記事一覧
少年野球選手傷害シリーズ オスグッド・シュラッター病(OSD)
概要 Wikipediaによると、1903年に米・ボストンの整形外科医ロバート・ベイリー・オスグッド(1873~1956)と、チューリッヒの外科医カール・シュラッター(1864~1934)が別々に症例を確認、発表したため、この病名である。正式名称は「Osgood-Schlatter病(症候群)」である。
成長期の下肢スポーツ障害として代表的な疾患であり、脛骨粗面に腫脹、熱感、疼痛を呈する疾患であ
少年野球傷害シリーズ Sever病
疫学
Sever病は、1912年にJames Warren Severにより報告された踵骨の骨端症である。本疾患は8~15歳までのスポーツを行う男子に多く発症する。小児1000人あたり3.7人に発生していると報告している。踵骨骨端核にはアキレス腱や足底腱膜が付着しており、骨端核への持続的牽引力や踵への繰り返される衝撃、圧力といった機械的な微小外力により本疾患が発生する。また、肥満と高レベルの
フォロワー150名突破記念~股関節の診かたに対する考え方~
いつもお世話になっております。
2023年11月2日時点でnoteのフォロワーが150名を突破しました。
50名突破時点での肩、100名突破時点での膝同様、
今回は股関節についてまとめました。
股関節とは? 股関節は、寬骨と大腿骨とで構成される寬骨大腿関節のことを示します。肩関節と同様に球関節で、臼蓋である寬骨臼の方が大腿骨頭より大きく、臼蓋関節とも紹介される。肩関節と大きく違うところ、全く正反
少年野球選手傷害シリーズ リトルリーグショルダー
1.定義・概念
リトルリーグショルダーとは、小・中学生に生じる投球側上腕骨近位端の骨端線離開を伴う上腕骨近位端戦閉鎖前の投球障害肩である。1953年にDotterが12歳のリトルリーグ投手に生じたA fracture of the proximal epiphyseal cartilage of the hummers due to baseball pitchingをLittle leagu
肩前方のインピンジメントについて考える
インピンジメントとは「衝突」という意味であり、肩峰下インピンジメント症候群は、肩峰と腱板の衝突により生じる痛みや可動域制限を引き起こす病態の総称である。腱板に、炎症による浮腫や損傷がある場合、肩jtを挙上することにより疼痛が誘発される。1972年、Neerはこのような疾患群を肩峰下インピンジメント症候群と命名した。MRI、エコーなどの画像診断が発達した現在、腱板完全断裂・部分断裂と診断されれば、こ
もっとみる