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教育

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私の高校教員としての記事や、他のクリエイターさんの教育関係記事をまとめています
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#英語

文法研究 比較級の強調表現~many+可算名詞 VS much+不加算名詞~

文法研究 比較級の強調表現~many+可算名詞 VS much+不加算名詞~

Sakuraです。「比較」の分野を指導するときに、個人的に引っ掛かる表現がいくつかあるのですが、今回はあまり高校の教科書上では詳しく説明されていない表現にフォーカスを当てます。
今回は教科書の演習問題で出てきた、「much+不加算名詞/many+可算名詞の強調」を取り扱います。

比較級の強調のルールまず、比較級の強調に関する基本事項の整理を。

1.英語表現Ⅰ・Ⅱの教科書で頻出する説明

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今日のつまずき英文(20221005)

今日のつまずき英文(20221005)

高3の入試対策とかをしていると、よく「勘違い」をしてしまう。
要するに、出題者の狙い通りに引っかかってしまうのだけれど、それ以外にも、先入観で読み違えてしまうことも多い。

今回躓いた英文がこれ。共通テスト演習問題集より、”Vanishing Languages and Cultures”の中の一文。

Some newspapers and radio programs in New Zeala

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動詞の区別#2 日本語と英語のいろいろな違い

動詞の区別#2 日本語と英語のいろいろな違い

Sakuraです。前回の「動詞の区分#1」からだいぶ時間が経ってしまいましたが、書き記すことが自分のためでもあり、それが他の読者の助けになればと思います。

1.はじめに―英語科教員について―私たち英語科教員は、傍から見た場合は、「英語のスペシャリスト」として見られがちである。しかし、実際は、教員それぞれの専門分野は当然異なっており、得意分野もあれば、当然ながら苦手な分野も存在する。そういったもの

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英語での「動詞」の区切り方#1 動作動詞と状態動詞

英語での「動詞」の区切り方#1 動作動詞と状態動詞

以前、付帯状況のwithを指導するときの難しさに触れた。

あれからだいぶ経過しているが、自分自身への覚え書き、また読者のみなさんにとっても理解促進の助けになればと思い記しておく。

1.英語での「動詞」とはこれは英語に限定せず、日本語文法においても共通していることかもしれませんが、英語の「動詞」の枠組みは、日本語での動詞に相当する「述語」とは、似ているようで大きな違いがあります。

「述語」はP

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「付帯状況のwith」の教えづらさ(教師側)と理解しづらさ(生徒側)

英語を教えていて、ごく当然のように文中に現れる付帯状況のwith。

これは実はすごく教えづらくて、生徒にとっても理解しづらい文法項目だと思います。

仮定法、関係代名詞/関係副詞の相違、複合関係詞、分詞構文など、乗り越える壁はたくさんあるのですが、それとは別次元にある気がしています。

たまたま定期考査の範囲だったこともあり、すこし整理しておきたくて記事にしておきます。

1.何が教えづらいのか

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英語科教員日記#1 非常勤講師時代

英語科教員日記#1 非常勤講師時代

Sayaです。大学卒業後、1年間は某スイミングスクールの選手コースを担当していた社員でしたが、英語力の劇的な低下に耐えきれず、英語科教員への道を目指したのが、社会人2年目のこと。

今もあるけど、教員にも派遣会社がある。どうすればいいか分からなかった私は、とりあえずそこに登録して、当時住んでいた県の、車で1時間くらいかかる場所にある中高一貫校の高等部を指導することになった。

……ここからが、私の

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英語科教員日記#2 非常勤講師と塾講師としての指導経験

英語科教員日記#2 非常勤講師と塾講師としての指導経験

社会人2年目で非常勤講師になった私。

中高一貫校での指導に四苦八苦しながら、「教師としての経験値」と、「受験英語を教えるための経験値」を得るために、夕方から塾でのバイトを始めた。

塾での採用試験は、専門教科の、たぶんセンター試験か一般入試の英語の過去問だった気がする。正答率がどれくらいだったかは知らされなかったけど、問題なく採用された私は、最寄り駅の駅前にある校舎に勤めることになった。

学校

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