しみず

ピアニカをどうやって持ち帰るかが一番の悩みだった時期もあった|東京大学教養学部、三菱地…

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ピアニカをどうやって持ち帰るかが一番の悩みだった時期もあった|東京大学教養学部、三菱地所、リディラバ。環境プラグマティズムとオルタナティブロック。好きなはねトびメンバーはイタギリス。

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  • 【NEWS】人材育成サービス「フィールドアカデミー」

    • 26本

    「社会課題は、仕事の意味を変える」をメインコンセプトとした、実践型プログラムです。https://ridilover.jp/field-academy/

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今度こそ、リディラバへの転職動機を書いてみる

転職して丸1年が過ぎ、転職動機をしたためるためにnoteを開設したのですが、 ↑こういう結果になりました。 会社紹介は、自分の事ではないので、一定の合理性・確からしさを守りながら書く必要があり、こんな文章でもめちゃくちゃ疲れました。 一方で「転職動機」は、どこまでも個人的であり内面の話なので、前回以上にのびのびと、 まずは自分の大好きな分野で、情熱を注ぎ込んだテキストを、サクッと書ける分量からはじめるとよいでしょう。無理せずに、楽しく書くのが挫折しないポイントです。

    • 吊り革、しらすおろし

      土日は待ち遠しいけれども、いざ土曜が来たとて用事があるわけではない。 いつもよりちょっとだけ遅めに起きて、洗濯物を処理しながら頭の中でわずかな選択肢をかき集める。 映画、喫茶店、昼飲み、公園。昼飲みかな。 ちょっと遠くの街まで行ってみても良いかもしれんなあ。何せ、時間は無限にある。 洗濯をしただけなのに夕方になってしまった。これでは昼飲みにならない。土曜の時間の進み方は、他を圧倒する勢いがある。 僕の住む家から最寄りの繁華街までは、電車だとやや遠回りする1回乗り換えのルー

      • 繰り返すこともたまにある

        3連休。飛行機に乗ってどこか遠くにだって飛んで行ってしまえるし、キャンプだって出来るし、買って放置していた本の消化だって出来る。先週にはポケモンのDLCが発売されたっけなあ。3連休という言葉は無限の可能性を秘めている。 そして僕は初日の朝から、皮膚科の開院待ち行列に並んでいた。 何年も見て見ぬふりをしていた湿疹がいよいよ大変なことになり、嫌々皮膚科を初診で訪れたのが2週間前。家から自転車で25分、ザ・郊外型ショッピングモールの隅っこにある小さなクリニック。とんでもなく評判の

        • 一樹帰ってきたからすたみな太郎行こうよ

          中学に入った時くらいから、自然と「親と一緒に外出したくない」という気持ちが生まれ始めました。 放課後や土日、近所の西友に行けばフードコートで同級生がたむろしています。 それは全然結構なことなんですけど、そこを母親と一緒に通りすがるのがどうしても嫌で。 あっちは友達とで、こっちは親とで。あっちはハンバーガーとか花まるうどんを食べて、こっちは野菜とお肉と牛乳を買って。あっちは自立してて、こっちは庇護下にいて。あっちはイケてて、こっちはイケてなくて。 それに、学校がどんな感じと

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          リディフェスのチケット、買って下さい

          僕は小さい頃から、不器用で、自分の思っていることをうまく口に出せなくて、でも謎の感受性だけはすくすく育っていった結果、今でいうところの「漠然と世の中生きづらい」みたいな感覚が心を巣食っていました。身近な誰かではなくもっと大いなる何者かに対する漠然としたモヤモヤを抱えこみながら、でもそれが「大いなる何者」とは定義できず、身近な誰かに対する幼い敵意としてしか発露することが出来なかった。 しかしそれなりにマジメに生きてきたつもりで、宿題もちゃんとやってたし、学校のテストも一生懸命良

          リディフェスのチケット、買って下さい

          リディフェスのチケット、買わなくても良いです

          幕張で毎年開催されている、日本最大級の都市型音楽フェス「サマーソニック」。 深夜帯には幕張メッセがデッカいクラブみたいな仕立てになって、「ソニックマニア」というナイトイベントが催されています。夜20時スタートで、終わるのは始発がやってくる朝の5時。場内ではレッドブルウォッカが飛ぶように売れ、クラブ系ミュージックの最新シーンを背負っているアーティストたちがあちこちで爆音で曲をかけ続ける猥雑な空間です。 僕が一度ソニックマニアに行った時には、メインディッシュとしてマイ・ブラッデ

          リディフェスのチケット、買わなくても良いです

          マジメなお兄ちゃん

          1994年のアメリカ映画『パルプ・フィクション』は、タランティーノ監督が世界的に有名になるきっかけとなった作品です。 ストーリーラインは、2人のギャングがボスの命にしたがって裏切り者に報復したり、また別の裏切り者がボスから逃げようとして忘れ物を取りに帰ったり、ギャングがファミレス泥棒に遭ったり。書いていて自分でびっくりするくらい、意味不明というか「何それ、何が面白いの?」となるようなストーリーです。 ストーリーが意味不明=おしゃれ系映画という訳ではなく、コーラがぶがぶ飲んでポ

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          卒業論文で書けなかったことと、食品ロスと

          あれだけ強い覚悟を持って進んだ哲学の世界。 僕は結局、学部卒で民間企業に就職しています。哲学科卒ですという自己紹介だけでウケが取れるくらいこれまでの世界とは無縁の、不動産会社です。 なぜ就職することにしたのか、正直最近までは自分でもよくわかっていませんでした。 直接的な原因は、占いです。 新宿駅東口の雑居ビルで、献血すると手相を見てくれるという怪しいキャンペーンをやっていて、インターンにも行かずただただ哲学書を読み散らかして猛烈に暇を持て余していた大学3年生の僕は、何も考え

          卒業論文で書けなかったことと、食品ロスと

          僕は僕なりに父の教えを受け継いだ

          僕がリディラバを通じて出会った最初の「見知らぬ世界」が、大地の芸術祭でした。 日本有数の豪雪地帯である新潟県の越後妻有という場所で、各所の集落にちりばめられた現代アートをたどることを通じて、地域で培われてきた今も続く営みであったり、あるいはその記憶みたいなものを感じ取ることができる、3年に一度のアートイベントです。 現代アートなんて、知らない人からすれば取っつきづらいことこの上ない「芸術の極み」みたいなイメージですし、僕もそう思っていました。 しかし越後妻有では、世界的アー

          僕は僕なりに父の教えを受け継いだ

          永遠のウッドストックフェスティバル

          僕の高校では、3日間の文化祭会期中ほとんどぶっ通しで、中庭で高校生バンドがかわるがわる演奏する「中庭ステージ」という催しがありました。 中庭は水泳部が出してるたこ焼き屋とか、なんとか部が出してる焼き鳥屋とかでごった返していて、そもそも校舎間をハシゴするための通路も兼ねていたので、バンド演奏によっぽど興味がある人は立ち止まるけど、ほとんどの人は素通りするようなステージです。 僕は軽音楽部という、運動部がちゃんと活動している我が校では日陰極まれる部活に所属していましたが、別に文

          永遠のウッドストックフェスティバル

          競輪に熱狂していた祖父の記憶

          リディラバの仕事で初めて行った東京都府中市。 フラットスタンドという、医療福祉の専門集団だけどその正体を敢えて明かさないまま、街の中でカフェを営むお店です。 お店には赤十字マークももちろんないし、何なら府中(多磨霊園)の街並みからはちょっと浮くくらいおしゃれで居心地の良いコーヒースタンドという感じで、医療福祉とは無縁な近所の人たちも当たり前のように利用しています。 でもよく注意して店を見回してみると、カフェっぽい本が詰まった棚に義足の写真集が無造作に置いてあったり、介護なん

          競輪に熱狂していた祖父の記憶

          祖父が町内会長をしていた意味

          お寺でコワーキングリディラバの仕事で3日間京都へ。 20時に京都駅に着いて、そのまま駅前の立ち飲み屋へ入りました。大鍋で作っためちゃくちゃ濃い味付けの煮込み1本でやってるお店で、大将曰く「薄味が京都っぽい味とかよく言われるけど、この店が本当の京都の味を守ってるんだ」とのこと。 翌日、明覚寺というお寺の住職をしながらお堂をコワーキングスペースとして開放している方の話を伺いました。 一見すると不思議な組み合わせのようにも思えますが、住職曰く「これが本来のお寺の役割だったんじゃな

          祖父が町内会長をしていた意味

          朝から卓球をして

          最近引っ越しました。 これまでは駅近の市街地に暮らすことが多かったですが、今住んでいる場所は「ザ・郊外」みたいなところです。 休日に近所のイオンモールにふらっと出掛けてみると、元気な中学生がフードコートでTiktokを撮っていたり、お母さんが泣き叫ぶ子どもをアンパンマン1つで見事に手なずけていたり、お父さんが安売りしているミネラルウォーターの束を持たされていたりと、色んな人たちでものすごくごった返しています。お昼ご飯を食べるにも、新装開店した3coinsに入るにも、トイレに行

          朝から卓球をして

          僕はポケモンマスターになりたかった

          『ドリトル先生』を禁止された日小学校2年生の夏。 2週間に1回、近所にある仙台市立泉図書館に家族みんなで行くことが習慣になっていました。当時から活字は好きだったので、それなりに楽しみなイベントでした。 とはいっても、実質的には何でも借りて良い状況ではなく、親の"教育方針"に適合した本を借りなければならないという圧を感じていた記憶があります。 本当は、もっと挿絵が多くて読みやすい本とか、スポーツやエンタメ系の本とか、何か面白おかしいことが書いてある漫画とかを読みたかった気持ち

          僕はポケモンマスターになりたかった

          なぜ大学で「哲学」を専攻したのか

          試験に落ちたり受かったりした話2011年3月。 東京大学に後期試験で合格した僕は、「文科三類」と書いて入学書類を提出しました。 それからしばらくして、父と口を利かなくなる時期がありました。 今はもう違う制度になっていますが、当時の東京大学は「前期試験」と「後期試験」という2つの入学試験枠があり、毎年3000名の合格枠のうち前期試験で2900、後期試験で100という配分でした。 前期試験は志望する学科を予め自分で選び、受かればその学科に入学できます。後期試験は志望する学科を選

          なぜ大学で「哲学」を専攻したのか

          あの日のマズいソーダ水の中に

          年の瀬になるといつも思い出す、中学2年生の冬の冷たい風と、ソーダ水の安っぽい味があります。 いつか書きたいと思っていたその思い出について、ちょっと吐き出してみようと思います。 温めなおしたお弁当と、笑っていいとも僕が中学時代を過ごした平塚は、人口30万人強。横浜や東京にも電車で1本で、ベッドタウンとしては一流の立地でしたが、県内有数の工業地帯でもあるため、市内で働いている人も結構多い街でした。 ご当地ラッパー(?)が「クラスに1人 オヤジ横浜ゴム」とライムを刻むくらい、横浜

          あの日のマズいソーダ水の中に