思春忌とルックバック
3年ほど前から曲が出来なくなりつつある。
歌を書き出したころは、頭の中に溢れるメロディーを表現するなんて世の中でいちばん容易いことだったのに、ここ数年はギターを握ってもなかなかアイデアが降りてこず、魚のいない海に釣り糸を垂らすような毎日だった。釣果なき釣行に出かけることにすっかり疲れてしまい、いつしか竿を握る頻度もめっきり減っていった。
それでも、一年の中で生まれる僅かな曲たちはどれも気に入っているし、才能が枯渇したのではなく、自分の求めるクオリティが昔より上昇したんだ、俺