【品川区ラグビー協会主催セミナー】「熱心なあなたは、教えすぎていませんか」~スポーツとお受験の意外なつながり。幼少期の学びと成長のカギ~ 学び004-①
今回聞いてみて感じたのは、
「教育現場とスポーツの現場で、指導する側が大切にしなくてはいけない事!」
「失敗できる環境づくりは問い掛けから!」
と、コーチングにも深くつながる内容で、聞く前に抱いていたイメージと違い、驚きの連続のセミナーとなりました。
■教育とスポーツ、コーチングで大切にすべき事とは?
教育もスポーツも「指導する側」がいて、「教わる側」がいます。
なので基本は同じだと思いますが、机で学ぶ事、体を動かして学ぶ事と捉えると、教え方は異なる印象を持っていましたが、大切にするべき点は同じなんだと今回のセミナーで感じました。
「サブ講師・サブコーチ」の役割の重要性
セミナーではまず、こぐま会の授業の進行方法を聞かせてもらう事が出来ました。
●メイン講師:主に進行を務める
●サブ講師:生徒を1人1人を観察して記録を取る(不正解の場合はどう間違ったか等)・記録を基に全ての保護者への説明・家庭で出来る事を伝える。
という流れで行っているそうです。
息子が通うクラブチームの練習(低学年・幼児クラス)も同じような感じです。
▲メインコーチ:主に進行を務める
▲サブ(パパ)コーチ:安全面の補助・声掛け(脇からアドバイスする)
という流れでやっています。という事で流れに関しては似てる!と思いながら聞いていたのですが、
「サブ講師・サブコーチ」の役割もかなり重要なんです!
セミナー後のSRU部活動のコーチの決起会でも話になったのですが、
①メインの講師・コーチの指導目的と、サブ講師・サブコーチの目的の違いが無いか。
②本当に全員に目と声掛けが行き届いているか。
は本当に重要になってきます。
まず、①に関して。
メインとサブが共通のゴールをもって、必要な指示・アドバイスを出して行く事が大切になります。
目的が違うと何が起こるか。教わる側が迷走を始めてしまい、結果、望んだ目的は達成されなくなってしまいます。
ゴールに行きつくまでのプロセス・修正方法は個々によって違う部分はあると思いますが、そもそものゴールが違えば・・・。
なのでまずは、教える側の目的・目標・意思の統一が必要になりますね。
次は②。特にスポーツの現場では、1コマの人数にもよるかと思いますが、個人に対する言葉掛けと、小さな事でも見逃さない目は大切だと考えています。
教わる側には見て欲しいという思いがあるだろうし、認めて欲しいという心理があるでしょう。(大人でもそうですが)
声をかけられないと、「合ってるかな。」「やっぱり期待されてないのかな。」などと思う子もいると思います。
なので、どんな些細なプレーや行動でも良いので、しっかりと見て、声を掛けてあげる事。
正直、声を掛け難い子もいると思います。周りの競技レベルと比べ、レベルが低い子だともしかすると、その練習中には1声も掛からなかった・・・。という事が起こりかねません。
「じゃ、どう声掛けしたらいいの?」
ってなるかと思いますが、例えば、
●結果が達成出来なくても出来た所まで褒める(認める)
●プレーだけでなく姿勢の部分でも良い(気持ちや、体の姿勢でも良い)
●間違っていても最後までやり遂げた時
●地味なプレーこそ認める
そこを実行する為には、サブコーチだからと言って、
「がんばれーがんばれー。」や、踏ん反り返って、腕組みをして見ている訳にはいきません。
競技者以上に真剣にそこを見ていかないと、コーチとして入ってる意味がなくなってしまいますし、サブコーチって本当はメインコーチより、「目」も「知識」も必要な事が多いかもと感じました。
■行儀が悪いのは「子供のせい」だけではない!
と言われて、
「そうですね、キチンとさせられない私も悪いですね。」
「ふむ。じゃあどうしましょうか?」
「・・・。言って聞かせる・・・。怒る・・・。」
確かに怒られたくない、怒られるのは怖いという心理で縛るのもあるかと思います。ある所では姿勢を正す練習と称して、子供の足を紐でグルグル巻きにするような事もあったそうです。
そういう事で強制してもその先生やコーチがいなくなったらどうでしょうか?
恐らく解放された子は同じ事を繰り返すことになると思います。となるとそんな事に意味は無いし、そもそも、子供でも興味ある事に対してはしっかり聞く姿勢を取ります。
では何故そうなってしまうのか?
理由は様々あるかと思いますますが、今回のセミナーでは下記2点が上がっていました。
①年齢・個人における知能レベル、身体能力的なレベルに合っているかどうか。(易しすぎてもNG・難しすぎてもNG)
ここでは、「最近接領域」や「超えられそうな壁」が大切になってきます。
どちらも目標設定の話なのですが、現状出来る所を目標にしても面白みがなく、逆に到底達成出来ないであろう目標にしても諦めてしまいます。なので手が届く範囲に目標を定める事が必要になります。
●現状レベルから介助があれば達成出来る
●もう1歩努力すると出来る
その為には、個人のレベルの見極めも大切になるので、行動や考え方から目が離せなくなります。
次の話でも必要になるのですが、子供達の状況を見て、出来る子には制約を増やす・条件を付ける。逆に出来ていない子には、レベルを下げた達成条件にする・出来たら上げる。などをやって達成感を持たせる事が飽きさせない工夫にも繋がります。
②子供の集中時間は5分
長すぎても飽きるし、短すぎると何も出来ないから諦めるし(笑)。幼児だと5分が限界と言われています。
では、その中でやっていく為に大切なことは⇩
●5分で切り替わっていくようなメニューを考える。
コーチ自身がメニューの引き出しを増やさないといけないで大変ですが、マンネリ化を防いで、集中してもらう為には必要ですよね。
行儀が悪いと聞くと子供が原因だと考えがちだし、指導者にとってはその理由の方が楽ですが、こういった点があるとすると、指導する側としての反省材料としても見直すべき点があるのではないかと深く考えさせられました。
「熱心なあなたは、教えすぎていませんか」~スポーツとお受験の意外なつながり。幼少期の学びと成長のカギ~ 学び004-② へ続く
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