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【あとがき】100日連続連作小説をやってみてわかったこと。~振り返り、気づき、学び~

最初にお伝えしたいことがあります。一日も休まず、ずっと読んでくださった方はご存じかと思いますが、午前0時前に作品を投稿することができなかったことが一日あるため、100日連続連作小説の挑戦は達成できませんでした。

あの日、とても眠くて、仮眠をとるつもりで午後9時頃に目覚ましを設定したつもりでしたが、設定できていなかったみたいで、気づけば午前2時でした。

「あ~あ、やっちまった。」

という感じでしたが、自分でもびっくりするくらい意外とそんなに落ち込んでいなくて、すぐに気を取り直して書き始めました。(後述しますが、大して落ち込んでいなかったということは、その時期、わたしの中で“甘え”や“投げやり”な気持ちがあったんだと思います。)

前置きが長くなりましたが、『【小説】あと⚫日で新型コロナウイルスは終わります。』の⚫の部分に“100、99、98、…、2、1、0”が入る(※98日を飛ばすという痛恨のミス)をお読みくださって、ありがとうございます。

このアイデアは、某SNS上で、わたしが某有名放送作家さんに、「テレビでこんな企画をしてはどうか。」とお伝えしたところ、

「今後、状勢がどう変わるかわからないから、テレビではできない。」

という至極真っ当なアドバイスをいただいたのが始まりです。

そりゃそうですよね。俳優さんやスタッフさんにたくさんご協力をいただいて、状勢が変わったから“お蔵入り”なんて、そんな残酷なことできるわけがありません。

でも、「ちょっと待てよ。」と思いました。「テレビやYouTubeでできないことも、小説の中ならできるよね。」と思いました。

それに、「言い出しっぺのわたしが、自分自身でできなくてどうする?」って、勝手に“責任感”やら“闘争心”にムクムクメラメラと火が点きました。

また、「新型コロナウイルスにかかった人って、身近に存在しない」と言われる日本在住の方が多い世の中ですが、わたしは今年の6月頃まで働いていた職場の同僚の娘さんだったり、別の同僚の旦那さんの同僚だったり、職場のすぐ近くの別の会社の社員さんだったりが、新型コロナウイルスに相次いで罹患しました。

わたしの母の高校の同期生が新型コロナウイルスにかかり、亡くなられたのも、日本中に衝撃が走りましたし、一同期生の死に、母もかなり気を落としていました。

そんなこんなで、“100日連続連作小説”を思いついて第1作を書き始めるのに、わたしは一日もかからなかったと思います。

ところが、理系出身なのに、人生においても恋愛においても、つまりは、机上やPC上以外のことが計算できない性分ゆえ、安易に、“1日1投稿100日連続”で、“新型コロナウイルスに関することのみ”で、舞台は新型コロナウイルスで忙しくなったところだから、ドラッグストアか医療機関で、えっと、“医療機関”でいいか!感染科・内科・耳鼻科は忙しすぎるから、“産婦人科”で!でも、自分自身は妊娠もお産も経験したことがないから、出産シーンを描けるわけもなく、“お産施設のない産婦人科クリニック”で!

舞台の設定を決めるのに掛かった時間、実にたったの数分間でした。

しかし、始めてすぐに、これが大問題とわかり、すぐに後悔することになりました。

『あと100日』、『あと99日』、それと、『あと10~1日』は大体のプロットが出来上がっていましたが、間の98~11日の88日分、つまり、88話部分のネタ枯れがすぐに起きました。しかも、医療小説って、調べることが多すぎることもやってみてすぐに気づきました。

それで、苦し紛れに思いついたのが、実際のニュースから新型コロナウイルスや医療に関わることを拾ってきて、それを小説に落とし込みました。

それがいつしか、良くも悪くもルーティンワークになり、“惰性”や“甘え”に繋がっていったのだと思います。

その時期、「わたしは100日連続連作小説を楽しんでいたか。」と言えば、答えは「NO!」でした。

そんなことは読者には伝わってしまいます。フォロー外しが相次いだり、PVが落ち込んだりしていきました。

わたし自身つらすぎて、「わたしは何のためにやってるんだろう?」「わたしは何と戦っているんだろう?」「やる意味ある?」「そもそもだれも読んでいないんじゃないだろうか?」と思い、100回くらいはやめようかと思いました。(その頃、読んでくださったり、スキをつけてくださったり、コメントをくださったり、作品を応募してくださった方々、申し訳ありません。)

そんなわたしの気持ちに気づいたのか、たまたまなのか、「“あと⚫日”で終わるというワードに励まされています。」とかおっしゃってくださる方が現れ、“読者の存在”を実感し、ラストスパートへ向けて、再び走り始めました。

そうすると、「最初の頃より文章が上手くなりました。」とかおっしゃってくださる方も現れ、“読者に伝わる”という経験もしました。

最後の数日間は、「早く終われー!」という気持ちと「まだ終わらないでー!」という気持ちが交錯して、不思議な気持ちでした。

こんな気持ちは、100日連続連作小説をした人にしか、たぶん味わえないでしょう。その気持ちを味わえるだけでもやる価値はあるかもしれません。(やりたくなった方は、1テーマで100日連続連作小説の世界へどうぞ!)

次に、この小説を書く上で、わたしなりに気を付けていたことがあります。

✔医療従事者を悪く書かない。
✔医療上、矛盾したことを書かない。

前者は、新型コロナウイルスに命がけで向かっている人たちを悪く書かないように気をつけたつもりですが、どうだったでしょうか。

知事やタクシー運転手について、悪く表現した部分もありますが、わたしなりに調べて、ほんの一部ではありますが、そういった事実があることがわかったために、小説の中に落とし込みましたが、不快に思われた方がいらっしゃったら、お詫び申し上げます。

後者は、医療に関する矛盾を減らすために、ネット上で検索を行いましたが、どうしても出てこないことは、“書かない”という選択をしたため、注射を打つシーンや分娩シーンが一切なかったり、薬剤の用量や妊娠週数の記載さえなくて、医療小説の体を為していない状態になってしまいました。ここも、わたしの反省すべきところで、今後の課題です。

それから、この小説を書く前にも、有名俳優さんの自死があり、書いている間も有名人の自死が相次いだため、悩む人のための相談窓口の連絡先を常に明記しました。

それは、読んでいる人が少ない記事とは言え、たとえ一人であったとしても、新型コロナウイルスで悩む人がわたしの書いている小説にたどり着いた場合、一助になればと思ったのと、新型コロナウイルスを冠して100日連続連作小説を書く者の責務だと思ったからです。

最後になりましたが、【小説】あと⚫で新型コロナウイルスは終わります。を、お読みくださった方、スキしてくださった方、コメントをくださった方、作品を応募してくださった方、ほんとうにほんとうにありがとうございました。

 ◆自殺を防止するために厚生労働省のホームページで紹介している主な悩み相談窓口

 ▼いのちの電話 0570・783・556(午前10時~午後10時)、0120・783・556(午後4時~同9時、毎月10日は午前8時~翌日午前8時)

 ▼こころの健康相談統一ダイヤル 0570・064・556(対応の曜日・時間は都道府県により異なる)

 ▼よりそいホットライン 0120・279・338(24時間対応) 岩手、宮城、福島各県からは0120・279・226(24時間対応)

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