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「他人の評価」は抜け出すことができない監獄である

いつも記事を読んでいただきありがとうございます。
今回は「他人の評価」について考えてみます。

私たちは他人の評価の中で生きている

現代人は「評価社会」の中で生きていると言っても過言ではありません。

子供たちは学校の成績や内申点で評価され、高い成績を上げる子供が優れていて、成績が低い子供は惨めな思いをします。

また学歴があるだけで、その人は優秀な人物として見られることもあります(実際の実力が見えない場合)

そして会社に入っても営業成績や会社の評価基準において高い成果を出している人は優秀な人材だと会社から評価を受けます。

他にも「お金持ち」「ルックスが良い」「住んでいるところが良い」「親の職業」など、私たちは様々な「他人の評価の集合体」の中で成果をしていて、常にその評価を意識させられています。

パノプティコン

ここで一つ質問です。
皆さんは「パノプティコン」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これはイギリスの哲学者ジェレミー・ベンサムが考案した最も効率的に囚人を監視することができる仕組みのことです。

パノプティコンは監獄の真ん中に監視棟があり、その周りを囚人の独房がぐるっと囲んでいるという構造になっています。

これによって囚人は365日24時間、自分たちが見張られているという状況になります。この仕組みの凄いところは真ん中の監視棟は囚人からは中が見えないようになっているため、監視員が本当に中にいて見張っているのか、見張っていないのかが分からないところです。

囚人たちは常に見張られているという恐れから脱獄などの手段を取ることが出来なかったり、他の囚人たちからも自分が見えてしまうため、囚人同士もお互いに監視し合うという効果がもたらされました。

結果的に囚人たちは自分がいつも誰から見張られていると思い込み服従するようになります。つまり自主的に規律を守る人間になってしまったのです。

実は現在の社会にある評価システムもこの「パノプティコン」を利用しています。
私たちはいつも「評価してるぞ」と教え込まれてきたことによって、本当はその規律に従う必要がないときにも「誰かに見られているかもしれない」「自分だけ特別なことをしたら、他の皆から除け者にされるかもしれない」という恐怖が湧くため、周りの人と同じことすることを自ら進んで受け入れているのです。

ステレオタイプ脅威

このパノプティコン型の仕組みが恐ろしいのは、その他人の評価があたかも絶対的な基準のように人に働きかけてくるところです。

そして他人の評価基準からみて、自分が劣っていると感じると人はより一層自己評価を下げてしまい、能力発揮が出来なくなってしまいます。

この現象を「ステレオタイプ脅威」と言います。

人はこの社会においてある「評価基準」で他人を見ています。

「成績がいい」「学歴が高い」「良い会社に勤めている」「年収が高い」「ルックスが良い」

こういった基準に対して人々は「決まった印象」を抱いています。
それを「ステレオタイプ」と言います。

そしてこの基準に自分は当てはまらないと感じると(マイナスのステレオタイプを感じると)、自己肯定感を下げてしまい能力発揮が出来なくなってしまう現象を「ステレオタイプ脅威」と言います

つまり、私たちは「他人の評価基準」のある社会で、その基準を自分が満たしていないと感じるだけで、自分はダメな人間だと思い、より一層成果を上げられなくなってしまうのです。

自分の評価基準を考える

では私たちはこの仕組みから抜け出すにはどうしたらいいのでしょうか?

最も大事なことは「自分の評価基準」を持つことです。

例えば「お金」というモノに対しては、会社が払っている金額はあくまで「他人の評価基準」になります。それがそのまま皆さんの価値ではありません。

自分はもっと高い金額に換算できるだけの価値を発揮していると思えば、その金額が「自分の評価」ということになります。

この「自分の評価基準」を持っていないと、会社の中で給料が高い人の方が偉い(優秀、価値がある)と感じてしまい、自分の自己評価を下げてしまう事に繋がります。

「たまたま今はこの会社に勤めているので、その会社の評価基準の中で給与をもらっているけど、本当の自分の価値はそんなものでは測れない」
「自分の価値は自分で決める」

という考えを持っていれば「ステレオタイプ脅威」を感じることはなくなります。

※一つだけ断っておくと、だからと言って会社の中で仕事を自分勝手にして良いというわけではありません。雇用契約を結んでいる以上は私たちはその会社のルールに従うという「約束」を交わしているので、その会社に属している以上はその会社のルールに従う「義務」が発生しています。(もちろん理不尽なルールやハラスメントに服従する必要はありませんが)

皆さんはあらゆる物事に対して「自分の評価基準」を持つように考えてみてください。

ただし「利他性」が全くない評価基準は単なる「自己中心的な考え」になりますので、それをした時に周りから返ってくる反響は「自己責任」になりますので、その点は注意してください


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