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オンラインライブを観た⑪(8.2羊文学/7.26Magic,Drums&Love)

8.2 羊文学 online tour “優しさについて”@調布Cross Playing_1st EP&2nd EP(アーカイブ8.5迄)

羊文学が所縁あるライブハウスから配信ライブを届けるて回るオンラインツアー。その初日は調布Crossにて。塩塚モエカ(Vo.&Gt)が会場の周辺を、思い出まじりで話しながら案内するムービーを開場時間に流す演出で、その場所の空気を立ち上げていく。こういうひと工夫が催しを特別にすると思う。

本公演は1st EP「トンネルを抜けたら」と2nd EP「オレンジチョコレートハウスまでの道のり」を軸にしたセットリストを展開。初期のヒリヒリとして、苛烈で鬱屈とした感情を込めた『トンネルを抜けたら』は従来よりもかなり照明演出を抑えての披露であった。「雨」「春」「うねり」と立て続けに、ひんやりとした質感の楽曲をプレイ。薄暗い会場によく馴染んでいく。

「踊らない」でじわじわと高揚させる一面を見せつつ、ハイライトとも言える「Blue.2」へ。轟音の中で揺らめく透明度の高いメロディ。塩塚モエカの表情を真正面から捉えるカメラの働きが素晴らしかった。虚空を見つめる彼女の瞳は、歌と呼応する程の表現力を持つ。圧巻の演奏の後、「Step」のイントロでは笑顔を覗かせつつ、軽やかに演奏。さながら映画女優の佇まい。

一区切りのMCでは調布Cross、その周辺での思い出を語るゆるいトークを。その地で演奏しているということを伝えるのにうってつけだ。そして後半は2ndEP「オレンジチョコレートハウスまでの道のり」パート。先ほどよりは温かみのある照明が包み込む中、柔和さを放ち始めた頃のサウンドを紡いでいく。1stEPからの流れで聴くと、徐々に解放へ向かっていく心象が鮮明。

ずっしりとした「涙の行方」から、しんしんと音を積み重ねながら「マフラー」と繋げるクライマックス。3ピースとは思えない豊かな情景喚起がこのバンドの強みだ。冬の澄み渡る空気が満ちていくような聴き心地の中、ボーナス選曲としてアルバム未収録の「1999」でシメ。今が8月であることを忘れるような、すっかり冬な気分で終演となった。初期曲ばかりとは思えない透徹された美学を見せつける気高いツアー初日。あと2週、楽しみが溢れそう。

-setlist-
1.雨
2.春
3.うねり
4.踊らない
5.Blue.2
6.Step
7.ハイウェイ
8.ブレーメン
9.涙の行方
10.マフラー
11.1999


7.26 Magic, Drums & Love

https://qumomee.toos.co.jp/collections/live-haus-soundcheck/products/0726-magic-drums-love

2010年代初頭に割とハマってた住所不定無職の面々が数年前から別名義になっている、、と名前は知ってはいたけどもなぜか聴いておらず。LIVEHAUSの配信スケジュールを観たらMagic,Drums&Loveの名が。これを機にアルバムを観てこの配信の購入に至る、、こういうのが気軽なのも配信の強みだ。

住所不定無職よりもより絢爛で華やかなシティ感を増しているなぁという印象だったけど初めて観るライブ映像だとそのやりたい方向性が鮮明に分かる。とっくに熱帯気候だったジャパンにぴったりな、南国ムード漂うエキゾチックな「AMAZON NIGHT」「恋はパラディソ」でもう心を掴まれる。

2人の女子ボーカルはそれぞれドラムとキーボードを操り、時にはピンボーカルも務める。このスイッチングも楽しいし、見ごたえがある。「一生解けない魔法とは。」や「"Fushigi"Tonight」みたく皆で歌うリッチなパーティー感もあって。このライブが初見で良かった。いつかダンスフロアで再会希望。

-setlist-
1.AMAZON NIGHT
2.恋はパラディソ
3.℃apital ℃ity ℃rawl
4.MOMONA
5.チェリーコーク
6.一生解けない魔法とは。
7."Fushigi"Tonight


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