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いばらの道をあえて進む人にエールを。日本ハム上沢投手がレイズとマイナー契約。他球団のメジャー契約断ってまで。元メジャーリーガーの新庄監督も熱烈応援

いばらの道なのに、あえて進もうとする。日本ハムの上沢直之投手のことだ。海の向こう米国のタンパベイ・レイズとマイナー契約を結んだ。他球団からはメジャー契約の誘いがあったが、自分に合うチームを選び、メジャー昇格をめざす。元メジャーリーガーの新庄剛志監督も熱烈応援。29歳右腕のチャレンジャー精神に、私もエールを送りたい。

プロ12年の上沢投手。千葉の専大松戸高時代に甲子園出場はない。2011年のドラフト会議で日本ハムから6位指名を受けて入団した。ドラ1で菅野智之投手(現・巨人)が指名されたものの入団を拒否された年だ。

プロ3年目に1軍登板を果たす。初登板初勝利を挙げると、1軍デビューから3戦3勝と勢いに乗った。これはチーム52年ぶりの快挙だった。

2018年と2021年に2度二けた勝利。開幕投手を任されたこともあり、オールスター出場は3度。侍ジャパン入りも経験した。

一方で3度の手術を受けている。2016年に右ひじの手術、2019年には打球を左ひざに受け骨折した。さらに2022年にも打球が右足中指を直撃して手術を行った。

上沢投手にとって、ジェットコースターに乗っているようなプロ野球人生。上りもあれば下りもある。しかし、必ずはい上がってきた。

上沢投手には米国でプレーしたい夢があった。その思いを、球団も受け入れてポスティングによる移籍を認めた。そして、上沢投手が選む道が、レイズとのマイナー契約となったのだ。

米国の他球団からはメジャー契約を提示された。しかし上沢投手は、いばらの道ともいえるレイズとのマイナー契約を選んだ。「投手育成の成功と豊かな歴史にとても引かれたから」という。

古巣の日本ハム、新庄監督は「マイナー契約なら行くな」と言っていたそうだ。メジャーリーグでプレーし、日本人初となるワールドシリーズ出場を果たしたビッグボスの言葉には説得力がある。

それでも上沢投手はレイズとのマイナー契約を選んだ。この選択に、新庄監督はSNSに「何処までも挑戦し続けるこの男は本当にカッコいい」と称賛。「皆さん 上沢直之をどうか見守ってあげてください 彼ならやってくれます」と野球ファンへ応援を呼びかけた。

上沢投手の結んだ契約はスプリット契約という内容。2月からのメジャーのキャンプに招待され、メジャー昇格後に年俸が上昇するものだ。結果を出してメジャーに昇格すれば、総額350万ドル(約5億円)に達するという。

甲子園の出場なしでプロ入りし、ケガに見舞われながらも、そのたびにはい上がってきた上沢投手。まるで不死鳥のように思える。

レイズとはマイナー契約という「いばらの道」を歩むことになるが、彼のこれまでの野球人生を振り返ると、しっかり道を突き進んでいくような気がする。

いばらの道は険しいが、その先には素敵な舞台が待っている。上沢投手よ、臆せず進んでほしい。勇気ある選択に、私もエールを送りたい。メジャーのマウンドにはい上がれ!

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