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1000冊の本との出会い

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一冊の読破より、様々な分野の本にたくさん出会いたい。年間1000冊目安の読書旅。
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100冊分の言葉と出会った夏

今年の夏は100冊以上の本と出会った。

大半が息子と借りた絵本だが、毎日のように図書館に行く中で本当にたくさんの本に触れられた夏だった。

最近出会った本の一つに「まとまらない言葉を生きる(著・荒井裕樹)」がある。

子供の頃から言葉が好きな私としては、共感できる点が非常に多く、すごく素敵だと思える言葉にたくさん出会えた本だった。

私が中学生の頃、「言葉は魔法であり、作家とは言葉の魔法使いであ

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ことばコレクター

ことばコレクター

ピーター・レイノルズ 作
なかがわちひろ 訳

子どもと読もうと思って何気なく借りたけど、すごく素敵な本だった。

人はみな、何かのコレクションをしていたりする。

彼の場合は、言葉のコレクター。

聞いてときめく言葉。

見て輝く言葉。

色んな言葉を集めていく。

そして言葉が集まれば集まるほど、彼の世界も広がっていく。

言葉が自分の世界を作る。

それを素敵な言葉たちとともに教えてくれる、

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国家の品格

国家の品格

著 藤原正彦

品格の名が相応しい、凛とした本だった。

中でも印象的だったのは、天才を産む土壌の3条件。
日本はその3つを満たしていると著者はいう。

だが条件の一つである「役に立つものとか金銭を低く見る風土がある」については、令和の今でも当てはまるのか疑問である。

今の日本では、役に立つもの、お金持ちが重視されすぎているのではないか。

いや、お金持ちについては、資本主義を疑問に思ったり、幸

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誰の味方でもありません

誰の味方でもありません

著 古市憲寿

読み終わった本の後ろの既刊紹介で見つけたこの本。
まずタイトルに惹かれて著者を見たら、古市憲寿さんのお名前が。

古市さんのことはテレビなどで知っていたが、どんな人かはよく知らないままだった。

以前、堀江貴文さんやひろゆきさんの本を読んで見た時、本は人柄が出るなぁと強く思った。
(ちなみに私は堀江貴文さんの本は好きでたくさん読んだ)

テレビなどで話している姿を見るより、著書を読

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ケーキの切れない非行少年たち

ケーキの切れない非行少年たち

著 宮口幸治

読み終わってまず思ったことは、知るって大切だということ。

非行少年について知る、という意味だけではなく、人間が幸せを感じて生きていくためには「知る」という行為が非常に重要だと改めて感じた。

自分の感情を表す言葉を知る。
自分の行動で相手がどう思うかを知る。
物事の様々な解決策を知る。
他者の行動背景を知る。

様々な「知る」を繰り返すことで、人は自分にも他者にも、丁寧に穏やかに

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くすぐってごらんおうむくん

くすぐってごらんおうむくん

ふってまわしてあそぶえほん

さく ニコ・シュテルンバウム
やく 中村智子

息子が好きな絵本シリーズの3冊目。仕掛け絵本とは違うけれど遊ぶ絵本。

自分で絵本をくすぐったり揺らしたり、1人で読むより2人で読むと楽しい絵本です。

知りたがりやの猫

知りたがりやの猫

著 林真理子

林真理子さんの本はこれが初めてかもしれない。

平成19年出版になってるけれど、今読んでも古さは全く感じない。

時代が変わっても変わらないものがたくさんあるってことなんだろうな。

この本は学生時代に読んだら、少し重く感じたかもしれない。
結婚出産した30代の今読むと、重くも軽くもなく。
老舗の喫茶店でこだわりのブラックコーヒーを飲んだ時の気持ち。

美味しい、でも苦い、でもだか

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生きがいについて

生きがいについて

著 神谷美恵子

まず、この本が存在していることを知ることができた私はラッキーだったなと思う。

ただ、一読した今思うのは、この本は一回読んだからどうこうなる、と言う類の本ではない。

本によって、読み終わった瞬間世界の見え方が変わる本があるが、この本は違う。

中身や世界が深く、広く、多角的すぎて、一回読んだだけでは何も掴めはしないのだ。

この本は今後生きがいについて考える上でのガイドブックの

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バビロン大富豪の教え

バビロン大富豪の教え

ジョージ・S・クレイソン
翻訳 楡井浩一
文響社

2023年7月10日読了。
感想を一言で言うなら、不思議な雰囲気の本だと思った。

物語形式の本だとは思っていなかったので、読み始めて驚いた。

感覚的にはアラビアンナイトの物語を読んだ気分である。

お金に関する本は一時期色々読んだが、内容はかなりそれに近い。
というより、世の中のお金の本はこの本を参考に書かれているものが多いのかもしれない。

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バビロンの大富豪読み始めた。まずは収入の10分の1を自分のものにする。この「自分のものにする」って言い方すごくしっくりきた。先取り貯金は知ってたし有名だけど,それよりこの『自分のものにする』って言い方のが真理だなと思う。

「生きがいについて」読めば読むほど、すごい本だ。最近ずっと考えていた、人生における仕事や退屈について、こんなにもさらりと核心をついている本があったのか。文体は非常に優しいのに、書かれている中身は非常に鋭い。いやーこんな本があったんだなぁ。本ってやっぱりすごい。本との出会いに感謝。

「生きがいについて(神谷美恵子著)」を読み始めた。もっと堅くて読みにくい本かと思い込んでいたが、優しく柔らかく読みやすい文体だ。まだ読み始めたばかりだが、アドラー心理学「嫌われる勇気」の『他者貢献』や、「暇と退屈の倫理学」の『人は何もせずじっとしていられない』という一節と重なる。