笑ってくれる君のため。(15分日記)

損得抜きに「また会いたいな」と思える人たちがいた。


願掛けとは関係なく、自分の気持ちも定まっていないような状態の中
それでも、あの日に感じた嬉しさは間違っていない気がしている。



「明るい人ですね。いいなあ。」


いつも通りに喋っていたら、笑顔でそう呟かれた。


「ありがとうございます。よく言われます」



なんだってこんな返答をしたのか今でも謎だし恥ずかしいが、そこでまた笑ってくれた。
苦笑じゃないといいなあ、と思いながら。


「14歳ぐらいからネットをしていた」話にやたらと興味を示したため、経緯を説明した。


「ある歌手のホームページがどうしても見たくて、家にあった分厚いパソコンを使い始め、独学でタイピングを会得し、チャットでタッチタイピングを極めました」


オタク丸出しの情報量に気づき我に帰った。


「すみません!気持ち悪いですよね」


「いや、素敵ですね。他の場所なら気持ち悪いで終わるかもしれませんが、むしろ良いことです。」



パァァァ……(光の射す音)


終盤、「そういえばご結婚って」と、隣にいた女性に尋ねられた。


「ああ、結婚ですか!えーと、いろいろありまして」


その瞬間、オタクに興味を示した方が噴き出した。


「どうしました!って私ですよね、すみません」

「いや………面白い人ですねww」


肩を震わせる暇もなく、手で顔を覆い、クックック、という言葉が似合う形で笑っていた。


「なんだかすみません、でもたしかに色々とあり」

「大丈夫です!そこは大丈夫ですから!」


ふたりの大人の方が私のプライバシーを守ろうと全力で制止した。


「ありがとうございます……ということで絶対に結婚しなければならないスタンスで生きてはいないのですが、どちらでもいいと思っています。」


また隣の男性が笑った。


「この年齢だし気になりますよね?どちらでも良く、しかし、当面はありません!!」


なんの宣言なのか。
男性の笑いにつられ、私自身も笑えてきてしまった。


最終的には笑いを堪え切れなく涙が出てしまい、

「はあ…涙が出てきちゃいました……」


目元の笑い涙を拭う私と、その姿を見てまたジワジワ来てしまっている男性。


初対面の方たちに見せる態度ではなかったかもしれない。


自分の思いのブレなさと定まらなさのハイブリッドに戸惑ってもいる。


それでも楽しかった。


また会いたいと思ってしまった、
彼らに。


会えるかなあ。

ひとまず、飲んだりできないかな。
なんて、贅沢か。



(11月20日、載せ忘れた。)

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