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ノンバイナリーの妊活

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ノンバイナリー(男女のいずれにも属さない性自認)の週末ひさこが妊活について考えるマガジンです。ノンバイナリーに関することを綴っていきますので、よかったらお付き合いください。最近は…
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#トランスジェンダー

【ノンバイナリーの妊活⑥】DINKsとして考えたほうがいい?

【ノンバイナリーの妊活⑥】DINKsとして考えたほうがいい?

 毎週聴いているラジオのパーソナリティに子どもが生まれ、「子どもがすばらしい、子どもは宝だ」的な話ばかりをされ、嫌気が差してしまった。同時に誰かの幸せを単純に願えない自分にうんざりした。でもなんだか、遠くの別の場所に行ってしまったような気がしたのだ、そのパーソナリティが。

 この現象、メディアに接しているとたまに起こる。芸能人のひとや著名人など影響力を持ったひとたちが「子どもをもつことが幸せな当

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「私のこと、奥さんって呼ぶのやめてもらってもいいですか?」

「私のこと、奥さんって呼ぶのやめてもらってもいいですか?」

 結婚指輪というものを買っていなかったが、私がプロポーズのときにもらった指輪と同じデザインをあなたもつければいいじゃんという話になり、新宿伊勢丹に買いに行くことになった。というのも、今月私に臨時収入があり(過去に作った本が重版した)今買わないとまとまったお金が今後いつ入るかわからないという、とても不安定な理由で本日買いに行くことになったのだ。相変わらずいつもギリギリを生きている。

 実は先週に下

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【男女二元論の世界で】ノンバイナリーの妊活⑤

【男女二元論の世界で】ノンバイナリーの妊活⑤

「私が何者でもない世界」への憧れが漠然とある。ジャッジをされない世界へ行きたい。

 弟夫婦に子どもが生まれた。ネット上で調べ物をすると、「男の子向け」「女の子向け」の文字が踊り、その人のジェンダーアイデンティティが見つかる前に、こっちでピンクやブルーのものを決めて渡すことが、ものすごく暴力に感じる。個人的な感想だが、海外でよく見る「ジェンダー・リビール・パーティ」を見るたびに少しずつ心が削られる

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結婚を辞めたいノンバイナリーの私/結婚を続けたいパートナーの決断

結婚を辞めたいノンバイナリーの私/結婚を続けたいパートナーの決断

 やってみないとわからないことがある。聞いてみてよかった楽曲もあるが、観て後悔する映画もある。それらを判断するのは難しい。それでもできるだけ後悔しないために考えを巡らせ、あらゆるパターンを想定し尽くしての決断をしたい。本当は、それが望ましいけれど、まいにちそう簡単にはいかない。

 私は、「結婚」してみないとその窮屈さに気づかなかった。もう他の人と恋愛やセックスができなくなるとか、そういう部類の

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