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映画の感想

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2024年2月の記事一覧

自由だったはずの世界/ヨルゴス・ランティモス「哀れなるものたち」【映画感想】

自由だったはずの世界/ヨルゴス・ランティモス「哀れなるものたち」【映画感想】

ヨルゴス・ランティモス監督がアラスター・グレイの小説を映画化した「哀れなるものたち」。自殺した妊婦にその胎児の脳を移植した人造人間ベラ(エマ・ストーン)と、それを取り巻く男たちを描く奇怪な冒険譚である。

上の記事では原作小説の感想を書いており、どう映像化されているのかという期待を高めていた。実際、映画を観てみると登場人物のバックボーンを描くことを排したことによる寓話性の高まり、そして映像で見せる

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ここは無秩序な現実/アリ・アスター『ボーはおそれている』【映画感想】

ここは無秩序な現実/アリ・アスター『ボーはおそれている』【映画感想】

「へレディタリー/継承」「ミッドサマー」のアリ・アスター監督による3作目の長編映画『ボーはおそれている』。日常のささいなことで不安になる怖がりの男・ボー(ホアキン・フェニックス)が怪死した母親に会うべく、奇妙な出来事をおそれながら何とか里帰りを果たそうとするという映画だ。

本作は上記記事で監督自身が語る通り、ユダヤ人文化にある母と子の密な関係性、そして"すべては母親に原点がある"というフロイトの

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