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[小児科医ママが解説] おうちで健診:3~4ヶ月健診の色々、まとめました。


「教えて!ドクター プロジェクト」の「乳幼児健診を知ろう!」にそって、解説させていただいている「おうちで健診」シリーズ。

記事がたまってきたこともあり、1歳半健診3歳時健診については、まとめとして掲載しました。


・・・ということで、今までの3~4ヶ月健診、6~8ヶ月健診、9~12ヶ月健診についても、まとめの記事をupすることにしました!

今回は3~4ヶ月健診です。

なお、すべての月齢・年齢の記事に共通した、主な参考文献は以下です。


●「正常ですで終わらせない! 子どものヘルス・スーパービジョン」
阪下和美、東京医学社、2017年

●「ベッドサイドの小児神経・発達の診かた(改訂4版)」
桃井眞里子・宮尾益知・水口雅、南山堂、2017年

●「乳幼児健康診査・身体診察マニュアル」
https://www.ncchd.go.jp/center/activity/kokoro_jigyo/manual.pdf
平成29 年度子ども・子育て支援推進調査研究事業
国立研究開発法人 国立成育医療研究センター


ポイント① 体重が増えているか?


とくに生まれてから~生後半年の間は、ぐんぐん体重が増える時期。

まだ口にするのも母乳やミルクだけですし、ちょっと飲まなかっただけでも、体重や成長に影響がないかな?!と不安になりますよね。

教えて!ドクターのフライヤーでも、たしかに体重の目安は書いてありますし、間違いではありません。

ただし、実は1日あたり○g増えていればOK!という基準は、意外と決まったものがないこと。
成長曲線を2本横切ってしまうくらいの、体重の伸び悩みには注意が必要なこと。(逆にそれ以外は、一時的な伸び悩みで、詳しい・急いだ検査は必要ない場合がほとんどであること。)

こういったことを、過去noteに書いております。
ぜひ参考になれば幸いです。

★過去note:“1日○g増加”に基準は無い?!“2本の成長曲線を横切る”体重の伸びなやみは、要注意。



ポイント② 首がすわっているか?


3~4ヶ月といえば、そろそろ首が座ってくるころ。

あれ?でも縦抱っこしてみたら、まだグラグラしてるし、大丈夫かな。

うつぶせが好きみたいだけど、まだ首が重そう。うつぶせさせても問題ないのかな。

健診で「首すわりはもうちょっとですね~」と言われたけど、何か家でトレーニングとかしたほうがいいのかな。

そんな疑問に、過去noteでお答えしています。

★過去note:”首が座っている”ってどう判断するの?トレーニングしたほうがいいの?


ポイント③ 目を合わせることができるか、目で物を追うことができるか?


新生児(~生後1ヶ月)とくらべると、少しずつ起きている時間が増えてきたな~という時期。

でも、なんかぼーっと目を開いているだけで、ちゃんと見えてるのかな?
あれ、目の前でオモチャ動かしてるのに、あんまり目で追わないな・・・。

ちょっとした目の動きも、小さい赤ちゃんと一日中一緒にいると、気になってきますよね。
赤ちゃんの視力や、物を追う能力なども、過去noteで解説させていただいています。

★過去note:赤ちゃんの目って、どれくらい見えてるの?目で追えてないかも、と心配になったとき、チェックすること。

また、赤ちゃんと目が合わない気がするんですけど、大丈夫ですか?というご質問も、実はよくいただきます。

実は、赤ちゃんは目をそらすことで、興奮を落ち着かせているのでは?という研究報告があること。
この時期に目が合いづらいということだけで、発達の特性をうたがうわけではないこと。

そんなことを、下記のnoteに書いています。

★過去note:赤ちゃんが “目をそらす”意外な理由。自閉症との関連は?


ポイント④ 先天性股関節脱臼がないか

健診でも「お股のシワが、左右で違う気がして・・・脱臼ですか?大丈夫ですか?」と聞いてくださる親御さんも多いです。
みなさんよく、股関節脱臼のことなど、ご存知だなぁと感心しながら、診察させていただいています。

実際に、医師がどんなポイントを見ながら脱臼を判断しているのか。

シワについて、単純な左右差なのか・脱臼による左右差なのか、どう判断しているのか。

かなり詳しい・専門的ではありますが、診断の手引や健診のマニュアルなどの情報をまとめて、こちらに書かせていただいています。

★過去note:股関節脱臼。おうちで見られるポイントはある?シワに左右差があるけど脱臼なの?

また「女の子や、逆子だと、脱臼のリスクって聞いて不安になりました・・・」というお声もよく聞きます。

実際に、女の子や逆子、また家族歴があると、どれくらい股関節脱臼のリスクになるのか。

こちらもまた細かい情報ではありますが、少しでも科学的に知ることで安心できるお助けになれば・・・と思って、書かせていただきました。

★過去note:股関節脱臼。①女の子②逆子③家族歴 ってどこまで脱臼のリスクになるの?!

そして何より大事な「予防」。

赤ちゃんはそもそも、脱臼しやすい足の構造で生まれてきます。
そこに、向き癖や抱っこなど、日常生活での負荷がかかると、股関節脱臼のリスクが上がるんでしたね。

股関節脱臼にならないように、向き癖や抱っこで気をつけるポイント。
また「おくるみ」をするときの注意点。

そんなことを下記に書いています。

★過去note:股関節脱臼の予防のためにできること “①向き癖②抱っこ③おくるみ”



Q.便秘ですが大丈夫?

ウンチのお悩みは、子育てにつきものですよね。

新生児のころは、授乳のたびによくでていたのに、だんだんウンチの出が悪くなってきた・・・。

5日間ウンチが出てないけど大丈夫なの?浣腸ってしていいの?

そんな、ウンチあるあるなご質問についても、過去noteに書かせていただいています。

★過去note:便秘のあれこれ:どれくらいウンチが出なかったら便秘なの?水分や食事はどう気をつけたら良い?薬はクセになる?


Q.顔などに湿疹が出てきた

お肌は目に見える場所なので、ちょっとした肌あれも、どうしたのかな!?と気になるもの。

保湿してねって言われたけど、何をどう使っていいかわからない・・・。

赤みが全然なおらない。病院にいって薬をもらったほうがいい?

「乳児湿疹」って言われたけど、「アトピー」じゃないかが心配。

過去noteが、そんな疑問に、少しでもお力になれれば幸いです。

★過去note:"乳児湿疹"ってなに?アトピーとは違うの?おうちでできることはある?
★過去note:赤ちゃんのアトピーって、どう判断するの?アトピーは予防できる?皮膚トラブルで受診する目安。


Q.おむつかぶれが気になる・・・

まだまだ頻繁に、ウンチやおしっこをする赤ちゃん。

おしりふきで毎回キレイにしているはずだけど、なかなかおむつかぶれがよくならない。

赤みがどんどんひどくなってきてしまった・・・受診したほうがいい?

そんなお悩みもよく伺います。下記noteがご参考になれば幸いです。

★過去note:”おむつかぶれ”のあれこれ。カビの感染も原因のひとつ。受診の目安は、清潔にして・ワセリン塗っても、3日以上つづくとき。


Q.臍の突出が気になる・・・(臍ヘルニア)

おへそも、結構あるあるなお悩みのタネなんです。

生まれた時とくらべて、すごいおへそが飛び出てきた気がするけど、大丈夫?

ある先生は「テープで押さえてね」と言っていたけど、ある先生は「押さえなくてもOKだよ」・・・どっちやねーん!

そんなお声に、過去noteがお答えします!

★過去note:”でべそ”は治る?テープで圧迫したほうがいいの?
★過去note:”でべそ”で受診をする目安って、どんなものがある?


なおフライヤーに項目がありませんが、哺乳瓶の洗浄や、頭の形、おしゃぶりなどについて、以下の記事もこの時期に参考になるかと思います。

【過去note】

<哺乳瓶について>
哺乳瓶の洗浄。食洗機はOK?消毒はいつまでやるの?

<頭の形:絶壁・左右差について>
頭のカタチ【Vol.1】様子を見てって言われたけど、ホントに大丈夫?
頭のカタチ【Vol.2】矯正ヘルメット。効果はどれくらい?失敗することもあるの?
頭のカタチ【Vol.3】”様子を見て”と言われた時、ひとまず家でできること。ドーナツ枕は使わないで。
頭のカタチ【Vol.4】日本のヘルメット治療:ヘルメットの種類、病院、治療ブログのまとめ。

<おしゃぶりについて>
"おしゃぶり"のあれこれ。いつまで使ってOK?寝るとき使ってOK?


いかがでしょうか?

まだまだとっても小さな、生後3〜4か月のお子さん。毎日一緒にいると、いろいろなことが気になったり、不安になったりしますよね。

少しでも心が落ち着く材料になれば、幸いです。

(この記事は、2023年1月26日に改訂しました。)

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