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「戦略の失敗」は戦術では取り返せない

私はキングダムという漫画が好きで、毎週欠かさず見ています。
単行本も全巻持っているのですが、その中で戦略の差で勝敗が決するシーンがよく出てきます。

今回は「戦略の失敗は戦術では取り返せない」ということについて解説します。

「戦略」と「戦術」について

ビジネスの現場にいる人であれば、戦略と戦術という話しは聞いたことがあると思います。

「戦略」とは目的を達成するための全体計画。自分たちの持っている資源の最適な配分を決め、目的を最小のコストで達成するための計画。
「戦術」とは、戦略を実際に実行に移すための具体的な行動、手段。

よくある例ですが、旅行に行くことを考えてみます。

目的・・・東京ディズニーランドに行って友達と遊んで思い出を作る
戦略・・・日帰りで予算は旅費、パーク代、食事代、お土産代合わせて一人3万円、全体の時間割
戦術・・・交通手段や当日の食事の場所、パーク内での時間配分など

このようになります。

これがもし東京に住んでいる人が立てた戦略であれば、よほど道に迷ったり、電車遅延などが無ければ概ね達成できると思います。

特にこれまで何度も行っている友達と一緒だった場合は、パーク内での動き方やアトラクションの周り方、さらには「ファストパス」という待ち時間を短縮できるチケットの取り方などに長けていて、最大限満喫できる可能性があります。これは「戦術」が強いということを意味します。

ところがこれが大阪に住んでいる人が立てた戦略だったとしたらどうでしょうか?
おそらく日帰りという時点で既に暗雲が立ち込めてきそうです…。さらに予算を三万円に設定している時点で交通手段も新幹線は使えず、深夜バスなどになるでしょう。

さらに初めてのディズニーランドだとしたら、当日どのくらい混むかとか、行列の待ち時間なども分からず、結局2~3個のアトラクションにしか乗れず、ご飯も満足に食べられなかったということになりかねません。

これはそもそも「戦略」の段階で計画が間違っていた可能性が高く、少なくとも目的を満足に達成できる計画ではなかったということになります。

つまり「戦略」の失敗は「戦術」だけでは取り返すことが出来ないのです。

キングダムに見る「戦略」の失敗

こういった戦略の成功や失敗をキングダムの中では何度も見ることが出来ます。

過去には羌瘣(キョウカイ)という登場人物が主人公「(李)信」のいる「飛信隊」という部隊を離れるという場面がありました。

これまで羌瘣は飛信隊の軍師的な役割を担っていました。つまり戦いの全体戦略を考える役割を担っていたのです。

その羌瘣が部隊を離れたとたんに飛信隊は連戦連敗となり、危うく部隊全員が戦死する可能性すらあるところまで追い込まれてしまったのです。

飛信隊は部隊としては非常に強い戦闘力を持っていました。しかし、戦略を立てる役割だった羌瘣がいなくなったことで、戦略無しで戦わざるを得なくなり、途端に勝てなくなってしまったのです。

他にも桓騎(カンキ)という将軍は、圧倒的に戦力数で負けている戦いにおいて、戦略の良さで勝利に導いたシーンなどもあります。

つまり戦略の良さは、戦術の弱さも補ってくれるのです。

ビジネスにおける戦略と戦術

これは私たちが普段行っているビジネスでも全く同じことが言えます。

例えばやる気に満ち溢れた社員をたくさん揃えている会社があったとしても、彼らを動かす「戦略」を立てる人がいなければ、どんなに現場が頑張っていたとしてもいい結果を残すことはできません。

しかし、実際のところ戦略が無いままビジネスを行っている会社がとても多いのです。

ほとんどの組織には「目的」と「戦術」だけあって「戦略」がありません。

目的:売上〇〇万円を達成する
戦術:とにかく営業で頑張る

しかし、これではもし商品自体が売れないものであったり、お客様のニーズが違っていたとしたら、たとえ営業力が強い社員が揃っていたとしても、大きな成果を出すことは出来ないでしょう。

もしかしたら1~2名の営業スタッフがそんな中でも売上を上げてくるかもしれませんが、そこでよく起こる間違いが「やはり売れるんだ」と数少ない事例を大げさに取り上げて、他の社員にもそれを強いるというやり方です。

これはたまたまお客様が購入してくれたラッキーだっただけであり、それが必ずしも「戦略」として正しかったわけではないのです。

まとめ

「弱い戦略」は現場を疲弊させます。

なまじ「強い戦術」を行える会社はなおさら間違った方向に進みやすいものです。

ぜひ会社の管理職層は「戦略」と「戦術」をよく理解し、正しい方向に戦力を集中して結果を出せるようにしていただければと思います。

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