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#貧困

9点【感想】貧困専業主婦(周燕飛)

9点【感想】貧困専業主婦(周燕飛)

オススメ度 9/10 (これまで殆ど調査のなかった貧困専業主婦について問題提起と解決策の提示を論文的に上手く著した本だから)

「100グラム58円の豚肉をまとめ買いするために自転車で30分をかける」「月100円の幼稚園のPTA会費を渋る」――勝ち組の象徴とも思われていた専業主婦の8人に1人が貧困に直面している。なぜ彼女らは、自ら働かない道を選択しているのか? 克明な調査をもとに研究者が分析した衝

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8点【感想】自己責任社会の歩き方 生きるに値する世界のために(雨宮処凛)

8点【感想】自己責任社会の歩き方 生きるに値する世界のために(雨宮処凛)

オススメ度 8/10 (楽しい左翼を知れたから)

弱いもの、貧困者、障害者が徹底的に踏みにじられる貧困社会。こころ痛む悲惨な事件をとおして現代の病巣を描きます。希望をつなぐ“アジア大作戦”“いのちのとりで”──現場をめぐって考えたことを優しい言葉で語ります。あなたに寄り添う一冊です。
(版元ドットコムより・出版社HP無し)

▷基本データ (じこせきにんしゃかいのあるきかた いきるのあたいするせ

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7点【感想】東京貧困女子。彼女たちはなぜ躓いたのか(中村淳彦)

7点【感想】東京貧困女子。彼女たちはなぜ躓いたのか(中村淳彦)

〝その日暮らしは十分できます。
もっと経済的に厳しい人がいるのも十分承知はしています。
けど、ずっとギリギリの生活で、なんの贅沢もしていないのに貯金すらできない。
年齢ばかり重ねて、私はいったいどうなってしまうのだろうって〟

貧困は、経済的な貧しさ、病気、希薄な人間関係、孤独、救済制度の知識不足など、ネガティブな要素が重なって深刻さが増していく。

特に、家賃が高く、地域の縁が薄い東京暮らしは、

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9点【感想】官製ワーキングプアの女性たち あなたを支える人たちのリアル(竹信三恵子、戒能民江、瀬山紀子 編)

9点【感想】官製ワーキングプアの女性たち あなたを支える人たちのリアル(竹信三恵子、戒能民江、瀬山紀子 編)

児童虐待やDVや年金の相談・支援、図書館司書、保育士、学校給食調理員、女性関連施設の職員、非常勤教員等々、待遇は劣悪なまま、体よく「やりがい搾取」される女性非正規公務員たち。私たちの暮らしを直接支える人たちの生活がこのまま脅かされていていいのか? 現場からの切実な声を届け、いま何が必要なのかを考える。
(出版社HPより)

オススメ度 9/10(主観的な話も多いが、非正規公務員のリアルが知れたから

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9点【感想】経済的徴兵制をぶっ潰せ! 戦争と学生(雨宮処凛他)

9点【感想】経済的徴兵制をぶっ潰せ! 戦争と学生(雨宮処凛他)

とんでもなく高い学費.ヤミ金まがいの奨学金.稼ごうと思えばブラックバイト.勉強しようにも就活に追われ,教員の側の雇用も不安定.いま,大学・大学生が直面させられている切実な問題は,すべて連動している.その先に確実に待ち受けるのは,教育の崩壊と戦争ができる国だ.気鋭の論者たちが危機に際して発した,熱い抵抗の声.
(出版社HPより)

オススメ度 9/10(貧困が戦争を産む理由について知ることができるか

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10点【感想】THIS IS JAPAN 英国保育士が見た日本(ブレイディみかこ)

10点【感想】THIS IS JAPAN 英国保育士が見た日本(ブレイディみかこ)

やけくそのパワーで労働者階級が反乱を起こす英国から、わが祖国へ。20年ぶりに著者は日本に長期滞在する。保育園で見た緊縮の光景、労働者が労働者に罵声を浴びせる争議の現場、貧困が抜け落ちた人権課題、閉塞に穴が開く奇跡のような場所……。これが、今の日本だ。草の根の活動家たちを訪ね歩き、言葉を交わす。中流意識に覆われた「おとぎの国」を地べたから見つめたルポルタージュ。(出版社HP引用)

オススメ度 10

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