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CINEMA

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約1300本の映画を観た筆者が、日々鑑賞する映画の感想をメモしたり、個別作品や映画鑑賞について独自の考察をします。
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【2023年5・6月号(番外編)】個人的ベストムービーメモ(はじまりのうた、きっと、うまくいく)

【2023年5・6月号(番外編)】個人的ベストムービーメモ(はじまりのうた、きっと、うまくいく)

今月は、これまで1200本近く映画を鑑賞した筆者が選ぶ「個人的ベストムービー」に関する記事を書きます。

ベストムービーの定義は、あまり論理的ではありませんが、「あと10本しか映画を観れないと言われたら、何を選ぶか?」という問いに答える、非常に直感的なランキングです。

勿論、脚本軸、役者軸、撮影軸、音響軸など幾つかの軸をつくって、総合点を出すことでランキングを付けることも可能です。

しかし、そ

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【2023年3・4月号】映画感想メモ(ベイビーわるきゅーれ、エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス)

【2023年3・4月号】映画感想メモ(ベイビーわるきゅーれ、エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス)

※ 本記事の内容は、あらすじの解説やネタバレを目的としたものではありませんが、感想を述べるため、一部のシーンについて言及することがあります。映画をまだご覧になっていない方は、予めご了承ください。

【1】 アポカリプト(2006)
マヤ文明を舞台にする作品。超人的な力を有するヒーロー作品以外で、部族の争いを舞台にする映画は実はあまり無く、本作のリアルさとナチュラルさが好きでした。なので、個人的には

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【2023年1・2月号】映画感想メモ(マイ・フェア・レディ、カランコエの花)

【2023年1・2月号】映画感想メモ(マイ・フェア・レディ、カランコエの花)

※ 本記事の内容は、あらすじの解説やネタバレを目的としたものではありませんが、感想を述べるため、一部のシーンについて言及することがあります。映画をまだご覧になっていない方は、予めご了承ください。

【1】 20世紀少年『終わりの始まり』、『最後の希望』、『ぼくらの旗』(2008~2009)
当時小学生の僕にとって「け~んじ君あそびましょ~」はあまりにトラウマ的で怖く、23歳にしてようやく視聴。また

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【2022年12月号】映画感想メモ(アバター:ウェイ・オブ・ウォーター、善き人のためのソナタド)

※ 本記事の内容は、あらすじの解説やネタバレを目的としたものではありませんが、感想を述べるため、一部のシーンについて言及することがあります。映画をまだご覧になっていない方は、予めご了承ください。

【1】 ウエストワールド(1973)
1973年のSF映画としては非常に本格的で、『2001年宇宙の旅』に続きAIのリスクに言及する作品は、当時としては珍しいと思います。本作品は巨大遊園地が舞台になって

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【2022年11月号】映画感想メモ(すずめの戸締まり、ソウルフル・ワールド)

【2022年11月号】映画感想メモ(すずめの戸締まり、ソウルフル・ワールド)

※ 本記事の内容は、あらすじの解説やネタバレを目的としたものではありませんが、感想を述べるため、一部のシーンについて言及することがあります。映画をまだご覧になっていない方は、予めご了承ください。

【1】 母なる証明(2009)
クリップの画像やあらすじを通して、僕は純粋な母子の愛情物語だと思って鑑賞しました。しかし、鑑賞の2〜3時間後に、あれ?あれ?と疑問が浮かんで来て、気付いたら再度映画の中に

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【2022年9・10月号】映画感想メモ(モテキ、新しい靴を買わなくちゃ)

【2022年9・10月号】映画感想メモ(モテキ、新しい靴を買わなくちゃ)

※ 本記事の内容は、あらすじの解説やネタバレを目的としたものではありませんが、感想を述べるため、一部のシーンについて言及することがあります。映画をまだご覧になっていない方は、予めご了承ください。

【1】 轢き逃げ 最高の最悪な日(2019)
1つの事件を加害者の視点で描く珍しい作品。監督・脚本を俳優の水谷豊さんが務めています。長年ドラマ『相棒』やその他刑事作品を通して犯罪事件というテーマと向き合

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【2022年8月号】映画感想メモ(ミセス・ノイズィ、生きてるだけで、愛。)

【2022年8月号】映画感想メモ(ミセス・ノイズィ、生きてるだけで、愛。)

※ 本記事の内容は、あらすじの解説やネタバレを目的としたものではありませんが、感想を述べるため、一部のシーンについて言及することがあります。映画をまだご覧になっていない方は、予めご了承ください。

【1】 ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021)
約30年の「ジュラシック・シリーズ」の歴史に終止符を打つ本作品。前シリーズのキャストが出演するなど、シリーズ公開当初からのファンには大きな感動

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【共創】ヲタクが語る、「映画館」の魅力とは何か

【共創】ヲタクが語る、「映画館」の魅力とは何か

今日は映画作品ではなく「映画館」について、1人の映画ファンとして言及したいと思います。

一般社団法人日本映画製作者連盟によれば、2021年12月時点で全国には3,648スクリーンが存在します。

昨今は映画館=シネコン(1つの施設内に複数のスクリーンがある映画館)をイメージする人が多いと思うので、大体1つの映画館にいくつスクリーンがあるかを想像すれば、映画館数は概算できます。

映画の起源は「映

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【2022年7月号】映画感想メモ(恋する寄生虫、ソー:ラブ&サンダー)

【2022年7月号】映画感想メモ(恋する寄生虫、ソー:ラブ&サンダー)

※ 本記事の内容は、あらすじの解説やネタバレを目的としたものではありませんが、感想を述べるため、一部のシーンについて言及することがあります。映画をまだご覧になっていない方は、予めご了承ください。

【1】 ヴィジット(2015)
シャマラン監督推しの友人の影響で視聴。POV方式の(登場人物の視線とカメラの視線を一致させる)映画だからこそ、画面の中の世界により入り込むことができました。POV方式の時

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【2022年6月号】映画感想メモ(世界の中心で、愛をさけぶ、シン・ウルトラマン)

【2022年6月号】映画感想メモ(世界の中心で、愛をさけぶ、シン・ウルトラマン)

※ 本記事の内容は、あらすじの解説やネタバレを目的としたものではありませんが、感想を述べるため、一部のシーンについて言及することがあります。映画をまだご覧になっていない方は、予めご了承ください。

【1】 シン・ウルトラマン(2022)
キャスト全員が正にハマり役です、最高。斎藤工さん演じるウルトラマンが、弱い存在である人間と共存する過程で、人間に魅力を感じていく。けど、きっとその「弱さ」とか「儚

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【2022年5月号】映画感想メモ(クワイエット・プレイス、ロスト・ハイウェイ)

【2022年5月号】映画感想メモ(クワイエット・プレイス、ロスト・ハイウェイ)

※ 本記事の内容は、あらすじの解説やネタバレを目的としたものではありませんが、感想を述べるため、一部のシーンについて言及することがあります。映画をまだご覧になっていない方は、予めご了承ください。

【1】 クワイエット・プレイス(2018)
近年のホラー映画の中で、特に高い評価を得る本作品。怪物が到着するまでのスピードがあまりに速いことは若干気になりますが、全体的に満足感のある作品です。ほぼ言葉を

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【2022年4月号】映画感想メモ(バクラウ 地図から消された村、ブルーベルベットなど)

【2022年4月号】映画感想メモ(バクラウ 地図から消された村、ブルーベルベットなど)

※ 本記事の内容は、あらすじの解説やネタバレを目的としたものではありませんが、感想を述べるため、一部のシーンについて言及することがあります。映画をまだご覧になっていない方は、予めご了承ください。

【1】 透明人間(2019)
映画作品を1,000本以上観ると、スリラーなどは比較的パターンがあると分かってくるのですが、本作は最後の最後までオチを想像することができませんでした。それは恐らく、主人公の

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【2022年3月号】映画感想メモ(あの頃ペニー・レインと、THE BATMAN-ザ・バットマン-など)

【2022年3月号】映画感想メモ(あの頃ペニー・レインと、THE BATMAN-ザ・バットマン-など)

※ 本記事の内容は、あらすじの解説やネタバレを目的としたものではありませんが、感想を述べるため、一部のシーンについて言及することがあります。映画をまだご覧になっていない方は、予めご了承ください。

【1】 ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋(2019)
久しぶりにコメディが無性に観たくなったので、U-NEXTで視聴。タイトル通り、ストーリーは「ありえない」ですが、この現実と乖離したストーリー

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【2022年2月号】映画感想メモ(告白、ファンタスティック Mr.FOXなど)

【2022年2月号】映画感想メモ(告白、ファンタスティック Mr.FOXなど)

※ 本記事の内容は、あらすじの解説やネタバレを目的としたものではありませんが、感想を述べるため、一部のシーンについて言及することがあります。映画をまだご覧になっていない方は、予めご了承ください。

【1】 桐島、部活やめるってよ(2012)
特に中学生や高校生の時は、学校の中=自分の世界、になりやすい傾向があると思います。映画部が校舎の屋上や端で撮影をする様子は、学生が学校という閉鎖的空間から解放

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