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スタートアップの組織作りで意識すべき3つのこと

こんにちは、 @ShinjiTakenaka です。

私は普段、コンサルタントとして大手企業様を相手にしていることが多いですが、業務の一環でスタートアップの方ともお仕事することが多いです。
今日は、特にスタートアップ目線で「組織作りで意識すべきこと」について書きたいと思います。

1. 組織とは何か

そもそも、組織とは何でしょうか?広辞苑で調べてみると

ある目的は達成するために
分化した役割を持つ個人や下位集団から構成される集団

と定義されています。うん...ちょっと抽象的すぎて分からない…
私が思う組織とは、次の条件を満たすものだと思っています。

[ゴール]
(組織を形成する)集団の視点が共通のミッション達成に向いており

[人]
その集団を構成する各人がミッション達成貢献するために動き

[ルール]
コミュニケーションのルールが定められているもの

つまり、組織とは「ゴール」「人」「ルール」が明確になっているものだと思います。これらの一つでも欠けていると、組織ではなく単なる集まりになると思っています。

ちなみに、アメリカの著名な経営者であるチェスター・バーナード氏は組織の成立要件を「コミュニケーション」「貢献意欲」「共通の目標」の3つとしており、どれか一つが欠けても組織不全になるとおっしゃっています。

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2. 組織作りの重要性について

では、組織作りはなぜ重要なのでしょうか。また、スタートアップ固有で意識すべき点はどのようなものでしょうか。

スタートアップといっても、シード期〜レイターステージまでで見るべき視点が大きく変わると思いますので、ここではシード/アーリー時期において意識すべきことを考えたいと思います。(私自身、現在アーリー時期のスタートアップのご支援もしているので、そこで学んだことが中心となります。)

なお、アーリーステージのスタートアップとは以下のイメージです。
つまり、日々生き残るために(いわゆる死の谷を超えるのに)すごく必死なタイミングにあるスタートアップです。

✔️ 起業直後〜数年以内
✔️ 社員は〜3名程度、業務委託も多い
✔️ 赤字が続くことが多く、会社を発展させるために資金が必要な時期
✔️ 事業の生き残りをかけたあらゆる施策を実行している
✔️ 投資家の支持を得るために、初期プロダクトについて顧客から得られた反響や、熱狂的なファンの存在を証明することが求められている 等

このアーリーステージを乗り超えるためには、いかに組織の中で結束するかが大事になります。だからこそ私は(一般的にはこの時期の組織作りは他の優先度よりも劣後することが多いですが)きちんと組織作りの重要性について各メンバーが意識する必要があると思っています。

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では、具体的には何を意識する必要があるのか?を見ていきたい思います。

3. 組織作りで大事なたった3つのこと

組織作りで大事なたった3つのこと、それは「組織とは?」の定義から自然に紡ぎ出されます。

上で述べたように組織とは「ゴール」「人」「ルール」が明確になっているものです。つまり、これらのどれもが欠けないように各人が自発的に動けている状態を定常的に作る仕組みになっているかが組織作りでは大事になります。具体的には

[ゴール]
各人が会社のミッション→各人が担当する領域でのミッションに自発的に落とし込んでいる

[人]
自分の担当する領域→会社全体の視点を持ち仕事を意識する

[ルール]
①と②を確実に実行する、仕組み(心理的安全性の確保、弱さも含めた自己開示、透明性あるコミュニケーション設計、1on1、評価等)がある

だと思っています。

アドラーも「すべての悩みは対人関係の課題である」と言っているように、自分一人で事業をしているのとは違い、各人が各人の思想のもと働いてくれています。そこを意識した制度設計が大事になると思います。
また、ドラッカーは「組織の目的は人の強みを生産に結びつけ、人の弱みを中和することにある。」と指摘しています。

そう、ただのプロ集団だけだとだめで、きちんと相互に弱さを開示できており、かつそれらをフォローし合う関係になっているかが実は大事なんだと思います。
例えば、経営戦略を考えるのが得意な人や財務に明るい人、システムに強い人、組織運営に長けている人などがきちんと補完し合う関係にあるか、かつそれらを有機的に繋ぎ合わせるようにCEOなどのCxOが動けているがが大事だと思うわけです。

4. 私の取り組み

組織は勝手に動いていくことはありません。だからこそ、特に「ルール」をどう設計するかが大事になると思っています。
以下では、実際に私がしてきた取り組みをご紹介したいと思います。

(1)定期的にメンバーとの1on1の時間をとる
(2)1on1から得た声をもとに、すぐに制度設計を実施する
(3)PDCAを定期的に回す

(1)定期的にメンバーとの1on1の時間をとる
私は定期的に(2週間ごと等)、各メンバーとの1on1を積極的に実施しています。そこでは

✔️ 今どういう状況に置かれているか(プライベートも含む)
✔️ 会社の中でのやりやすいところ、直した方がいいところ
✔️ 私や他のメンバーへのフィードバック等のアジェンダ
✔️ 今自分が会社にどう貢献していると思うか 等

を取りあげることが多いです。
人は、MTGの場よりも1on1のようなくだけた対話の場の方が、本音が出やすいです。だからこそ「強いて言えば...があるといいな」のような声をそこで拾うことが大事だと思っています。

また、今それぞれが最大限のパフォーマンスを出せているかを客観的に知るためにも相互のフィードバックを大事にしています。上司→部下という一方通行ではなく、相互で行うが重要だと思います。もし「特にフィードバックなんてありません」と言われている人がいれば黄色信号です。それは本当にフィードバックがないのではなく、相手が(自分の仕事とは)関係ない/興味がないと思っているからです。

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(2)1on1から得た声をもとに、すぐに制度設計を実施する
(1)の後は、そのままで放置しないことが大事です。スタートアップにとって、時間は最も重要な資源の一つです。放置や意思決定の遅れは会社存続に大きな影響を与えます。
もし、1on1から得た声で、こんなのがあるといい!というものがあればその日すぐに経営チームに共有し、(優先度/重要度に鑑み)意思決定を行い、具体的な制度設計に落とし込んでいきます。

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(3)PDCAを定期的に回す
最後は、(1)や(2)の取り組みを一過性の取り組みにしないために継続的にPDCAを回すことが大事になります。例えば、

✔️ (仕事における)ベストプラクティスのシェア
✔️ 提案いただいた施策は企画〜実行までをその本人に実施してもらう
✔️ フィードバックをいかいしているかの内省の機会を持つ&本当に変化しているかをチームとして見守る 等

これらが大事になると思います。毎回少し変えてみて、また変えて、いいところは適宜取り入れたり、やめるときはスパッと止める。そういうことが大事だと思います。

5. 最後に

ビルゲイツも言うように、人はフィードバックいただいた数だけ成長します。成長を続けないスタートアップに未来はありません。
だからこそ、チーム全員が、きちんと当事者意識を持ち、フィードバックをもらい/与え、改善しながら日々成長していく。そして、一人一人が今何をすべきかを自主的に考え、実行し、時には笑いながら助け合う、そんな組織がいいなと思います。

皆さんの組織は機能していますか?

もし、ご自身の組織が空気悪いなぁ...などと思っている方はぜひ一度お話ししませんか?@ShinjiTakenaka のDMあるいはLINE@からお気軽にご連絡ください。

人は誰もがリーダーになれます。リーダーは組織を変える必要があると思ったあなたから始めていいんですよ!
動くか動かないかはあなた次第です。

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