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安全保障

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記事一覧

『14歳からの非戦入門』を読んで

『14歳からの非戦入門』を読んで

「本書は、近年とくに顕わになった『安全保障化』と、日本人の大半が気づいていない『緩衝国家(Buffer Stateバッファーステート)』という2つのキーワードを軸に、世界と日本の危機をどう克服するかのヒントを提示したいと思い、急きょ書き上げたものである。」と書籍ジャケットの袖に記載されています。これは、「はじめに」の最終段落に記述されている文章です。

また、著者である伊勢崎賢治氏のXには、上梓の

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UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)への資金拠出停止について

UNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)への資金拠出停止について

外務省そして日本政府閣僚の皆さん。例えばですが、皆さんに対して、不祥事の「嫌疑」が外部からかけられたとしましょう。皆さんは二つの価値観の狭間で悩むはずです。公的機関として自浄努力を世間にどう示すか。そして、それに相対するように、自分たち自身を一つにまとめる価値をどう防御するか。

ですから、まず嫌疑に対する「調査」を開始するはずです。その間、被疑者を停職処分にするくらいはするでしょうが、嫌疑をかけ

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ジュネーヴ諸条約の「特殊標章」を無視する防衛省の国民保護規定!

ジュネーヴ諸条約の「特殊標章」を無視する防衛省の国民保護規定!

●自衛隊は「武力攻撃事態下の住民保護」について、ジュネーヴ諸条約第一追加議定書が定める「特殊標章」(軍民分離の原則)をつけない、無視することが明らかになった!

筆者は、防衛省・自衛隊の「防衛省・防衛装備庁国民保護計画」(2005年)、統合幕僚監部『統合運用教範』(2017年)による国民保護規定(双方とも同文)によって、戦時下の「軍民分離の原則」の重要な指標である「特殊標章」が、どのように具体的に

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戦争の防ぎ方 ~熱狂と無関心が死を招く~

戦争の防ぎ方 ~熱狂と無関心が死を招く~

地元の北鹿新聞に駄文を投稿しました。「軍靴の足音が近づいている」「きな臭い」と感じている方にご高覧頂きたいと願い、許可を得て本文を転載し注釈のリンクを張るとともに、解説を加えました。

恥ずかしながら「武」と「仏」の道を歩む者の端くれとして、多くの方から学び対話を重ねながら戦争を阻止する方法を考え続けた結果、これから述べる7つの事どもを私たち一人一人が常識と捉え【道徳的選択】を積み重ねて行くことが

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シオニスト帝国主義との戦い方(戦略試案)

シオニスト帝国主義との戦い方(戦略試案)

先頃、伊藤忠商事がイスラエルの軍事企業との協業を取りやめると発表しました。市民や従業員たちが大企業の経営方針を転換させることに成功したこの取り組み方こそが、幼稚で野蛮なケダモノにもとるシオニストどもによる世界支配のどす黒い悪だくみを葬り去るための理想的な戦い方なのではないでしょうか。私たち市民一人一人が手を携えて平和的に【支配の構図】を瓦解させ、誰も敵とみなさず全ての人に敬意を払い自他を共に尊重す

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命

イスラエルによる蛮行、宇露戦争、能登半島地震等。いま、当事者ではない私たち一人一人の「命に寄り添う愛(慈悲)と勇気」が試されているのかもしれません。地元秋田の「北鹿新聞」に投稿した駄文の紙面画像とテキストを転載します。
また、何が起こっているのか、今後どうなっていくのか、そして私たちはどうしたらよいのか等についてまとめた資料もあわせてご紹介します。

 はじめに、能登半島地震で犠牲になった方のご冥

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虐殺だなんて・・・

虐殺だなんて・・・

あまりにも微力ではありますが、パレスチナの人々に心を寄せて、差別なくすべての【命】を守る努力を始めてみませんか。もしも家族がガザに住んでいたとしたら、誰もがそうするように。
なお、本稿は当初「【命】 ストップ・ジェノサイド」のタイトルで投稿したものですが、2024年1月11日に「虐殺だなんて・・・」に変更いたしました。(理由は末尾に記載)

 ベツレヘムにあるイエス・キリストの生誕教会はクリスマス

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心を寄せて

心を寄せて

ガザの惨状に打ちひしがれながら怒りに突き動かされて、イスラエルによる蛮行に反対する思いを地元紙「北鹿新聞」に投稿しました。
許可を得て転載(一部修正)し、長い蛇足を付記してここに投稿します。私たち日本の市民が、世界中の市民と共に立ち上がる事を願って。
なお蛇足の部分には、なぜこうなっているのか、これから何が起きようとしているのか等について、浅学菲才を省みずまとめております。冗長な駄文で恐縮ですが、

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「戦い無き世界を願って」

「戦い無き世界を願って」

 プーチンが悪い。中国が悪い。北朝鮮が悪い。
 日本は、可哀そうなウクライナを応援するとして火薬や砲弾まで輸出すると言い始めていますし、米中に次ぐ世界第三位の軍事大国となる程までに防衛費を増やして抑止力を高めようともしています。

抑止力

 その流れはもはや止めようがないのかもしれませんが、私は異を唱え続けています。先日も、SNSに次のような投稿をしました。

「『抑止力』とは軍事力を背景にした

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スイスの軍事・国連専門家がウクライナの戦争にメスを入れる・ロシアが特別軍事作戦開始に至った簡単な経緯

スイスの軍事・国連専門家がウクライナの戦争にメスを入れる・ロシアが特別軍事作戦開始に至った簡単な経緯

【元記事】
Militar suizo, experto de la ONU, analiza con bisturí la guerra en Ucrania

スイス軍事情報専門家、NATOと国連の代理人であるジャック・ボー氏へのインタビュー。
「ロシアの戦争へのアプローチは、米国のそれとは非常に異なっている」

ー ボーさん、あなたは戦争が起こっている地域を知っていますが、ウクライナで起こっ

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●政府・自衛隊と一体化した、与那国町長が独裁で進める、与那国島の要塞化――棄民政策を糺す!

●政府・自衛隊と一体化した、与那国町長が独裁で進める、与那国島の要塞化――棄民政策を糺す!

引用の糸数町長のインタビュー(読売新聞)に明らかな、島の要塞化計画、そして安保関連3文書が計画する島の要塞化をみてほしい。この計画は、住民には、全く知らされていない町長独断の計画だ。

*「政府は国家安全保障戦略に、防衛に活用できる公共インフラ(社会基盤)整備の促進を盛り込み、同町においては、▽自衛隊のF35戦闘機の離着陸を可能とする与那国空港の延伸▽自衛隊の護衛艦などを接岸できる岸壁などの整備―

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ストップ軍国主義 ”戦争は嫌だ!”

ストップ軍国主義 ”戦争は嫌だ!”

タガが外れた政府は、軍国主義に基づいた政策を次々と打ち出すようになってきました。国会も大政翼賛化しているため、政治信条にかかわらずこの国の行く末に強い恐怖を感じている方は少なくないと思います。

けれども大多数の日本人は、抑止力を高めれば戦争は起きないと信じていたり、そもそも日本が戦争に巻き込まれるはずはないと高をくくっていたりと、身近に迫っている危険をいまだ感じていないのかもしれません。

そこ

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週刊オンライン白馬社 第123号 (気付いてみたら日本は戦争前夜だった)

週刊オンライン白馬社 第123号 (気付いてみたら日本は戦争前夜だった)

あれよあれよという間に防衛費の倍増と反撃能力の保有が決まった。このままだと今度は憲法が改正される。なぜ政府は国民の大反対を押し切って軍国化を目指すのか?編集部と秋嶋亮が金融経済の仕組みから解説します。

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対中国の「ミサイル要塞」にされていく南西諸島――国民を「捨て石」にする戦争を繰り返してはならない

対中国の「ミサイル要塞」にされていく南西諸島――国民を「捨て石」にする戦争を繰り返してはならない

 南西諸島の島々に、陸上自衛隊のミサイル部隊が配備されつつある。有事の際、相手国の航空機や艦船をミサイルで攻撃して食い止めようという作戦で、「仮想敵」は中国人民解放軍だ。背景には、中国を「国際秩序に挑戦する唯一の競争相手」として警戒するアメリカの構想がある。しかし、こちらが撃てば、相手も撃ってくる。「ミサイル要塞」にされた島に住む人々が、弾雨にさらされない保証はない。国民の安全はどうやって守るのか

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