうがないなってちょっと怖くなったりもしました。

映画は評価が相当低い様ですが(原作とだいぶ違う様な設定な気がする)、かなり楽しめるので個人的には買ってよかったと思います。

ていうか、一回読んだだけだと理解できなそうだから、もう一回読まないと無理そう…。

でも東野圭吾作品楽しい…また買おう。


推してくれたら喜びます('ω')