見出し画像

気を遣ってしまう性格が、インタビューに生きている

私はとにかく気にしいで、自分の言葉が他人にどう受け止められたか、人一倍気を遣ってしまう。

たとえば、友人が髪を切ったとする。
率直に「いいね!」と言えばいいのに「お世辞っぽいかな?」「本人が気に入っていなかったら?」などと先回りして考え、言葉を引っ込めてしまう。

悩み事を相談されたときも、たぶん本人が欲しているのは「大丈夫だよ!」の一言なのに、気軽にそれを言うことができない。
自分の発言に対して勝手に責任を負ってしまって、結果一緒に「うーん…」と黙り込んでしまったりする。

気を遣いすぎてしまう性格が、ずっと嫌だった。
もっと軽やかに、思ったことを口にできたらいいのに、と。

でも、最近インタビューさせてもらったある方から「自分の弱みが、仕事においては強みになった」という話を聞いて、はっとした。
もしかしたら自分のこの性格も、仕事に生かされているかもしれない、と思ったからだ。

インタビューするとき、私はじっと相手の言葉に耳を傾ける。
わずかな感情の動きを見逃さないように、寄り添う。
「今、言葉を探してるんだな」と思ったら、そのまま待つ。
「ここでもっと言いたいことがあるのでは」と感じたら、質問を重ねる。
相手の波長に、自分の波長を合わせる。

他人の気持ちに敏感だから、できるのではないかと思う。
もちろん、すべてが合っているとは限らないし、相手の気持ちは分からない。「私には分かる」と思ってもいけない。
でも、一生懸命思いを汲もうとすることはできる。

人によって、インタビューのやり方は違う。
でもきっと、私にしかできないインタビューがあるはず。
ズバっと切り込むとか、ぐいぐい引っ張るとか、明るくその場を盛り上げるとか、はあまり得意ではない。

人と話すのは好きだけど、基本人見知りだし、いつも緊張している。
だけど、その人の気持ちに寄り添って、言葉を丁寧に聞きたいと思っている。
その姿勢は負けないと思う。

直したいと思っていた性格が、自分の強みかもしれないと考えたら、少し楽になった気がする。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?