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足下の自然

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神奈川県逗子市の森や海で見つけたもの、感じたこと。「足下」は音読みすれば「そっか」! 子どもの徒歩圏内=半径2.5kmの自然で本気で食べて、作って、遊んでみれば、そっかそっかとた…
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記事一覧

小学生と相模湾横断(逗子〜小田原)50kmの冒険!

小学生と相模湾横断(逗子〜小田原)50kmの冒険!

とびうおクラブでは、平日放課後の普段のとびうお活動に加えて「さらにもう一歩」海と親しむ手段として、上級生の子どもたち向けに「カヌー部」や「素潜り部」を用意しています。

私はカヌー部を担当させてもらって、6〜7年目。その間、かけがえのない表情をたくさん見せてもらっています。

6人乗りのアウトリガーカヌーには、学びがいっぱいあります。

普段は浜付近で遊んでいる子どもたちがカヌーで漕ぎ出して、山や

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葉山のひじき、つないでいくこと

葉山のひじき、つないでいくこと

5月初旬、海のもの、旬のものが大好きな #逗子うみのこ スタッフ一同で、葉山の漁師、畠山晶ちゃんのひじき作業を手伝いに行ってきました。朝4時起き、自転車20分で真名瀬漁港。爽快な朝のはじまりです。

海の中で揺れているひじきは、緑〜薄茶色。
それを収穫して、洗い、鉄鍋で釜茹ですると、よく知ったあの黒、ひじき色になります。

歯ごたえが残るよう、固めに釜茹でしたひじきは、洗い、冷やし、貝やら虫やらを

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魚食ラブ

魚食ラブ

地域がつながる協同販売所「サカナヤマルカマ」 さんが海のじどうかんにやってきました。

鹿児島の阿久根から届く鮮魚には、オジサンやオニカサゴなど鮮やかな色の魚も混ざり、小田原の地魚ではクロダイに花鯛、ホウボウなどが並びます。
ホウボウのヒレを開いたら、孔雀の羽根みたいな美しさにみんなが拍手。

「ちゃんと処理したホウボウは出汁が素晴らしい。アクアパッツァなんかやったら、最高だよ」

アンコウは「ほ

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黒岩県知事とブルーカーボンについて対話しました

黒岩県知事とブルーカーボンについて対話しました

ブルーカーボンをテーマに対話しましょうとお招きいただき、黒岩県知事とお会いしました。

葉山の海で30年以上潜り続けているダイバーであり、葉山アマモ協議会の研究者、山木克則さんともご一緒させていただき、市内外からたくさんの小学生〜高校生も参加してくれ、活気ある夜となりました。

「そっか」の発表は、趣旨としては、こんなことをお話ししました。

以下、県知事、山木さん、私が話したことをほぼ全文、速記

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認可外保育施設「うみのこ」 2024年度新入園児募集

認可外保育施設「うみのこ」 2024年度新入園児募集

うみのこの園庭は、海と森。
月曜日から金曜日まで毎日、野外で遊ぶ時間が真ん中にある
認可外保育施設です。
神奈川県逗子市の森里川海をフィールドに 子どもたちが自主的に遊び、
暮らす生活の中で自ら社会性や自立を獲得していきます。
小さな子ども時代に刻一刻と変化する自然環境で
自由に身体を動かす時間は、生涯の宝物になるでしょう。

▶保育体験参加から入園までの流れ

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伸びやかに生きるってこと

伸びやかに生きるってこと

人間は考える。ときに悩む。
考えすぎて、心躍らない道を選んでしまうことも少なくない。

海や森にいる生き物たちは、その生き方に確かな答えを持っているように見える。弱い者も強い者の真似をするのではなく、自分なりの在りかたで、自然界を生き抜いている。

季節ごとに表情を変えながら、ただそこにいてくれる植物や生きものに触れると、伸びやかで美しくて、こちらまでシャキッとする。

でも考えてみれば、人間だっ

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探求学習×大地の再生、公立校ではじまりました

探求学習×大地の再生、公立校ではじまりました

神奈川県逗子市立久木小学校(公立校!)を会場に、面白すぎる講座がスタートしました。

その名も、『探学ノススメ』。

先生が生徒に対して一方的に情報を伝達するのではなく、大人も子どもも(誰もが!)ジェネレーターとして共に学びの場をつくりだすにはどうしたらいいのか。そのための気づきに溢れた場になっています。

以下、日本における探求学習の生みの親であり、主催者の市川力さんによる今回の講座の説明です:

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磯焼けと海

磯焼けと海

海の生態系を支えている海藻が年々減り「磯焼け」と呼ばれる現象が日本中で起きています。

逗子海岸では、この原因の一つであるムラサキウニの駆除と生態状況の調査を、地元サーファーを中心とした団体 735style が、神奈川県水産技術センターや地元漁協組合とも協力して行っています。

わが家の末っ子は、「海藻が減ると、魚も減るの?魚がいなくなったら寿司はもう食えない?」と、神妙な顔をしながら地元の皆さ

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生態系の回復は、終わりなき遊びだ

生態系の回復は、終わりなき遊びだ

快晴&微風だった放課後、とびうおクラブの子どもたちに声をかけてカヌーで沖に出てみました。

浜では南の風が2-3m/s、かなり穏やかな海でしたが、それでも沖に出ると...

「うお!なんか風がつよくなった!」

「沖のほうが波がたかい!」

「もうここ、足はつかない?愛ちゃんでも?」

「ちょっとこわい!けど、楽しい!」

と、それぞれにいろんな発見をしていました。

最初は

「潜るのはやめとく

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海藻に惚れた人々: 豊かな海をつなぐために、今できること

海藻に惚れた人々: 豊かな海をつなぐために、今できること

海藻ってすごい。

海の生態系を豊かにするし、
二酸化炭素を吸収してくれるし、
その上、おいしい。

海藻食がまるで新しく「発見」されたように
世界中で脚光を浴びはじめているけれど、
日本では昔から食卓にあったものです。

ところが、ここ数年は海がやせて、
天然のアカモクやワカメはどんどん減っています。

気づいたら、磯がウニだらけになっちゃった。
気づいたら、海藻がなくなっちゃった。
気づいたら

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世界が海藻に恋してる!

世界が海藻に恋してる!

海藻ってすごい。

海の生態系を豊かにするし、
二酸化炭素を吸収してくれるし、
その上、おいしい。

海藻食がまるで新しく「発見」されたように
世界中で脚光を浴びはじめているけれど、
日本では、昔から食卓にあったもの。

だけど、ここ数年は海がやせて、
天然のアカモクやワカメはどんどん減っている。

気づいたら、磯がウニだらけになっちゃった。
気づいたら、海藻がなくなっちゃった。
気づいたら、魚が

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朝顔プランターエコ化プロジェクト

朝顔プランターエコ化プロジェクト

いま、全国に約600万人の小学生がいます。

そのほとんどが、1年生の時に理科の栽培学習で朝顔を育てています。

毎年、約100万人が朝顔を育てているとして、そのために使う朝顔鉢と支柱のセット教材は、家庭が1000円以上のお金を払って購入するのが通例です。

そして、このプラスチック製の鉢&支柱だけで、毎年、日本全体で50万トン余のCO2が排出されている… と聞いてビックリ(サステな学校プロジェク

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逗子〜熱海長浜56kmカヌー遠征

逗子〜熱海長浜56kmカヌー遠征

この春〜夏のユースカヌー部、集大成!

中高生と共に、逗子海岸〜熱海長浜56.11kmを漕いできました。

漁船に伴走をお願いし、15人のメンバーで海上にてメンバー交代しながらの旅路。

江ノ島沖ではとびうおの長距離飛行と並走し、国府津沖ではハンマーヘッドも出没。炎天下でも気持ちのいい風に吹かれて、大盛り上がりの船上でした。

途中、真鶴半島手前では東からうねりを受け続け、アマ(アウトリガー)が浮

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水深7mで思い出す「そのまま」の強さ

水深7mで思い出す「そのまま」の強さ

Dive 7m underwater and you encounter a totally different flow of time. Remember, 70% of our planet is always covered by this ocean world…

目の前にある海

ほんの数メートル潜ってみれば
まるで別の時間が流れている

海藻の森の間を進み
ほんの一呼吸の間だけだけ

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