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問題解決なんてしたことない!?衝撃的な発言に立ち向かう!

上場企業の営業部長が発した『問題解決なんてやったことはない』という言葉には衝撃を受けました。

もちろん特別な仕事術の話ではありません。シンプルに『問題を解決できない』という宣言です。

この状況への葛藤はありますが、僕が当然のように使っている発想法ツールを使って即座にアイディア出しを行ったという記事です。

時折書く『大企業の闇』シリーズです。

リスクの高い方針転換をどうやって説得するのか?

普段は製造業に属する企業の新米課長としての気づきや、経験、考察、組織を変えるための苦悩についてnote投稿をしている『ケツアゴ新米課長』と申します。

今日の記事は先日の営業方針会議であったことが主題になっています。

簡単にその会議に至るまでの背景を以下のようにまとめてみました。

【背景】
・製品Aは、ある業界のお客様にだけ高い利益率で買ってもらっている
・おかげさまでコロナ禍でもなんとか黒字を出せている
・製品Aの営業方針は『同じお困りごとを持つ他のお客様を探す』
・つまり広い海に潜む(と思われる)2匹目のドジョウを探している

その日の会議は営業部長からの『2匹目のドジョウはいない』という宣言から始まりました。

つまりは現在の営業方針について事実上ギブアップを宣言したわけです。

そして代案は『高利益率をあきらめて値下げ合戦に参入する』でした。

それぞれのビジネスで状況は千差万別ありますが、多くの経営学書に『安易な値下げ戦略は地獄行の片道切符』と書いてあります。

規模はそんなに大きくないまでも他社も参入できず非常に大きな利益を上げているお客様を捨て、レッドオーシャン(血の海)と呼ばれる値下げ合戦への参入宣言です。

当然製品Aにも大幅なコストダウンが求められますし、そのためには大規模な設備投資が必要になるというリスクも付きまといます。

本当に手を尽くしたのか?

当然のように会議は炎上し、議論は

『値下げ合戦への突入は最終手段。問題は2匹目のどじょうを探すために手を尽くしきったと言えるのか?』

という流れに。

この問いに対する営業部長の答えはこれでした。

我々が頑張ったんだから十分ではないのか?

まだここにもいました。

成果よりも自分の疲労度の方を重要視する会社員。

そしてそれが年収1000万円を遥かに超えるといわれる部長職とは・・・

これまでも『2匹の目のドジョウを探す活動』はお世辞にも順調であるとは言えませんでした。

そのたびに僕から『アプローチを変えてみてはどうですか?ほかに○○を頼って情報収集をするということはできませんか?』と提案していましたが、採用されることはありませんでした。

つまり、スジの悪い活動を方向転換せずに続けている状態でした。

迷路に例えるなら行き止まりにぶち当たっても引き返さずに壁に向かって直進しているようなものです。

そんな状態で最終手段の値下げ合戦に参入すると提案されても、当然全体の合意は得られません。

そこで僕からこう提案しました。

『これまでの活動で壁にぶち当たったときに営業部の皆様で方針転換に関するアイディア出しをしたと思います。』

『その時に使った資料やホワイトボードの写真などでも構わないので全員で共有しましょう。』

『その上で、これだけやってもダメならみんなで腹をくくって値下げ合戦に突入するしかないね、と合意が取れたら全員一丸になって向かいましょう』

『逆に他のアイディアが出れば、まだ手を尽くしたとは言えないのでアプローチを変えて活動を続けましょう』

お互いの頭の中や、これまでやってきた内容が共有されていない状態で議論を続けても溝を生むだけ。

ならば共有すればいいだけだと提案しました。

営業部長からの衝撃的な発言

僕の提案を受けて、営業部長からはこのように回答がありました。

・問題解決のアプローチなんてやったことがない。
・やったことがないものを出せと言われても困る
・知らないことをやれと言われても無理

これには中々シビレました。

問題解決に対するアイディア出しをやったことがないという公式発言。

そりゃ仕事なんてうまくいきませんよ。

『お前日本人の平均年収の倍以上もらっといてよくそんなこと言えるな!!!』・・・・という心の声をグッと抑えて次のように聞き返しました。

僕『先日の管理職全員に行われた〇〇研修でも課題解決アプローチの方法を習ったと思うので、それを使うのはいかがですか?』

それに対して営業部長のご回答は

・研修でやったからと言って自分がすぐに使えると思ったら大違い
・これまでの会社員人生で研修から吸収したものなんてない

もはや逆ギレの域に達したご発言。

これで僕もスイッチを切り替えました。

『それでは僕がいつも課員の方々と課題に直面した時に解決方法のアイディア出しをするときに使っているツールを使って考えてみます。』

『1週間時間をください』

営業部長の発言が逆ギレかどうかは一旦置いといて。知らないもの、やったことないものを突然『やれ』と言われても困るのは確かでしょう。
(本当は研修で習っているから知らないわけはないのだけど・・)

なので、やって見せることにしたのです。

別に給料が増えるわけでもないのにこうやって自分で自分の仕事を増やすから2課兼務課長とかやらされてコスパが悪くなっていくんでしょうね。。。。。。

とりあえずその日は僕が宿題を引き受けて会議終了。

1人アイディア出し⇒チームアイディア出し

『1週間時間を欲しい』と会議では発言しましたが、そこは怒りで脳みそがアツアツになってる僕。

会議終了と同時にすぐにアイディア出しに着手しました。

この日使ったツールは『マインドマップ』『マンダラート』の2つ。

いずれこの2つのツールも解説する記事を書こうと思いますが、すでにnoteにも詳しく・分かり易く解説してくれているクリエイターさんがたくさんいらっしゃいます。

興味がある方はぜひとも調べてみてください。

マインドマップを書くこと20分。マンダラートを書くこと10分。会議終了から30分後には新しいアイディアを10個出して会議出席メンバーに提出しました。

自分で1週間と宣言しておいて当てつけのように30分で送るという性格の悪さが敵を増やす理由だなぁと改めて実感しています(笑

でも怒りも一つのモチベーションですから。

脳内麻薬で頭がフル回転している状態も、発散目的でアイディア出しをするのに適した状況の1つではあります。

(これを読んでくださっているあなたも怒っているときほど相手の悪口が次々出てくるなんてことありますよね?)

これらのツールは1人でもアイディア出しをすることができるお気に入りのツールですが当然チームでも使えます

むしろ他人の頭の中身をのぞいて、出てきたアイディアに刺激を受けて連鎖反応のようにアイディアを量産することができます。

なのでうちの課員と一緒にマインドマップとマンダラートを使って肉付けして1週間と言わずに2日で20個のアイディアを提出しました。

当然この発散フェーズしか経験していない20個のアイディアは玉石混淆。

使えるものとそうでないものが混ざっていますので、次は会議メンバー全員にアイディアの発送に至った経緯とヒントを共有し、もう少しだけ発散した後にレビューして収束に向かいます。

なぜこんな状態に陥るのか?

解決策を探したことなんてない

これが営業部長の発言であることは驚きを隠せないのですが、問題はそれ以上に深い。

なぜなら、当然のように営業部には課長も課員もいます。

その全員が解決策を探したことがないのです。

やっていることに行き詰まったら、『すいません。だめでした。』と宣言しておしまい。

次の指示が来るまで文句と言い訳をしながら待っているという状態です。

なぜこんな状態になるのか?

自問自答して考えてみましたが、思い浮かぶ理由はここに書くのも恥ずかしいほど幼稚なものばかり。

これは僕の想像力不足が原因ではありますが、この状態から僕ができることは1つだけ。

やって示す。わかるまで教える。

年収をいくらもらってようが、会社員歴が僕の何倍だろうが、僕が教えてあげることができるスキルがあれば教える。

これを諦めたら船は沈みゆくのを待つだけになってしまいます。

そうです。自分で仕事を増やして自分の首を絞めることになっても諦めるわけにはいかないのです。

まとめ

今日は『問題解決なんてしたことない』という営業部長の衝撃的な発言と、それに対して心を折らずに向きあった記事を書きました。

マインドマップとマンダラートを使用して、20もの新しいアイディアを提供することができました。

わが社の寛容すぎる人事基準が諸悪の根源だと感じていますが、それでもこの会社には存続してもらわないといけないと考えて、明日からも立ち向かっていきます。


こちらの記事は似たテーマの記事を集めた『大企業のリアル』というマガジンにも登録されています。

大企業イメージと実情のギャップに悩みながら奮闘して改善を目指す姿を投稿していますので、もしよろしければこちらもご覧ください。


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