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自分にできることを一つずつ。ロッテ・唐川投手が2214日ぶりの先発勝利。プロ17年目、35歳の大ベテラン。7月生まれの「夏男」はここから本領発揮だ

人は周りの動向が気になるもの。それでも焦らずに自分にできることを一つずつこなしていくのが大切だ。ロッテの35歳、唐川侑己投手が2214日ぶりとなる先発勝利を手にした。プロ17年目の今季、1軍の登板は2試合目。4月以来の先発マウンドに立ち、6回1失点と好投した。ロッテは熾烈な上位争いの真っただ中にいる。唐川投手の復活は頼もしい。

27日にアウェーの仙台で行われた楽天戦。唐川投手は4月16日の西武戦以来となる今季2度目の1軍登板だ。

味方打線が初回にいきなり1点を先制してくれた。大ベテランへのプレゼント。唐川投手も意気に感じるはずだ。

そして初回のピッチングを三者凡退と上々の立ち上がり。四回まで1四球を出すが、ノーヒット、無失点に抑える。

その間に、味方は三回、四回に計4点を追加してくれた。5-0。先発投手にとって、心強い援護だ。投打の歯車がガッチリかみ合っている。

五回に2本の二塁打を浴びて1点を返された。それでも最少失点に切り抜けた。流れを向こうに渡さない。それが大ベテランらしい試合運びだ。

六回にも先頭打者に二塁打を浴びたが、2番、3番打者を打ち取って、4番浅村栄斗選手には内角に145キロのカットボールを決めて見逃し三振に仕留めた。ホッとした表情を浮かべてベンチに戻る表情が印象的だった。

唐川投手はこの回限りで降板。6回1失点。4奪三振。許したヒットは3本、与えた四球は一つのみ。安定したマウンドさばきだった。打たせて取る投球でわずか90球。これが味方打線に良いリズムを与えたようだ。

ロッテが5-3と逃げ切って、唐川投手が約6年ぶりとなる先発での勝利投手となった。2018年7月5日のオリックス戦以来だ。

7月生まれの唐川投手。今回の登板前には「7月生まれなので夏は好きです」と語っていた。まさに「夏男」が帰ってきた。

そして仙台の球場へ家族が駆け付けてくれた。唐川投手は「わざわざ来てくれたので良かったです」と久しぶりの勝利を見せることができて、満足そうだった。

各チーム90試合前後を戦い、パリーグでは10勝目を挙げた投手もいる。唐川投手にとっては今季初勝利。彼我の差は大きい。それでも自分にできることを一つずつ達成していくことが大切だ。

ロッテはリーグ2位と熾烈な上位争いを繰り広げている。先発投手陣にも疲れが見えてくる時期。こんな時にベテラン投手の復活はチームにとって心強い。7月生まれの「夏男」がここから勝利を重ねていけば、ロッテの上位キープも見えてくるだろう。

大ベテランの復活劇。7月生まれの「夏男」はここから本領発揮だ。唐川投手の好投をこれからも楽しみにしたい。

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