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若者が見せる快進撃は鮮やかだ。大相撲新入幕の尊富士が初日から8連勝。13年ぶりの快挙。荒れる今場所。優勝も夢ではない。24歳は冷静「やるべきことをやる」

どんなスポーツでも若者が見せる快進撃は鮮やかだ。大相撲新入幕の尊富士(たけるふじ)が初日から8連勝で全勝ターン。13年ぶりの快挙を果たした。今年の春場所は1横綱4大関がいずれも2敗以上を喫して荒れる場所となっている。優勝も夢ではない中で、24歳の前頭17枚目は「やるべきことをやる」と冷静だ。尊富士の活躍を応援したい。

大阪で行われている春場所。新入幕の尊富士が絶好調だ。先場所は初めて関取となり13勝2敗で十両優勝を果たした。そして今場所は初めて前頭となって臨んでいる。

青森県出身の24歳。相撲の強豪校の鳥取城北高、日本大学と進んで角界入りした。序の口優勝、序二段優勝を経て、どんどん番付を上げていった。自身8場所目となる今年の一月場所で初の十両となっても勢いは止まらない。そして今場所、ついに新入幕だ。

184センチ、143キロの体躯から寄せや押しを得意とする。今場所は前頭では最下部の17枚目。初日からほぼ全日、自分より番付上位の力士との取組が続いた。それでも土つかずの全勝で中日を終えた。

17日の8日目は前頭13枚目の竜電との取組。相手は三役経験者だ。それでも尊富士はひるまない。立ち合いで低く当たって、相手の動きを止めて右上手を奪った。そこから前へ出て、最後は押し出した。

新入幕での8連勝は、2011年5月の技量検査場所の魁聖以来13年ぶりの快挙だ。

前日の7日目では湘南乃海を寄り切りで下し、単独トップに立った。新入幕の単独首位は1991年九州場所の貴ノ浪以来だ。

今場所は初日で横綱照ノ富士ら上位勢に土が付いた。中日を終えて、三役以上が2敗以上を喫した荒れる場所となっている。

新入幕の尊富士に優勝の可能性は十分にある。新入幕Ⅴとなれば、1914年5月場所の両国以来110年ぶりの偉業となる。

それでも尊富士は冷静だ。9日目には初の三役との取組となる。「何も変わらない。しっかりやるべきことをやる」と集中している様子が伝わってくる。

連勝街道を突っ走る尊富士。その快進撃は鮮やかだ。一番一番に結果を出し続けていけば、角界に新たなスターが誕生する。24歳尊富士。若者のチャレンジを応援し続けたい。

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