kuno_yasuhiro

美味しいもの、美しいものをめぐる スナップ散歩に夢中。

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    美味しいもの、美しいものが好き。 散歩とスナップに夢中。

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ハーマンミラーのアーカイブ

2019年10月31日、東京丸の内のハーマンミラーストア2階にて、ハーマンミラーの膨大なデザインのアーカイブ(重要な記録の保管・保存、伝達)を管理するアーキビスト、エイ…

kuno_yasuhiro
4年前
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雨の水曜日はバケット買い

またまた雨の臨時休日。なんだか今春は水曜日に雨が降る確率が高いように思う。日給月給の造園仕事。これで収入がさらに減ってしまうなぁと塞ぎ込みたくなるけれど、お天気…

kuno_yasuhiro
1日前
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理想のコイルコード

今の造園現場では鬱蒼と雑草茂る藪に入って草刈りをする機会が多い。その際、刈払機では笹竹など手強そうな硬い植物の茎は腰道具のひとつである剪定鋏であらかじめ伐り払っ…

kuno_yasuhiro
3日前
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おおらか巾着縫いで繕う

10数年前に買ったイラン・マースレー村の手編み靴下。買い付けは南青山の「グランピエ」が行っているけれど、これはそれらのなかから鎌倉「もやい工藝」がセレクトし、毎冬…

kuno_yasuhiro
3日前
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春のital life

週末に近所のビーチで憩うとき、街へ散歩に出かけるとき、カブで小さな旅を楽しむとき、たとえばそうしたご機嫌な晴れやかなシーンではちょっとお洒落して気分を華やかに昂…

kuno_yasuhiro
4日前
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鎌倉で呑むならば

雑誌『湘南スタイル』やフリーペーパー『湘南ビーチFMマガジン』など湘南・三浦地域の紙媒体制作に編集者、ライター、カメラマンとして携わっていたのは15年以上前のこと。…

kuno_yasuhiro
2週間前
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外仕事の眼鏡

町内の友人から日本製の上質アイウェアブランドYELLOWS PLUSのフレームをなんと2つも譲ってもらいました。 クリアなグレーと深いブラウンのセルフレーム。さりげなくクラ…

kuno_yasuhiro
2週間前
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黒七輪の夜

春から秋にかけて日没後も暖かな時季になると我が家ではときどき七輪BBQを楽しみます。 まずは庭で炭火を熾し、火力が落ち着いてきたら土間のダイニングへ移動。かれこれ2…

kuno_yasuhiro
3週間前
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野草:今、ここで生きてる

どんな状況、環境にもしなやかにアジャストして、たくましく生き抜く野生の植物に強く惹かれます。こうして自分もしぶとくサバイバルしていきたい。そんな願望を重ねての羨…

kuno_yasuhiro
3週間前
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春の材木座

一年で最も昼間に潮が引く「春の大潮」。連日の大雨明けの週末、麗らかな陽気とともにシーズン到来を思わせる景色が現れました。ちなみに先日は中潮ですが、事前に「海天気…

kuno_yasuhiro
1か月前
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WORN WEAR

我が家のパタゴニア製品、とりわけウェア類は20、30年選手が多々ある。パタゴニア日本支社が一部を除いてリペアに応じてくれるから、綻んでも修繕を重ねて長く着続けられる…

kuno_yasuhiro
1か月前
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諦めのち、福来たる

波打ち際の海底から打ち上がる物、もしくは強い潮汐の作用で砂中から表層に掘り出された物。それらのとうの昔に息絶えた生物、あるいは人の手が加わった古物が落ちていない…

kuno_yasuhiro
1か月前
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ワークマンのロードテスト

1,900円という驚きの安さで手に入れたワークマンの高耐久シューズ『アクティブハイク』。街、山、海での履き心地はどうなのか、長時間歩いて確かめてみた。あくまで個人の…

kuno_yasuhiro
1か月前
7

I LOVE 海岸植物

潮風にさらされ、極度に乾燥し、水分は皆無に等しい。ビーチは植物の生息環境としては地球最悪かもしれない。でも、そんな過酷な場所であえて根をおろすスーパータフな植物…

kuno_yasuhiro
1か月前
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続・流木の鳥

古物商タミゼの吉田昌太郎さん著『オルガの木靴』(目の眼)に載るおとり用鳥の模型「デコイ」の佇まいに惹かれて自分なりに、さらに素朴に流木のデコイを模作した。初めての…

kuno_yasuhiro
1か月前
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オオヤミノRUTUS

6年ほど前、ぼくは美味しいコーヒーを淹れるノウハウを学びに墨田区にある「ホソミーファクトリー」を訪ねました。講師は白河栢乃さん。ご本人は影の存在で表に出たくない…

kuno_yasuhiro
1か月前
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ハーマンミラーのアーカイブ

ハーマンミラーのアーカイブ

2019年10月31日、東京丸の内のハーマンミラーストア2階にて、ハーマンミラーの膨大なデザインのアーカイブ(重要な記録の保管・保存、伝達)を管理するアーキビスト、エイミー・アーシャマンさんのトークイベントが催されました。2,000枚以上もの写真、グラフィック、資料を614ページにわたって紹介する書籍『A Way of Living』の著者のひとりでもある彼女が、どのようなものをアーカイブし、どう

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雨の水曜日はバケット買い

雨の水曜日はバケット買い

またまた雨の臨時休日。なんだか今春は水曜日に雨が降る確率が高いように思う。日給月給の造園仕事。これで収入がさらに減ってしまうなぁと塞ぎ込みたくなるけれど、お天気商売なんだから仕方ない。火曜と水曜限定で開いている町内のパン屋「Conaya」さんに行こうと沈みそうな気分をスイッチしました。

羽織るのは雨天時のバイク通勤着でもあるガイコッテンの合羽。フランスやアラスカの漁師にはユニフォームみたいな存在

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理想のコイルコード

理想のコイルコード

今の造園現場では鬱蒼と雑草茂る藪に入って草刈りをする機会が多い。その際、刈払機では笹竹など手強そうな硬い植物の茎は腰道具のひとつである剪定鋏であらかじめ伐り払っておくのだけど、ホルダーから出し入れしているうちに気づかず地面に落としてしまうことがままある。刈った雑草の山に紛れこんでしまうと見つけるのは大変だ。そのまま行方不明になったのは二度三度ではない。鋏は必需品だから、新品の買い直しを迫られるが、

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おおらか巾着縫いで繕う

おおらか巾着縫いで繕う

10数年前に買ったイラン・マースレー村の手編み靴下。買い付けは南青山の「グランピエ」が行っているけれど、これはそれらのなかから鎌倉「もやい工藝」がセレクトし、毎冬恒例の『あったか展』で扱う控えめな柄の一足。ざっくりした太い糸で編み組みされ、温かくて素足にとても心地よいのは手仕事ならでは。気持ちいいなぁと毎日、ルームソックスとして履いていたら、ひと冬で踵部に大きな穴が空いてしまった。見た目は丈夫そう

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春のital life

春のital life

週末に近所のビーチで憩うとき、街へ散歩に出かけるとき、カブで小さな旅を楽しむとき、たとえばそうしたご機嫌な晴れやかなシーンではちょっとお洒落して気分を華やかに昂らせたくなります。ぼくの場合、選ぶ服はパタゴニアのヴィンテージウェア、もしくは天才服飾アーティスト、竹ピーさんが創作するital life(アイタルライフ)のパンツやTシャツになります。

黄金週間のはじまりに、東逗子のアトリエを公開し、ま

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鎌倉で呑むならば

鎌倉で呑むならば

雑誌『湘南スタイル』やフリーペーパー『湘南ビーチFMマガジン』など湘南・三浦地域の紙媒体制作に編集者、ライター、カメラマンとして携わっていたのは15年以上前のこと。当時はこのエリア最人気の鎌倉の記事が強く望まれていたから地元民が贔屓にする店や良さげな新規オープン店がないか定期パトロールし、自腹で飲食や買い物してはリサーチ&吟味していた。賑わいが苦手な自分だが、仕事モードで観光客でごった返す小町通り

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外仕事の眼鏡

外仕事の眼鏡

町内の友人から日本製の上質アイウェアブランドYELLOWS PLUSのフレームをなんと2つも譲ってもらいました。

クリアなグレーと深いブラウンのセルフレーム。さりげなくクラシックな雰囲気がとても品が良く、長く使える佳い物を厳選して身につけている友人らしいチョイスだなぁと思います。

自分の顔に当ててみても、すんなり馴染む造形だったので、造園仕事用の眼鏡として活かすことにしました。友人が特別に誂え

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黒七輪の夜

黒七輪の夜

春から秋にかけて日没後も暖かな時季になると我が家ではときどき七輪BBQを楽しみます。

まずは庭で炭火を熾し、火力が落ち着いてきたら土間のダイニングへ移動。かれこれ20年くらい愛用している黒七輪は御茶ノ水の自然食材店「GAIA」で購入し、電車で葉山まで持ち帰ったもの。今も作っているのかな?と調べたら、愛和県三河の瓦職人・高橋さんが手がけるものと同型なので、たぶんこれだと思います。黒七輪を作れる職人

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野草:今、ここで生きてる

野草:今、ここで生きてる

どんな状況、環境にもしなやかにアジャストして、たくましく生き抜く野生の植物に強く惹かれます。こうして自分もしぶとくサバイバルしていきたい。そんな願望を重ねての羨望なのかもしれません。

最近出会ったタフな植物は職場近くの海岸に自生する多年草『タイトゴメ』。葉山層の地層が剥き出しなワイルドな岩場の上やその窪みに溜まる浅く砂混じりの土に茎を這わせています。

今の時季は赤と緑の肉厚な葉が繁茂する姿はイ

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春の材木座

春の材木座

一年で最も昼間に潮が引く「春の大潮」。連日の大雨明けの週末、麗らかな陽気とともにシーズン到来を思わせる景色が現れました。ちなみに先日は中潮ですが、事前に「海天気.jp」のタイドグラフを確認して引き具合とタイミングを計ってビーチに向かいました。

ふだんは海の中にある遠浅の砂浜がグーンと広く露わに。

砂面を力強く撫でながら沖へと流れていく波の動きが砂紋となって表れています。このビーチならではの月の

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WORN WEAR

WORN WEAR

我が家のパタゴニア製品、とりわけウェア類は20、30年選手が多々ある。パタゴニア日本支社が一部を除いてリペアに応じてくれるから、綻んでも修繕を重ねて長く着続けられるし、直すたびに愛着が深まっていく。直近では葉山から久里浜にある花畑へのバイク通勤と、凍てつく寒風に一日中さらされる畑での作業で羽織り、心身を温めてきたウインドブレーカーのファスナーが破損したのでパーツ交換を依頼。作業は鎌倉若宮大路沿いの

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諦めのち、福来たる

諦めのち、福来たる

波打ち際の海底から打ち上がる物、もしくは強い潮汐の作用で砂中から表層に掘り出された物。それらのとうの昔に息絶えた生物、あるいは人の手が加わった古物が落ちていないか丹念に眼を配って探し、嬉々として拾い悦ぶ行為が「ビーチコーミング」である。

この酔狂な遊びの楽しさを鎌倉・材木座海岸を舞台に教えてくれた人が北鎌倉で高明な寺の住職を父にもち、自身は深海探査や海中居住のための特殊潜水器具を開発していた故・

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ワークマンのロードテスト

ワークマンのロードテスト

1,900円という驚きの安さで手に入れたワークマンの高耐久シューズ『アクティブハイク』。街、山、海での履き心地はどうなのか、長時間歩いて確かめてみた。あくまで個人の感覚なので、他の誰かには参考にはならないんじゃないかな、と前置きしつつ私感を記したい。

鎌倉小町、若宮大路の雑貨店「beach dog cafe」店主ウオズミさんの真似をして、この一足を買い、別売の中敷『マシュマロイン インソール』を

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I LOVE 海岸植物

I LOVE 海岸植物

潮風にさらされ、極度に乾燥し、水分は皆無に等しい。ビーチは植物の生息環境としては地球最悪かもしれない。でも、そんな過酷な場所であえて根をおろすスーパータフな植物が居る。

本当のところは人間にはわからないんだけど、他の種との生存競争を避けるべため、なるべく他のなわばりとバッティングしない地を選び、台風などの大波で一夜にして全滅のリスクを背負いつつ、種の継承と拡張を計っていると推察されてる。

その

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続・流木の鳥

続・流木の鳥

古物商タミゼの吉田昌太郎さん著『オルガの木靴』(目の眼)に載るおとり用鳥の模型「デコイ」の佇まいに惹かれて自分なりに、さらに素朴に流木のデコイを模作した。初めてのトライで意外と佳い感じに出来たので、調子に乗って2羽めを作ってみた。

抽象的、ミニマルな造形だった初作より実際の鳥に近いフォルム。これも『オルガの木靴』で選物され、オランダのデコイだという。具象に寄ったとはいえ作為は嫌味なく、ささっと手

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オオヤミノRUTUS

オオヤミノRUTUS

6年ほど前、ぼくは美味しいコーヒーを淹れるノウハウを学びに墨田区にある「ホソミーファクトリー」を訪ねました。講師は白河栢乃さん。ご本人は影の存在で表に出たくないと取材はいっさい断っているようでしたが、旅行社が運営するWEBメディアでの体験レポートというかたちでなんとなく許容していただきました。どうしたら雑味の出ない一杯を味わえるようになるか、とりわけ湯の温度と注ぎかたは科学的根拠に基づくもので、眼

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