さわき

ひとり暮らしの営業マン。元不登校児。カウンセラーの資格取得中。夢は小説家。結構ロマンチ…

さわき

ひとり暮らしの営業マン。元不登校児。カウンセラーの資格取得中。夢は小説家。結構ロマンチスト。仕事は嫌い、でもお金をたくさんもらうがモットー。好きな食べ物は鰻。

最近の記事

The Shape of Water

久しぶりに『シェイプ・オブ・ウォーター』を観た。二次引用になると思われるが、映画で読まれる詩を、そのまま紹介したい。 ※ 美しい映画だけど、グロテスクなシーンがいくつかあるので、鑑賞時はご注意ください。

    • 寂しい夜だから、好きな曲を羅列する

      22:38 RIP SLYME『STIRS』 初めて買ったCDはRIP SLYMEだった。中学生の頃、わたしは不登校でテレビばかり見ていた。RIP SLYMEはテレビCMでよく耳にできて、当時菅野美穂が出演していた東京23区のCMソングとして使われていたと思う。初めての音楽は非常に刺激的な音のループと、大人びて魅惑的なヴァースと韻でまみれていたわけだ。同グループは、今ではあまり聴かなくなってしまったが、この曲だけはたまに、夜散歩していると不意に聴きたくなる。単純ながらも、音

      • エイリアンとパンプキン

        今日、後輩と昼食をとっていた時、最近近所にできた油そば屋の話になった。そこから話は他の油そば屋の話に飛躍し、全国にチェーン展開されている『麒麟寺』という店名が後輩の口から出てきた。わたしは咄嗟に、親父ギャグで「エイリアンズ?」と言ってしまったのだが、後輩はきょとんとしていた。J-POP史上屈指の名曲だと思い込んでいたのだが、当然知らない人もいるわけだ。 それ自体に善悪はない。わたしはキリンジを聴く。後輩はキリンジを聴かない。それだけだ。ただ、エイリアンズを知っている人生と知

        • 今に集中する

          夏用のスーツを新調した。今までクールビズになったらシャツだけで過ごしていたので、夏用のジャケットというものの必要性は感じたことがなかったのだが、この春はやけに寒い。調べてみたら例年とさほど変わらない気温なので、おそらくわたしの感じ方の変化だろうと思いながら、でもそろそろ1着あってもいいかなと思い、馴染みの洋服店に行った。 その洋服店ではコートやドレススーツなどをたびたび購入しており、担当の店員さんはわたしのサイズも把握してくれている。夏用のジャケットが欲しいと頼んだら、すぐ

        The Shape of Water

          LOVE ALL SERVE ALL

          藤井風のセカンドアルバムが非常にいい。 人生は一度切りだし、命は大切なものだ。そういった当たり前の事実を大切にしながらも、自分なりに前に進んでいこうという人生観は前作から一貫している。今作ではそこに、日本的な自然の美しさが表現方法に取り入れられている。失うことすらも承諾し、出来事全てを受け入れる心をベースにした楽曲は、「すべてを愛し、すべてに役立つ」という力強いメッセージが決してチープにならない。 アルバムとして一貫したストーリーがあり、楽曲一つを抜き出して評価するのも憚

          LOVE ALL SERVE ALL

          目的

          お金で幸せにはならないが、お金で不幸になることはある。 村上龍のエッセイで確か、そんなようなことが書かれていた。直接そう表現をしていたのか、それともわたしなりに咀嚼してこういった表現になったのかは定かではないのだが、わたしの中ではその考えが頭にこびりついて、かれこれ5年以上経つ。 そんなわけでわたしは、蓄財に関しては少しばかりうるさいつもりでいる。 今日は久々に、ポートフォリオの見直しと積立投資金額の変更をしていたものだから、つい投資に関して考えをまとめてみたくなったの

          完璧

          これだけ気温が上がってきて、のんびり在宅で仕事をしていたら雨なんか降るものだから、わたしは迷わず、BGMに大瀧詠一の『A LONG VACATION』を選んだ。 このアルバムは完璧だと、聴くたびに感じる。うまいこと表現できれば良いのだが、完璧な作品ほど、言葉で説明するのが難しい。例えばウォール・オブ・サウンドと称されるような楽器隊の厚みだったり、松本隆の輝かしくも切ない歌詞だったり、魅力はいくらでもあげられる。ジャケットすら、永井博の作風がアルバム全体の雰囲気をまとめるどこ

          過去は変えられる

          「不登校」というキーワードで文章を書こうと思いついたのだが、なにを書いていいかわからず30分近くぼーっとしてしまった。 別に話したいことがないわけではない。多分困っている人は多いのだろうから、わたしの実体験でも書けば役に立つ可能性はあるだろう。他にも、不登校を売りにしたYouTuberに呈したい苦言もある。でもなんというか、書くことにあまり乗り気になれない。 わたしは自分が不登校だったことを、たまに思い出す。ここでは「だった」と過去形なのがミソで、今のわたしは不登校ではな

          過去は変えられる

          余分な仕事が嫌い

          仕事をこなすのは、わりかし得意だと思う。素早いし、標準化させたり簡素化させたりするような仕組みづくりもできる。企画力やプレゼン力も高い。交渉の場では然るべき態度で臨める。ちゃんと礼儀もある。正しい敬語が使える。総じていい営業担当だと自負している。 でも一方で、仕事を作るのは苦手だ。この認識を明確にしておく必要がある。 例えばの話。お気に入りのラーメン屋がある。職場の近くに位置し、出社頻度が高ければ週に一度は食べに行くような店だ。そこはテーブルに水が入った透明の大きなポット

          余分な仕事が嫌い

          たった一度、魂が震えるほどの悦びを

          今ある幸せは未来永劫続くのだと、勘違いすることがある。実際はそうではなく、続いたり続かなかったりする。その喪失は時に、強く心を痛めつける。 喪失に苦しむのは、他人に期待しているからだとアドラーは言う。本来、他人を変えることはできない。それはわたしも同感だ。 しかし、アドラーはさらに、変えることができない他人に期待をするから、その期待が叶わなかったときに裏切られたと感じ、苦しみを味わうのだという。アドラー心理学では、だから人に期待するなと説く。 そんなのはちゃんちゃらおか

          たった一度、魂が震えるほどの悦びを

          好きなことで生きていかない

          わたしが就活をしているときは「自分軸」という単語が流行っていた。今もそうなのだろうか。昨今の就活事情には疎くなってしまったが、似たような単語や考え方は残っているのだろうと推測する。 わたしの通っていた大学は、言い方は悪いが、学費さえ払えれば入学できた。いわゆる地方の私立大学で、実態はひどいものだった。当然、中には努力している人もいたのだろうが、大半は勉強することを放棄した人で溢れていたように感じる。 中学高校と大した努力をしてこず、大学に入ってからもアルバイトで小銭を稼い

          好きなことで生きていかない

          City of stars

          「自分なんかが」と思うことがある。自分なんかがこんないい思いをできるのはなぜだろうとか、そんな素晴らしい結果が出せるはずがないとか。そういう思考はきっと、囚われているのだと思う。なにに囚われているのか? それは、よくわからない。 映画『ラ・ラ・ランド』で、ライアン・ゴズリング演じる主人公のセブが同じような思いを吐露するシーンがある。 Guys like me work their whole lives to be in something that's successf

          City of stars

          春が似合う歌でプレイリスト作ってみた

          前回の記事で、春はのんびりしたいから、90BPMくらいの曲がマッチする、みたいなことを書いた。 せっかくなので、わたしの春のプレイリストを紹介する。 藤原さくら『わたしのLife』この春リリースされた新曲。この「Life」はおそらく「生活」の意味で使われていて、明るい気持ちと悩む気持ちが折り重なって日々の生活が出来上がっている、というメッセージが感じとれる。韻の踏み方も愉快だ。 くるり『春風』オルタナティブロックが好きなら、スローテンポな春の歌と聞いて、真っ先にこの曲が

          春が似合う歌でプレイリスト作ってみた

          あなたに教わったこと

          些細なことでも、「あれ、これって誰に教えてもらったんだっけ?」と思い返すようにしたい。 いい物の選び方を、母から教わった。 倹約の大切さは、父から教わった。 自分と他人は違うのだから、他人を変えられると思ってはいけないということは、高校の恩師に教わった。 わたしは酒に弱いというのは、はじめての彼女に教わった。 スピッツの素晴らしさを、高校の先輩に教わった。 お金で幸せになるとは限らないが、同じくお金で不幸にはなり得ると、村上龍に教わった。 綺麗な曲は悲しい音がす

          あなたに教わったこと

          春は90BPM

          春は忙しなく過ぎていく、らしい。 「春は曙」ともいう。けれどそれはどうやら昔話で、新生活が始まったり、そのサポートをしたり、うちの会社の上司は採用面接でてんやわんやだそうだ。夜遅くまで仕事することはあっても、朝方の澄んだ空気を味わう余裕はない。 わたしにとって春は、でもやっぱりのんびり過ごしたい季節。1日中部屋にこもってるなんてもってのほかだし、できればなにも強制されたくもない。自由に振る舞いたい。陽の当たるところで桜や菜の花を見たい。大好きな人のもとで安心して寝ていたい

          春は90BPM

          なんでも話せる人

          なんでも話せる人がいる。まるまる全部を受け入れてもらえる感じがして、それは少し贅沢な気もする。 そんな幸せなことがある一方で、言葉を選んで話さなくてはいけない人もいる。そういう人と会わなくてはならない時、わたしは決まって、なんだかとんでもない間違いをしてしまったような気になる。不安で今にも泣きそうな、迷子の子供みたいに。 社会人なのに、と思う。社会人なのに、未だ全然ちゃんとしていない。ちゃんとするというのはわたしにとって、ある意味すごく得意なことでもあり、でも「ちゃんとし

          なんでも話せる人