サイト「happy life style」に抗議文を提出→記事を取り下げて頂けました

2023年6月5日、ウェブサイト「happy life style」上の差別的な就活服装・マナー解説に対して抗議文を送付、翌日6月6日に記事の取り下げ措置と回答を頂きました。このサイトでは、一時、運動内で騒然となった"迷"指南
「(女性が化粧をしていないと)露骨な素顔で面接官を驚かせます」
「パンツスーツと靴下の組み合わせは、不自然です。」

などが掲載されていました。

抗議文の内容

1.公開質問


(1)この文書で例示した就活指南、及びこの文書では例示していない類似の就活指南に問題があることは、認識していましたか。
(2)御社サイトで紹介しているマナーは、何を参考に執筆されましたか。
(3)下記に貼り付けてある証明写真を見て、「露骨な素顔だ」と驚かれましたか。
(4)下記に貼り付けてある足元写真を見て、「マナー違反だ」と思われますか。

2.抗議および要望


(1)下記に挙げた問題のある記事および同様の問題を含む記事すべてを即刻公開停止してください。
(2)何が問題であるか理解されるまで、就活服装・マナー指南について語ることを一切やめてください。

なお、下記詳細でも触れますが、御サイトにて特に
(女性と呼ばれる立場の人が化粧をしないと)
「露骨な素顔で面接官を驚かせます」
(女性と呼ばれる立場の人にむけて)
「パンツスーツと靴下の組み合わせは、不自然です。」
と書かれていたことに対し、心からの抗議を込めて、画像を貼らせて頂きますのでご覧ください。

面接官を驚かせる露骨な素顔の例。
パンツスーツと靴下を組み合わせて不自然になっている例。

3.問題のある表記の例(このnoteでは、かいつまんで紹介します)

(女性向け指南として)
「ベストは、黒のパンプスです。ヒールは、5センチが基本ですが、慣れていない人は、3センチでもOKです。」

https://happylifestyle.com/14907

(男性向け指南として)
「長髪・寝癖・ぼさぼさした髪など、乱れた髪型はNGです。髪の基本は、黒髪と短髪です。」

https://happylifestyle.com/14905

「やはり女性の就職活動では、ストッキングの着用がマナーです。
就職活動は、公的な場です。素足のままでは露出が目立ち、社会人としての常識と礼儀が欠けていると判断されます。きちんとした場では、きちんとした身だしなみが求められるため、ストッキングの着用が必要です。素足のままでは露出が目立つため、季節を問わず、ストッキングを着用しましょう。」

https://happylifestyle.com/15140

「女性の就職活動では、ストッキングの着用がマナーです。就職活動は公式の場です。身だしなみの1つとして、ストッキングの着用が求められます。ただし『どうしてもストッキングを履きたくない』というこだわりを持つ女性もいるかもしれません。この場合、次の2つの代替手段があります。」

https://happylifestyle.com/15148

「男性でもメイクをすることもできますが、多くの企業では、不自然という考え方が一般的です。」

https://happylifestyle.com/14911

「ひげはNGです。伸びるのが早い人は、電気シェーバーを持参して、面接直前に剃るようにしましょう。」

https://happylifestyle.com/14905

「メイクに興味がない。うまくできない。素顔のままで面接を受ける』たしかにありのままの自分を見てもらう意味では1つの考えですが、要注意です。いくらメイクに興味がないとはいえ、就職活動では、やはり最低限のメイクは必要です。女性にとって、メイクも身だしなみの1つだからです。身だしなみとは、相手に不快な感じを与えないようにする心がけです。素顔のままでは、女性らしい心がけを忘れていると誤解されるかもしれません。本人にそのつもりはなくても、周りからそう誤解されるのは、不本意ではないでしょうか。素顔ももちろんいいのですが、メイクをしたほうが、女性らしい美しさをより際立たせることができるでしょう。就職活動において、美しさも武器の1つ。自分を少しでも美しく見せることができるなら、意義があると思いませんか。就職活動の一環として、メイクの腕を磨いてみるのはいかがでしょうか。女性らしさをいっそう際立たせ、面接官の心証もよくなるに違いありません。」

https://happylifestyle.com/15144

たしかに肌が弱ければ、メイクが難しいでしょう。事情はわかりますが、できるだけメイクをする努力はしたほうが賢明です。面接官は、応募者の肌が弱いことを知りません。完全なノーメイクで面接を受けると、露骨な素顔で面接官を驚かせます。

https://happylifestyle.com/15150

「スカートのほうが女性らしさも強調できるため、業界によっては、好印象につながりやすくなるでしょう。迷うなら、基本的にスカートを選んだほうが無難です。」

https://happylifestyle.com/15143

「くせ毛でも、きちんと髪をケアすれば、清潔感を出せます。」

https://happylifestyle.com/14900

「一般企業の場合は、黒がスタンダードです。アジア人なら、ビジネスマナーとして黒い髪の毛が、最も好印象です。」

https://happylifestyle.com/14902

(スカートの形状について)
「裾が広がっているタイプは、NGです。基本は、タイトスカートです。丈の長さは、膝が少し隠れるくらいがふさわしいでしょう。」

https://happylifestyle.com/14907

「企業説明会や面接で、出産休暇や育児休業について聞くのはいいのでしょうか。まず面接の場で聞くのは、タブーではありませんが、控えたほうが賢明です。採用を検討する場で、休暇に関する質問を露骨に尋ねるのは、仕事への積極性を疑われる可能性があります。面接官としては、あまり嬉しくない質問のはずです。女性として気になる事情もわかりますが、聞く場所とタイミングをわきまえることが大切です。」

https://happylifestyle.com/15134

4.提案(かいつまんで紹介します)

(1)型にはまった「女性」「男性」1パターンずつの例示だけでなく、最低でも4、5例、多様なスタイルの人物の例示をする。

(2)「女性」「男性」の区分けではなく、「化粧をする人は」「ひげのある人は」「ヒールを履く人は」「靴下を履く人は」など、場合分けによって指南する。

(3)「女性」とされる人に化粧、ヒール、ストッキングを必須とする指南をやめ、化粧は性別に関わらず個人が完全に自分の意思で選んで利用できるものであるという考えに立つ。

抗議文全体は、以下に掲載します。上記に掲載していないセクシズム・レイシズムなどの指摘を盛り込んだら、17ページになりました
是非ご覧ください。

抗議文に対する回答

2023 年 6 月 6 日

#就活セクシズム署名発信団体
SSS(Smash Shukatsu Sexism)
ご担当者様

HAPPY LIFESTYLE 株式会社

happylifestyle.com 掲載記事についてのお詫び

2023 年 6 月5日付にて、貴団体から happylifestyle.com 掲載記事についての抗議文・公開質問状を拝受し、拝読いたしました。貴重なご意見・ご提案をいただきましたことに、謹んでお礼を申し上げます。
ご指摘のとおり、当該記事は偏った内容であったと判断いたしました。抗議文に掲載されていました当該記事及び類似記事につきまして、即刻6月6日に取り下げました。修正も検討いたしましたが、事態を重く受け止め、削除が適当と判断いたしました。特に「女性の就職活動で大切な 30 のポイント」につきましては、全記事・全文を取り下げといたしました。

happylifestyle.com はインターネットを通して多くの方にご利用いただく立場でありながら、多様性やジェンダー平等の視点に欠ける記事がございました。弁解の余地もございません。適切でない記事の公開につきまして深くお詫び申し上げます。

いただきましたご質問につきまして、下記のとおりご回答させていただきます。

【貴団体からのご質問1】
この文書で例示した就活指南、及びこの文書では例示していない類似の就活指南に問題があることは、認識していましたか。
【弊社回答】
happylifestyle.com では、倫理観・公序良俗等に問題がないか確認した上で公開しておりますが、多様性やジェンダー平等の視点においてチェックに不十分な点がございました。

【貴団体からのご質問2】
御社サイトで紹介しているマナーは、何を参考に執筆されましたか。
【弊社回答】
マナーに関する記載は、就職活動に関する書籍・雑誌・マナーサイト等を参考に作成いたしました。しかしながら、貴団体のご指摘のとおり、偏った内容が含まれており、多様性やジェンダー平等の視点でのチェックが不十分でした。誠に申し訳ございませんでした。

【貴団体からのご質問3及び4】
下記に貼り付けてある証明写真を見て、「露骨な素顔だ」と驚かれましたか。
下記に貼り付けてある足元写真を見て、「マナー違反だ」と思われますか。
【弊社回答】
ご提示の写真を拝見いたしました。まったく問題ないと存じます。

HAPPY LIFESTYLE 株式会社では今回のご指摘を真摯に受け止め、多様性やジェンダー平等を念頭に、当事者意識を持ちながら今まで以上に慎重なチェックの上で記事を公開することに努力してまいります。関係者に周知を行い、運用体制を見直し、再発防止に努めます。また今後はよりいっそう多様性やジェンダー平等を意識した記事執筆にチーム一同、誠心誠意取り組んでいく所存でございます。このたびの件につきまして重ねてお詫び申し上げます。

2023年6月6日に受領した回答


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