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大学入試/進路指導関連

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私が書いた入試や進路関係の記事のまとめ。九州の受験事情も。
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#大学受験

そこそこ平均的な学力の新高校1年生(+その保護者)向けの大学受験の勉強のスタート法

そこそこ平均的な学力の新高校1年生(+その保護者)向けの大学受験の勉強のスタート法

インターネットの発達によって、個人でのYouTubeでの情報発信や書籍の出版などのハードルが下がり、多くの情報が広く公開されるようになりました。

大学受験の勉強法もその一つで、以前は有名進学校や予備校でしか共有されていなかった知識やノウハウに簡単にアクセスでき流ようになっています。

リンク先のCASTDICE TVはそうした受験情報発信の代表例で、私も多くの動画を視聴して受験指導の参考にしてい

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「大学全入時代」ではなく、「大学入試早期化時代」

「大学全入時代」ではなく、「大学入試早期化時代」

「大学全入時代」の到来が叫ばれて久しいですが、大学受験を間近に見る現場での感覚では全くそうした状況ではありません。

記事内でも河合塾の担当者が語る通り、受験者の希望の偏りを無視すればすでに全入させることは十分に可能でしょう。

「選ばなければ大学に入れる時代」が来たと結んでいます。

しかし、こうしたロジックは「独身男性と独身女性の数が等しいから選ばなければ誰でも結婚できる」といったものと同じレ

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大学受験と高校受験の本質的な違い

大学受験と高校受験の本質的な違い

私は数学を教員として勤務しており、主に大学受験を予定している生徒の授業を担当しています。そうしたクラスの生徒は当然本人だけでなく、保護者も大学進学の意欲が高いことがほとんどです。

ところで、九州では保護者の世代は大学進学者がそれほど多くありません。そのため、場合によってはクラスの半数以上の生徒の保護者が大学受験を未経験ということがあります。

もちろん、普通科の進学コースに入学している生徒の保護

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独断と偏見に基づく「大学受験業界史」

独断と偏見に基づく「大学受験業界史」

私は大学受験業界に携わってかれこれ20年以上になります。

教員と就職する以前から、大学1年の時から塾で大学受験の講師を始めたので、自分の受験経験も合わせるとかなりの年月を大学受験の対策や分析にかけてきました。

そこで、今回は独断的偏見ではありますが、私の受験経験も含めたここ四半世紀+αの大学受験業界史、特に参考書や塾予備校を中心とした業界史を備忘録代わりにまとめていきたいと思います。

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「始めに過去問ありき」

「始めに過去問ありき」

教員は授業を行うだけが仕事でありません。

具体的には教科担当だけでなく担任として、生徒の大学受験に向けての学習をマネジメントを行っています。
(事務仕事などももちろんありますが)

大学受験を目指す生徒(特に高3に上がってすぐの生徒や、難関大学に向けて受験勉強を始めた生徒)との面談やホームルームでの声掛けで常に口にするのが

「始めに過去問ありき」

という言葉です。

どのぐらいの知識を要求さ

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【私見】大学受験の塾・予備校の選び方【独断】

【私見】大学受験の塾・予備校の選び方【独断】

前回の記事で、「塾に通うべきか」ということに関して私の考えを書きました。

今回はそれに続くものとして、ではどのような塾を選ぶべきか、ということに関して書いていきたいと思います。

塾と予備校の違いまず、塾と予備校の違いを確認していきたいと思います。

一般的に、予備校は専修学校、その他の学校を指し、ここでは主に大手三大予備校として話をします。

三大予備校は学校法人である

まず、最も一般的な予

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「塾に通うべきか」という質問

「塾に通うべきか」という質問

生徒や保護者との面談の中で必ずと言っていいほど聞かれるのがこの質問です。

私は基本的に

「塾に通わないよりも、通ったほうが学力が上がる可能性は上がります。しかし、その可能性の上がり幅は生徒本人次第です。」

という回答をしています。

塾に通えば成績は上がるか「あの生徒は塾に通い始めてから成績が下がった。」

という反応を示す学校教員は少なくありません。

しかし、そもそも学校の定期試験の成績

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