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藤子Fノート
2021年9月6日 19:37
子供の頃から不思議な物語が大好きだったF先生は、愛読していた本をその後のF作品に色々な形で取り込ませている。これまでFノートでは「ガリバー旅行記」「浦島太郎」をモチーフにした作品を紹介してきたが、今回は大好きだったと公言されている「西遊記」を下地にした作品群を見ていこうというシリーズ記事となる。「藤子Fの西遊記」と題していくつかの西遊記作品を検証していく。その第一弾として「ドラえもん」に登
2021年8月25日 19:31
パーマンが拳銃で撃たれたらどうなるのだろう。マスクを被れば普通の人間の6600倍の力・強度を誇る超人となるが、ピストルの弾を跳ね返すことはできるのだろうか・・?エスパー魔美が拳銃で撃たれたらどうなるのだろう。仁丹を自分にぶつけてテレポートしているが、目にも止まらぬ速度のタマでテレポートすることはできるのだろうか・・?二人の藤子ヒーローと拳銃の戦いは、どちらに軍配が上がるのか。そんな人類全て
2021年7月29日 19:23
携帯電話の登場以前・以後で、作られる物語が変化したことを前回の記事で書いた。携帯のない世界では、固定電話を使わなければ、その人と連絡を取るのは困難であった。今の日常生活においては不便極まりないが、物語の世界では、この不便さが思わぬストーリーを生み出すきっかけとなった。ベタな例でいくと、好きな子に連絡を取りたいが家に電話をすると家族が出てしまうかもしれない。もし出たらどうしよう・・などと考え
2021年7月17日 18:34
「幽霊がいた!」→「やはりいない」と展開する作品を集めてきた「しかしユーレイはいない」シリーズ記事も4本目となる。まだ続くの?という感じだが、もう少しお付き合い願いたい・・。これまで①「ドラえもん」②「オバケのQ太郎」③「ウメ星デンカ」と見てきたが、本稿では④「パーマン」を取り上げる。「パーマン」は60年代と80年代の二回連載された珍しい作品である。今回見ていく『別荘のユーレイ』は、80年
2021年7月12日 19:18
大げさではなく、僕の人生を方向づけた「パーマンの美学」を描いた作品について、3回に分けて記事にしていきます! 本稿はその最終回。「パーマンの美学」と題して、2本の作品を検証してきた。2作ともみつ夫がパーマンを辞めたいと言い出す話であったが、その理由を最近流行りの「承認欲求」という概念を借りて整理した。『パーマンやめたい』自己承認欲求が満たされない → パーマン辞めたい『パーマンはつら
2021年7月10日 19:15
大げさではなく、僕の人生を方向づけた「パーマンの美学」を描いた作品について、3回に分けて記事にしていきます! 本稿はその第2弾。前回の記事で、承認欲求には、自己承認欲求と他者承認欲求に大別されるが、パーマン(みつ夫)は、ヒーロー活動において、その両方が満たされないということを書いた。その上で、前回では自己承認欲求が満たされないことから、パーマンを辞めたいと言い出したお話を検証した。記事は以
2021年7月9日 19:38
大げさではなく、僕の人生を方向づけた「パーマンの美学」を描いた作品について、3回に分けて記事にしていきます! 本稿はその第一弾。承認欲求という言葉を、最近よく耳にする。一般的に承認欲求は、自己承認欲求と他者承認欲求に大別される。前者は自分で自分のことを認めてあげたいという欲求で、後者は人から認めてほしいという欲求のことである。多くの人がこうした欲求を持つことは非常に理解できるし、僕もそ
2021年6月19日 18:43
パーマンは主に日常を舞台にしたヒーローマンガだが、時おりスケールの大きな敵が登場して、パーマンたちを苦しめる。特に初期パーマンでは、冷戦下での物語となっているため、米ソの対立を背景にしたと思われるX国とQ国の冷戦を描いたお話も二作あった。この中の『国際スパイ大作戦』は、ボム博士といういかにも水爆を作りそうな科学者の身柄を二か国で争奪する話であった。本作はここから繋がっている続編的なお話とな
2021年5月29日 19:00
パーマン仲間は一般的に4人と思われている。1号=須羽みつ夫2号=ブービー3号=パー子4号=パーやん である。主人公の1号が平凡な男の子だとすると、2号が探し物上手のサル、3号がおてんばな女の子、4号がガッチリ賢い大阪人、というキャラ分けができている。おそらくF先生も、この布陣で進めていくことにしていたと思うが、連載開始からだいぶ経った段階で、突然5人目のパーマンが構想される。それ
2021年5月27日 20:37
あなたは知っているだろうか?赤ちゃんのパーマンがいたことを。通称パー坊。パーマン5号である。「パーマン」は1967年に連載が始まった「旧」と、80年代にリバイバルされた「新」の二つのバージョンがあって、微妙に設定が異なっている。これについては、またいずれ検証するが、最も大きな相違点は、パーマンが5人から4人になったという大幅な設定の変更である。僕は80年代にパーマンを知った「新」世代
2021年5月8日 19:56
藤子不二雄両先生の映画好きは有名だが、その結果「オバケのQ太郎」などの藤子F作品には、「映画」をテーマとしている作品が非常に多く存在する。特に映画作りの裏側を描いた作品は数知れない。そこで、映画撮影のバックヤードを描いた作品をいくつか選んで、藤子先生の映画愛を検証してみたいと思う。「藤子Fザ・ムービー」と題して、全4回の連載企画を予定している。これをきっかけに、映画ネタ作品リストを作っていけれ
2021年5月7日 20:09
二度の世界大戦を経験した人類だが、第二次大戦後、新たな覇権争いを勃発させ、西側・東側に世界を二分した冷戦時代へと突入する。日本は戦争放棄を明記した日本国憲法を金看板にして、直接的な戦争に関わることを避けて、戦後復興を図っていった。しかし主に米ソの核兵器の開発競争は、キューバ危機などの一触即発の事態を引き起こし、世界を激動させた。当然、日本も安穏とはしていられなかった。核戦争や世界の破滅が今より
2021年4月18日 17:15
パーマンが活躍するにはパーマンセットが必要なのは言うまでもない。力を増幅させるマスク、空を飛ぶことができるマント、仲間との通信や酸素ボンベとして役立つバッジ。事件や事故を解決するには、どれも重要である。しかしもう一つパーマンに必要なもの、それがコピーロボットだ。ヒーロー活動において大事なものは、ヒーローの力だけでなく、ヒーローとして活躍できる「時間」である。小学生とパーマンの二足の草鞋を履
2021年4月5日 19:25
西部劇の魅力。ポイントは無法地帯というところかなと思っている。まだ開拓の途上にあるので、秩序が成り立っておらず、それにより人々は希望を抱いている。何でもありの世界だから、のし上がるチャンスがある。西部に集まってきた人たちは、一攫千金を夢見ているのだ。その一方で新しく生まれた富を独り占めしたがる強欲な者も現れる。強者が弱者を追いやり、新しい世界の君主として振る舞おうとする。西部とは、人間