【徹底解説】欲張ると飲み物が消える魔法のカップ?「サイフォンの法則」とは。
今日は題名にすごく惹かれて読んだ記事
「欲張ると飲み物がきえる「ピタゴラスのカップ」の大発明?」
を解説していきます!
まずはこれがどういうものか見てもらうのが早いと思います!
どういうこと?仕組みは?
と、気になった方は是非最後まで読んでみてください!
これは科学の原理を使った面白い事例なので、文系専攻の自分ができるだけわかりやすく説明していきます!
(ニュース本文はこちら👇)
サイフォンってだれ?
飲み物が消えるカップには「サイフォンの原理」が使われています!
サイフォンの原理とは下の図のように、管を通じて高い位置にあるコップから低い位置にあるコップへと水が流れていく原理のことです。
これを最初に見たとき、あれ、なんかおかしくない?って思いました!
なんで、管を水が勝手に上ってくるのでしょうか?
この仕組みは後ほど説明したいと思います!
その前にまず、「サイフォンの原理」の歴史について触れたいと思います。
サイフォンの原理という名前から、サイフォンという偉大な科学者が名付けたのだろうと思ったのですが、こちらはギリシア語のsiphōn(管の意)に由来するそうです。
サイフォンの歴史は古く、紀元前1500年頃の古代エジプトのレリーフには、大きな保存瓶から液体を取り出すのに使われるサイフォンが描かれていました。
そして、紀元前6世紀のサモス島のピタゴラスが作ったとされる「ピタゴラスのカップ」が、ギリシャ人がサイフォンを利用した物理的な根拠となっています。
サイフォンの仕組みは?
ではサイフォンの仕組みを説明していきます!
まず、サイフォンの原理に必要なものは高い位置にある水の入ったコップと水で満たした長い管です。
この絵の中で、右と左での違いとしてはコップの高さです。
もっと言うとコップの水面から一番上の折り返し地点までの管の長さの違いです。
今回、使う大事な4つの地点をA、B、C、Dとして考えていきましょう!
そして、AとDの穴は指でふさいでる状態とします。
指を話した後における、水の流れを運動方程式を使って考えてみます。
運動方程式とは、質量×加速度=力という関係のことです。
(体重に対して考えてみるとわかりやすいです!体重計は私たちの足の裏を通じてかかる力を測定しています。そしてそれは体の質量×重力加速度で表されます。食べて重くなるのは質量が増えたから、月に行くと軽くなるのは重力が減ったからです。)
区間をBとCの間で考え、加速度の方向を考えます。
①まず、Bにかかる力=圧力を求めます。
この時、ABという水槽を想像し、水圧を考えるとわかりやすいのです。水圧は深くなればなるほど強くなるのは知っていると思います。これは、下に行けば行くほど水の量が多くなり、支えなくてはいけない重さが重くなるからです。
逆に言うと、上に行けば行くほど圧力は水の重さ分だけ小さくなります。
②次にCについて考えてみると、同様にCDという水槽の中で、水の重さ分Cにかかる圧力は小さくなることが分かります。
③次にAにかかる圧力とDにかかる圧力を比較していきます。
この二つは地球という空気の入った大きな水槽(空気槽)の中で、若干の高さの違いがありますが、空気の重さは微々たるものなので、圧力は同じとします。
④最後にBとCの間の流れを見ていきます。
BCという水槽における運動を考えていきましょう!
先ほどの運動方程式から考えると、質量はBもCも同じです。そして、圧力はBが「Aの圧力」ー「ABの重さ」、Cが「Dの圧力」ー「CDの重さ」でした。
③から「Aの圧力」=「Dの圧力」なので、ABとCDのどちらが重いかという勝負になってきます。今回はCDの方が長さが長いので、体積もその分大きくなります。そして、水という同じ密度の条件では、CDの方が重くなります。
つまり、BとCの圧力では、Bの方が強くなります。
なので、BCにおける圧力はB→Cという方向になり、これを正の方向とすると、運動方程式の残りの加速度も正の値になり、水がBからCに流れることが分かります。
(これは私の理解なので、厳密には間違いがたくさんあると思います。ぜひ優しくコメントなどいただけると勉強になります!🙇)
こちらを参考にしました👇
ちなみに、管を水で満たしていなくてはいけないのはなぜでしょうか?
それは空気が軽いからです。
先ほどの説明のように空気で満たされた水槽(空気槽)を考えても、上と下では空気が軽すぎて圧力の差がほとんど生まれません。
冒頭に紹介したピタゴラスのカップも同様の原理で動いています!
ぜひこの仕組みを自慢してみてください!
おわりに
このように、科学のなんで?という仕組みを特定の分野のみ、1つずつ理解していけば、中学の理科で止まっている私でもなんとか理解はすることができました!
ものごとの「仕組み」や「そもそも」に一歩踏み込んでみると面白いと思います!
最後まで見ていただきありがとうございました!
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