見出し画像

あなたが「偏見」で人を見てしまう本当の理由

いつも記事を読んでいただきありがとうございます。
今回は「人はなぜ偏見を持ってしまうのか?」について解説します。

私たちが持っている偏見

私たちは普段、様々な偏見を持って生活しています。

「いや、私は偏見などなく、公平に人と接している」

と仰る方も、人間である以上、脳の仕組みとして偏見は持ってしまうものなのです。

例えば、よくある偏見に

・男は人前で泣いてはいけない
・男は外でお金を稼いでこなければいけない
・子育ては女性がするものだ
・料理は女性がするものだ
・障害者はかわいそうな人たちだ
・黒人は恐い

など人を「男性」「女性」「障害者」「外国人」などのカテゴリーごとに人はイメージを持っています。

この属性ごとに一まとめにしてイメージを持つことを「ステレオタイプ」と言います。

これ以外にも、

「〇〇大学を出たんだから頭が良い」
「靖国神社を参拝する人は右翼だ」
「おばちゃんは井戸端会議が好きだ」
「東京の人は冷たい」
「関西人は必ずボケ、ツッコミができる」

なども「ステレオタイプ」で人を見ている事例になります。

そしてこういった「ステレオタイプ」で人を見ること自体が「偏見」となっているのです。

「偏見」を持つことは脳の仕組みである

ではなぜ人は「偏見」を持ってしまうのでしょうか?

これは「認知的経済性(cognitive economy)」という、脳が物事を認知するときに簡素化して認識する機能から来ています。

なぜこのようなことが起こるのかというと、脳は私たちが物事を判断するときにすべての情報を意識に上げて判断するのではなく、できるだけ脳内エネルギーを使わないように「省エネ」しながら判断しているからです。

もしこれをしなかったら、私たちの脳は情報を処理することに膨大なエネルギーを必要としてしまい、すぐにエネルギー切れを起こしてしまうと言われています。

実は私たちの脳はこの数千年でものすごい情報量を扱えるだけ進化をしたのですが、消化器官はそれに見合うだけのエネルギーを吸収できるほど進化していないと言われています。

つまり、脳がすべての情報を意識に上げて判断できるほどのエネルギーを、私たちは食事からだけでは補給することができないのです。

そのため、脳は「認知的経済性」を使うことで、処理する情報量を減らし、エネルギーを使わないようにしているのです。

「同一視」と「識別化」

脳にはこの「認知的経済性」があるため、私たちは物事をできるだけ簡潔にして考える力が備わっています。

しかし、それがゆえに私たちはある人たちを同じ属性と判断したり、何か物事を見ても大雑把な括りでみてしまうようになってしまったのです。

その結果「ステレオタイプ」や「偏見」を持つようになってしまったのです。

これを心理学用語で「同一視」と言います。

実際には違う人を「同じカテゴリー」として見てしまうことを指します。

これによって「男性は〇〇である」「女性は〇〇である」と考えてしまうため、その違いを考えることができずに「偏見」「差別」といった思考に陥ってしまうのです。

これは「認知的経済性」が影響してしまうので、一定仕方ないことなのですが、しかし「偏見」を持ったまま人とコミュニケーションをとることによる弊害は様々なところで現れます。

特に現在「多様性社会」が期待されている中で、「偏見」を強く持ってしまうと、一部の人たちだけしか働くことができない職場が出来上がってしまいます。

そこで、私たちにはもう一つ別の思考方法が必要になります。

それが「識別化」です。

識別化とは「物事の細かな違いを見分けること」です。

つまり、物事をひとまとまりにして考えるのではなく、それぞれ一つ一つが異なるものであることを認識する能力になります。

そして現代人にとってこの識別する能力というのは、非常に重要な能力になります。

例えば仕事で問題が起こったときに、以前も似たようなことがあったなと、過去起こった出来事と、今回起こった出来事を同じような問題だと捉えて解決策を考えてしまい、結果として解決することができないことが起こります。

こういったときに「識別化」する能力が高ければ、前回と今回でここまでは同じだけど、ここからは別の要素が加わっているから、解決策も変えなければいけないと考えることができます。

まとめ

このように脳には「認知的経済性」という機能があるがゆえに、脳のエネルギーを抑えて省エネすることが可能です。

ところがそれがあるために「偏見」が生まれてしまいます。

特に現代社会においてはこの「偏見」を持たずに物事を見ることはとても重要な能力です。

そのためにも「識別化」する能力を高めないと、私たちは常に「同一視」して物事を見てしまいます。

ぜひ、この「同一視」と「識別化」をしっかり使い分けて、物事を判断するようにしてみてください。


今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。もし今回の記事が参考になったと思っていただけましたら「スキ」「フォロー」いただけるととても励みになります!!

また一対一のコーチングをご希望される方は下記フォームから「コーチング希望」とお書きいただきお問合せください。折り返しご連絡させていただきます。

現在ご希望者の方には「無料の30分プレセッション」を行わせていただいております。コーチングを受けるうえでの不安点など、ぜひこの機会をご利用いただければと思います。

#毎日note #毎日更新 #note #人生 #日常 #毎日投稿 #コーチング #ビジネス #自己紹介 #生き方 #note毎日更新 #仕事 #働く #やりがい #幸せ #お金 #私の仕事 #子育て #教育 #マネジメント

この記事が参加している募集

自己紹介

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?