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英語科教員日記#2 非常勤講師と塾講師としての指導経験

社会人2年目で非常勤講師になった私。

中高一貫校での指導に四苦八苦しながら、「教師としての経験値」と、「受験英語を教えるための経験値」を得るために、夕方から塾でのバイトを始めた。

塾での採用試験は、専門教科の、たぶんセンター試験か一般入試の英語の過去問だった気がする。正答率がどれくらいだったかは知らされなかったけど、問題なく採用された私は、最寄り駅の駅前にある校舎に勤めることになった。

学校と違って、塾での集団指導というのは、ちょっと勝手が違った。

まぁ、学校教育を主軸にしていた私としては、塾での指導(他の大学生バイト君たちの指導方法などなど)に疑問を抱くことも多かったけど、「こういう一面もあるんだな」と割り切ってやっていった。

高校生クラスは、たいてい夜の8時か9時くらいに始まる。終わるのは、もう11時近かった。それから残務処理をしていたから、帰宅したら12時頃だったな。でも、充実していた気がする。勉強できて、指導経験という場数を踏むことができて、非常勤講師として仕事を初めて1年、勤務校と塾で学べたことはとても大きかった。「教科研究」の大切さ、というか、教師が予習なしで授業に臨むことの無謀さを痛感させられた1年だった。

ちなみに、塾では、集団指導と個別指導だと手当が違う。集団指導のほうが手当がかなり高い。私が勤務してた塾では、だけど。で、冬期講習や春期講習は、通常期よりも手当が上乗せされた記憶がある。

ただ、学校教育と違うのは、英語以外の教科でも教えないといけない、ということ。

私が担当していたのは、「中学受験用小4理科」、「中学1年生英語」、「高校生英語」だった。…理科とか教えたこと無いけど、そんなことは塾に採用された時点で、戦力として数えられるから関係ない。そもそも、塾は教員免許状の教科なんて、関係ないしね。

まぁそれもいい経験だった。でも、あまりにも苦痛なので、途中で高校生の英語クラスを多めにしてもらったけど。濃度の計算とか、月の影の傾きとか、難しいのなんの……。英語を教えるのは仕事だったから慣れていた頃だったけど、それにしても理科は……「あぁ、塾ってこういうことろが大変なんだなぁ」って痛感した部分だった。

でも、高校生も小学生も、すごく積極的だった。中学生は、ちょっとうるさくて大変だったけど。仮定法を高校生に教えていても、何度も質問してくれて、そのやり取りが「私の説明力」の改善につながっていってくれた。高校生のクラスなんて、ほんとに遅い時間に始まるのに、頑張るなぁ……っていつも思ってた。私は、朝と夕方前までは学校、それ以降は塾、っていう日々だったから、結構大変だったけど、スイミングスクールで仕事をしていた頃よりも、はるかに大きな充実感を得ることができていた。

ありがとう、あの日々。結局、春期講習中に、私立高校の専任教諭の採用が決まって、そこに行くことが決まったから、塾長にも急にやめちゃうことになって迷惑をかけてしまったけど、とてもいい経験になった。

その、専任教諭になれた高校が、その後12年間教壇に立った、私の前任校だったのだ。ここでの経験も、すごかった。色んな意味で。

#3へつづく。

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