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聞くこと

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記事一覧

【取材】流れに任せてみる

【取材】流れに任せてみる

取材後「失敗したな」と思うときがあります。
それが、自分で舵を取り過ぎたとき。

少し緊張や不安がある取材だと、事前に準備をし過ぎてしまいます。
知識を入れておくのは良いのですが、「この問いにこういう答えが返ってきて…」とシミュレーションしていると、大抵うまくいきません。

そこで最近「流れに任せてみよう」と思うようになりました。
進行はこちらなので、一応舵に手は添えておくけれど、
基本的には相手

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気を遣ってしまう性格が、インタビューに生きている

気を遣ってしまう性格が、インタビューに生きている

私はとにかく気にしいで、自分の言葉が他人にどう受け止められたか、人一倍気を遣ってしまう。

たとえば、友人が髪を切ったとする。
率直に「いいね!」と言えばいいのに「お世辞っぽいかな?」「本人が気に入っていなかったら?」などと先回りして考え、言葉を引っ込めてしまう。

悩み事を相談されたときも、たぶん本人が欲しているのは「大丈夫だよ!」の一言なのに、気軽にそれを言うことができない。
自分の発言に対し

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「聞く」に向き合ったら、インタビューが怖くなくなった。

「聞く」に向き合ったら、インタビューが怖くなくなった。

ずっと、インタビューが苦手でした。
終わると、面白かった!と思えるし、やってよかった!と感じるので、決して「嫌い」ではないのですが、「インタビュー得意です!任せてください!」とまでは言えませんでした。

その苦手意識が最近ようやく薄れて、インタビューを楽しみだと思えるようになりました。
きっかけは、「聞く」をもっと極めたいと考え始めてから。

こちらの記事にも書きましたが、人の話を聞くということは

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インタビュアーの必読書「聞く力」

インタビュアーの必読書「聞く力」

聞くことと、書くことが、私の仕事です。
書くだけの仕事もあるのですが、聞くをもっと突き詰めていきたいというのが、今の気持ち。

そんな中、この本を読みました。

阿川佐和子さんの「聞く力」。

週刊文春で対談を続けてきた阿川さんが、「聞くこと」について語った本です。自身の体験談を交えながら、時に脱線しながら。阿川さんらしい軽やかな語り口で、聞くとはどういうことなのか、たっぷり語られています。

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緊張する理由を言語化してみる

緊張する理由を言語化してみる

取材前、いつも緊張します。
何度も何度も取材しているはずなのに、なぜこんなに緊張するのだろう。その理由を考えてみることにしました。

今日も取材があって、始まる前はそわそわと落ち着きませんでした。
でも、取材相手の方と目を合わせ、「はじめまして」と挨拶した瞬間、その緊張はほどけていきました。

取材前は大抵緊張しているのですが、いざ始まってしまうと、ほとんどの場合、もう緊張はしていないのです。

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この原稿を書ける幸せ

この原稿を書ける幸せ

これまで、自分が何本記事を書いたか、ということはあまり気にしてこなかったのですが、2021年に初めて、執筆した記事の数を数えてみました。

2021年はインタビュー記事が43本、コピーライティング100本以上。
関わってくださったすべての方に、改めて感謝です。

年末まで仕事をしながら、「この原稿を書ける幸せ」を噛み締めていました。たくさんの方が、大切な思いを共有してくださったこと、本当に有り難い

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インタビュアーは、驕ってはいけない。

インタビュアーは、驕ってはいけない。

インタビューをするときに、横柄な態度で臨む人はまずいないと思います。
ただ、無意識のうちに「こういう話を聞きたい」と思ってしまうことはあるのではないでしょうか。

先日、ある会社の社長インタビューで、こんなやり取りがありました。
仕事についてお聞きしたくて、「一番、求められる力は何ですか?」と質問したんです。社長は「一番?」と聞き返されました。
ちょっと考えて「そうですね」とお応えしたのですが、「

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自分にない世界を、他人が持っている

自分にない世界を、他人が持っている

誰もが、自分の世界を持っている。
見ている景色、普段考えていること、これまでの記憶。
その世界は、唯一無二のものだ。
自分にはない世界を、他人は持っている。

その世界を少し、垣間見させてもらえるのがインタビューだ。
私はそこに広がる新しい世界に驚き、感動する。
こんな世界があったんだ。すごい、すごい。

どんな人でも、他人があっと驚くような世界を、きっと持っている。
その人にしか語れない言葉があ

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人の想いに寄り添って聞くには

人の想いに寄り添って聞くには

取材が一本、終わりました。

限られた時間の中で、どうやったら人の想いをできるだけ聞くことができるのか。いつも試行錯誤しています。

毎回反省点はあるので、忘れないうちに今日の振り返りです。

・諦めず、粘ること

ここまで聞けたからいいかな、と思ってしまうときがあります。特に文字数が多くない原稿だと「これで原稿にできるな」と思って終わらせてしまう。

でも本当は、その先に真実の言葉があるのかもし

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「分かった!」と思わないように

「分かった!」と思わないように

取材前に、いつも自分の手書きのメモを読み返します。

取材で心がけたいことをいくつか書き留めてあるのですが、すべてをもう一度頭に入れなおして、取材に臨みます。

たとえば、「事実よりも価値観を丁寧に聞くこと」「自分の質問に自信を持つこと」など。noteを読み漁っていて見つけた言葉もたくさんあります。

最近そこに、新たに加えた言葉があります。

「わかった」と思わないこと。

先日、図書館で借りて

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インタビューは緊張する

インタビューは緊張する

インタビューして書くことを、ライフワークにしたい、と思っています。しかし。インタビューが得意か?と問われれば、決してそうではないのです。

今まで、何人もの方にお話を聞いてきました。それでも……!とにかく、緊張する。なかなか慣れないというか…毎回自分に気合を入れています。それは、どれほど入念に準備したとしても、インタビューや取材はどう流れていくか予測が付かないし、一発勝負だから。

そして本当にま

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