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【頭の体操】「クリエイティブな仕事」ってなんだろう?

ある日、ロボットと人間との関係について記事を書いてきたときのこと。

こんなことを書きました。

「ロボットに、AIに、仕事を奪われてしまうという考え方は違います。」

確かに、これは思ってること。

AIに職が奪われてしまう?という題材の本や、50年後、〇〇%の職がなくなるというどこかの大学の研究など、数年前から流行ってきた印象がある。

一方、通信の発達で、電話の受付業はなくなったし、携帯電話の普及で、電話ボックスは姿を消した。そして、YouTubeやNetflixにより、テレビの制作費は縮小してる。

これらに需要があり、お金が入り、仕事として成立していたときと比べたら、確かに仕事はなくなってる。奪われてしまってる。

でも、お金の使い方が変わっただけで、違うところにお金が集まり、仕事が生まれる。ロボットやAIに関わらず、職は人のお金の使い方で簡単に消えたり増えたりする。

職は奪われるものだし、生まれるもの。人はしがみつかず、過去にとらわれず、流動的に適応しよう。みたいなことがよく言われる。

私は、続いてこんなことを書いた。

「重労働はロボットへ任せ、人間はもっと『クリエイティブ』なことをしよう。」

一見、飲み込める文章。
確かに、単純作業をしてるとなんで自分がやってるんだろう。お金もらわなかったらやってないのに。みたいな仕事ってかなりありそう。

だから、それをロボットがやってくれるなら、それがいいね。自分はもっと人にしかできない、創造性、クリエイティブを活かした仕事に。。。

ん。

あれ。

「クリエイティブ」な仕事ってなんだ?
そもそも「クリエイティブ」ってなんだ?

今日はそんなことを考えてみようと思います。

クリエイティブな仕事

クリエイティブな仕事と聞いて、どんなことを思い浮かべるのだろう。
共有知にアクセスしてみた。

WEBデザイナー
グラフィックデザイナー
イラストレーター
プロダクトデザイナー
映像クリエイター

などなど。
共通点は、デジタルかつ、人の目を引く(買ってもらえる)ものを作っていること。そして、生み出すために手を動かす必要がある。こんな感じかな。

創造性というくらいだから、何かを生み出すところはすごくクリエイティブっぽい気がする。

ここで、その作ったものが、誰にとって新しいものなのか?という視点で考えてみると少し視界が開けてきそう。

誰にとってのクリエイティブ?

①自分にとってのクリエイティブ

まずは、最小単位から。自分にとってだけクリエイティブなパターン。自分の中で新しければいい。他者と比べなくていいからすごく腹落ちしやすそう。

この時起こってることは、手、足、視線など知覚器官を活用して、脳に違いを認識させること。なので、お絵描きするもよし、普段目にしないものを見るという視点を自分の中で生み出すことなども立派なクリエイティブなようだ。

結局、自分にとって新しく、普段とは「違い」、自分を満足させることができると、体の止まってた時計が動き出すのだろうと思う。

②自分の手が届く範囲でのクリエイティブ

自分が満足できれば、十分なんだけど、何か足りない気がする。みんなと共通言語で話すときのクリエイティブには、きっと他者の存在が意味として刷り込まれてるように感じる。

そこで、他者の小さいユニットである、You(あなた)や、見える範囲、手の届く範囲の他者を含めたクリエイティブを考えてみる。

例えば、家族の中で誰も考えつかなかったルールを生み出したりなど。

この時、自分を含めるかどうかでいろいろ変わってきそう。自分にとってもクリエイティブな時、他者にはありきたりかもしれない。逆に、自分にとって何の面白みもないことでも、周りからはすげーと言われるクリエイティブかもしれない。

自分を満足させること、そして満足の承認をされたいのか、自分のことは置いておいて、他者から承認されればいいのか。どちらのウェイトが大きいのかは、育ってきた環境によって異なりそう。

そして、これはどれだけ規模が大きくなってもつきまとうMeとYouの問題となる気がする。

また、ここでクリエイティブに対する人間の反応も気になる要素になってくる。クリエイティブは「すごい」のか、「変」なのか、「怖い」のか。どれもありえる気がしており、人間の生存にとって、集団の生存にとって、どこにマッピングされるかによって、感情が変わりそう。

どの感情、反応に対しても、その反対は「気づかない」である気がする。とすると気づくもの、気づけるものは広義のクリエイティブなのかな。

③フィルターバブルのクリエイティブ

現代で手の届く範囲のみの中で生きてる人は少ないような気がする。LINE、インスタ、Twitterなど、仮想空間で生きている。一方、このネット時代にもすべての人とは繋がれない。処理落ちしちゃう。

そこで、フィルターバブル=興味関心の範囲で繋がるYouの中でのクリエイティブを考えてみる。②の難易度が難しくなったバージョンであるように見える。ただ、承認欲求ボーナスがよりたくさんつきそう。

現代で一番当てはまる人が多そうな、このクリエイティブ。予想以上に難易度が高いため、少数のクリエイティブな人に対するボーナスの集中が起きている気がする。

解決策は、バブルの規模を縮小すること、悟りを開くなど。自分に求めるしかないのかもしれない。課金すればサポート体制も作れそう。

④ローカル言語内でのクリエイティブ

クリエイティブかどうかを第三者視点で評価するとき、母集団に対してどれだけ違うか、が重要になる。そのため、その第三者がどの位置にいるかで分けられそう。

母集団の規模を分ける方法はたくさんあるが、特に言語はとても大きな段差になると思う。日本語の情報圏でクリエイティブでも、英語化したらクリエイティブじゃないこともある。

自分がクリエイティブを発揮できる規模の母集団で勝負すると、一番リターンが大きくなるのかな。

⑤人間にとってクリエイティブ

国際特許とか、研究論文とか、発明と言われるものが当てはまるのかな。人類史に名を刻むとか言われるもので、すごく憧れてしまう。ただ、難易度はものすごく高い。

全人間や残っている歴史を見た上で外れ値にあることを示すとなると、計測するだけでも1人生くらいかかりそう。

⑥生命にとってクリエイティブ

これは承認作業が難しいので、思い込むという切り札を使うしかなさそう。

⑦地球・宇宙にとってクリエイティブ

これは、物質にとって、エネルギーにとって新しいかみたいな領域。母集団に神を持ってくると、絶対勝てなそう。逆に神を引き釣り出したら認めてあげていい気がする。⑥と同じか。

「クリエイティブ」って何だろう

ここまで、いろいろな言葉を使ってクリエイティブ関連の思考を巡らせてきた。趣旨がよくわかんなくなってきたが、クリエイティブの連想ゲームくらいに思っておきましょう。

その上で、クリエイティブ(な仕事)って何だろう、という問いに向き合っていきたい。

クリエイティブ=母集団にとって新しいものを生み出す、としたときに、生み出される条件って何だろう。私は人間なので、脳の知覚機能に依存してしまう。自分が感じられるかどうか、が条件なので、その外側のことはクリエイティブじゃない。

そもそも、人間はなぜクリエイティブを求めるのだろうか。そもそも、求めているのだろうか。

例えば、人間の歴史を年表で表したくなる。大体、記録が残っていないところはニョロニョロでショートカットされる。有史といわれる時代は、まさにクリエイティブの積み重ねであるように書かる。

では狩猟採集民族は、クリエイティブだったのだろうか。記録が残っていないので、想像する。

クリエイティブは、時間と関わっている気がする。人は雲が動いていることで時間を感じるし、鼓動で時間を感じる。つまり、時間とは動き、もっと言うと前との違いであり、違いが生じることで初めて今と過去が生成される。

その違い認識できる幅を拡張すると、1分前と1分後、季節の周期が分かるようになり、老いと寿命を認識する。この違いのマクロ認識ができるようになると、既存のありふれた違いが麻痺してしまい同じになる。こうなってしまうと、自分たちで違いを生み出すしかない。

これがクリエイティブの源泉であると考える。

この感覚麻痺を繰り返し、認識する母集団が拡張した現代、人間は社会的生き物になり、そして人間は地球になろうとしている。

舌が肥えると、どんどん刺激を求めるような感覚。無限にクリエイティブを求めること、悟りを開くのも大事。これは、資本主義、民主主義などの社会システムが変わろうと、あり続ける人間が死ぬまで向き合う問題。

できるだけストレスがない道を見つけようと思う。

最後にクリエイティブな仕事を考える。と言っても、クリエイティブとお金の支払う価値があることの交点というくらいのものであり、クリエイティブ判定、稼げる判定を自分を含め誰かがしていて、総合点が高いものを求めるのだろう。

判定基準が自分にあると有利だとは思う。


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